2021/03/22

入試情報室より【大学入試 合格率と入学率(関西)】

 3月に入り、大学の合否結果が次第に明らかになってきました。そこで、33日の当グループの合否結果を元に、中間集計をしてみたいと思います。元データは推薦系の入試から2月入試まですべての出願、合格、入学者数を合わせた件数です。ここの「入学者」とは「入学手続きをした人数」ではなく、進学先として選んだ人です。つまり最終の入学者数よりも少ないはずです。

 まず、開成教育グループの合格者数は、関西大学、近畿大学、龍谷大学で過去最高を記録しています。と、自慢めいたことをここに書くと、「どうせ大量に出願させて、数は増やせても、合格率は下がっているんじゃないの?」と意地悪な噂を流されそうなので、そうではございませんというお話をしたいと思います。

関関同立大の合格率と入学率

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 確かに関西大学の出願は、昨年比104.6%と増えています。しかし、合格者数は昨年同日比、146%。3月入試がなくなったため、同日で比較すると有利にはなるのですが、それにしても昨年よりも約200件多くの合格通知を頂戴しました。ウチの受験生、よく頑張った。一方関西学院大学では出願が昨年比94.5%、しかし合格件数は123%でした。こちらもよく頑張りました。

 同志社大学は出願が減った分、合格も減っています。立命館大学は共通テスト利用を中心に出願が25%以上減少しましたが、合格件数は昨年比1割減と踏みとどまっており、結果的に昨年と同数入学させていただいております。

産近甲龍大の合格率と入学率

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 では、産近甲龍に関してはどうでしょうか。当グループからの京都産業大学への出願は4割減と記録的なマイナスになりました。但し、合格は23%減。合否ラインの受験生が減ったことがわかります。一方近畿大学はほぼ昨年通りの出願だったのですが、合格者は27%増で、入学者は14%増。甲南大学は例年ウチからの受験も少ないので少し極端な数値になっていますが、それでも合格者の減少幅の方が小さいことがわかります。今年多くの受験生を集めた龍谷大学、当グループからは昨年並みの出願でしたが、合格者は2割以上増加、しかし入学者は昨年よりもちょっと少ない感じです。

受験状況分析と今後の予測

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 さらに過去3年間の33日時点での入学率を12大学について調べてみました。すると、昨年よりも低下している大学が見られます。残念ながら合格通知がまだ届かない受験生にも、繰り上げ合格通知がくる可能性も大です。

 当グループから本年度100件以上の出願があった、近畿圏の大学についてもまとめてみました。昨年よりも減少幅が大きい数値を濃い赤色、増加幅が大きい数値を濃い青色で塗っており、出願の昨年比が多い順に並べ替えています。

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 社会学部を新設した大和大学が出願でプラスになっているのみで、それ以下の大学は軒並みマイナスです。入学者があまり変わらない大学でも出願数がマイナスになっているという事は、推薦系の入試などで入学を決めた受験生が多く、一人当たりの出願数が減ったことを意味します。コロナ禍の影響で早めに進路を確保しておきたいという受験生心理も影響したと考えられます。次年度入試の頃の社会状況は分かりませんが、ひとまずコロナ禍が落ち着けば、一般入試まで粘って第1志望校を目指すという受験生もまた増加していくと考えられます。次年度以降の受験生は一般入試に向けての基礎学力を早めに固めておくようにしましょう。