2021/04/19

入試情報室より【合格した大学に進学した受験生の割合(大学入試2021)】

前回に続いて2021年大学入試に関する分析です。実は合格者のうち、どの程度の割合がその大学に進学するのか、大学は実人数を発表していないのでわかりにくくなっています。各大学がホームページに発表している合格数は、一人で複数合格した数値ですので、実態を表していません。そこで、開成教育グループからの受験生を元に、それぞれの大学に合格した実人数のうち、その大学に進学するぞと申告してきた割合を計算してみました。

関関同立の場合

まず、学校群別に計算してみました。例えば関関同立というのは、4大学の合格者のうち、それぞれの大学に入学した受験生の割合を表しています。

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すると、関関同立はここ3年間入学率が増えているではありませんか。遠隔地の国公立を避けて(?)関関同立を選んだ受験生が多かったのでしょうか、または早い時期に志望校を決めて、その大学に対策を集中させたのでしょうか。それはそれでいい傾向なのですが、今年は全体的に受験者数が減少し、合格率も上がっていますので、その分のしわ寄せがそれ以下のグループに波及したようです。

それでは、それぞれのグループ内での状況を見てみましょう。まず、関関同立。開成教育グループからの受験生に関しては、去年に引き続き、関西、関西学院、同志社、立命館という並びになります。2020から関西大学の割合が上がったのは、国公立への進学者が減ったからです。2019では大阪、滋賀、京都工芸繊維、大阪教育、奈良女子など近畿圏の国立大への入学者がいたのですが、関西大学合格者の中でそれらの大学に進学した人が減少しています。

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一方 関西学院合格者で、神戸、兵庫県立、奈良女子への合格者が増加しており、国公立の併願校としての機能を果たしています。同様に、同志社でも神戸の入学者数が増加したことが入学率の微減につながっています。立命館でも同様の傾向が見られます。

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産近甲龍の場合

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京都産業は、出願者数も大きく減少した年でしたが、入学率も下がっています。ご覧のように昨年からの近畿への流出に加えて、今年は関西、龍谷への進学者も増加し、京都産業への入学者数が減少しています。近畿大学も2年連続で関西大学への入学者数が増加し、全体の合格者数は増加したのに入学率は下がってしまいました。甲南は関学、兵庫県立への進学者増が影響していますが、まだ、全体としては高めの入学率を維持しています。龍谷は立命館と関西への入学者増がダブルパンチで効いた形です。

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まだ、各大学の入学者数は公表されていませんが、志願者が増加し、合格者数が増えていても実際の入学者数が減った大学や学部に関しては、次年度の入試難易度にも影響が出てくることが考えられます。今後の情報にも注意していきたいと思います。

<文/開成教育グループ 入試情報室 藤山正彦>