2021/05/24

入試情報室より【 2021年度大学合格実績 高校別ランキング(近畿2府4県)】

今年も高校別の大学合格実績が明らかになってきましたので紹介していきたいと思います。

元データは週刊誌(サンデー毎日418日号)を参照しています。サンデー毎日は大学通信社と共同で各高校から3月末に回収したアンケートを元に記事を作成していますので、現時点で学校がホームページなどで公表している数値と異なる場合もあります。ご了承ください。ここでは学校の規模による影響を補正するために、合格者数÷卒業生数の「率」でランキングを作成しています。

東京大学+京都大学の合格実績ランキング

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まずは、毎年話題になる東京大学+京都大学の合格実績ランキングです。まあ、集計する前からわかっているのですが、1位は灘。学年の6割がいずれかの合格切符を手にしています。それ以外の4割は?といえば、ほとんどが国公立の医学部に合格しているそうです。

2位と4位は奈良の東大寺学園と西大和学園。東大の数では西大和学園が上回っています。3位は甲陽学院。中学入試では灘と同じ日程ですので、こちらにも高学力層が集まっている様子がわかります。5位は大阪府立のトップ校、北野がランクイン。京大95という実績は日本最多です。しかし、他の公立高校(天王寺、膳所など)は大きく順位を落とし、コロナ禍の影響による休校期間中にオンライン授業を続けることができた私立高校に追い落とされた形です。

東京阪神占有率TOP10校の推移

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それでは、もう少し範囲を広げて東京大学+京都大学+大阪大学+神戸大学の「東京阪神」での10位までのランキングと推移を作成してみました。大阪、神戸まで範囲を広げると、甲陽学院も灘に迫ってきていることがわかります。大阪星光学院は乱高下、今年は6位まで回復しました。また、ご覧のように上り調子の西大和学園が東大寺学園を今年初めて抜き去りました。次年度の中学入試に何らかの影響が出るかもしれません。

近畿圏の国公立大合計ランキング

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次にさらに広げて近畿圏の国公立の合計数でのランキングを作成してみました。

すると1位北野、2位三国丘、3位天王寺、5位茨木・・・大阪の府立高校の強さが出ています。兵庫でも、7位の長田、12位の神戸が兵庫県立や大阪府立などの公立大学で手堅く合格を取ってきているのがわかります。

東京阪神 合格実績伸び率

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さて、難関進学校ばかりを紹介してきましたが、中堅校でも最近伸びてきている学校を紹介しましょう。先の「東京阪神」率の20172019年の3年間平均と、2020年、2021年の平均を比べ、伸びている順に並べてみました。すると何と1位は春の選抜高校野球大会にも出場した兵庫県立東播磨。創立47年の比較的新しい学校ですが、文武両道のモットー通り関大や関学にも多くの合格者を出し、難関国立に挑戦できる学力層も育っている様子がわかります。2位は大阪府立三島。こちらも今の高152期生と若い学校で、世界大会に出場したジャズダンス部や全国大会レベルの自転車や陸上、近畿大会出場経験のある高校では珍しい弦楽部など部活の充実でも知られているのですが、高1の遠足で大学訪問をするなど、進学に向けた意識づけを早期から行うなどの工夫もなされています。私立では3位、7位、12位に兵庫県の中堅3校が入っています。報徳学園はスポーツでも知られている学校ですが、特進コースが近年効果を発揮してきたことがわかります。また甲南はかつて甲南小学校から入学した生徒がそのまま甲南大学への進学するイメージが強かったのですが、2014年に行われたコース改編によって国公立、海外の大学への進学を目指す指導に舵を切り、その成果が表れた形です。制服ならぬ「制ケータイ」と「制パソコン」でも知られる須磨学園は昨年の休校期間も行われたオンライン授業がNHKでも紹介されていましたが、夜9時まで空いている自習室や授業ごとに行われる確認テストなど、徹底した受験指導が効果を発揮しているようです。

【関西】難関私大・関関同立大の合格実績ランキング

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 最後に関西の難関私大、関関同立の合格実績によるランキングです。(この数値には学校推薦での合格実績は含まれませんので、大学附属高・系属校はランキングには入っていません)今年度入試では関西大学が2月の全学部日程を増やしたことと、関西学院大学の理系学部で学部併願が可能になったため、一人当たりの合格数が増え、関西大学、関西学院大学の比重が高い高校には有利なランキングになりましたが、昨年8位だった市立西宮は関西学院大学だけで110も伸ばして第1位に躍り出ました。それをはじめとして公立高校が上位13位までを占めています。

 というわけで、大学入試に力を入れている高校を紹介してみました。もちろん大学合格実績だけが高校の教育力を表すわけではありませんが、高校や中学校受験校選びの一つの材料にしてみてはいかがでしょうか。

<文/開成教育グループ 入試情報室 藤山正彦>