2021/12/20
入試情報室より【首都圏(東京都・千葉県・埼玉県)高校 大学合格実績ランキング2021<難関私立編>】
今回は首都圏の難関私立大学合格実績を元にランキングを作成してみました。前回同様、難関大学の合格者数を学校の規模による影響を補正するために卒業生数で割った「率」でのランキングです。(元データは「大学入試全記録2021」毎日新聞社刊を参考にしています。但しこの数値は4月に各校に行ったアンケートが元になっているとの事で、現時点の各学校の発表数と異なっているケースがありますし、アンケートに回答しなかった学校は除外していることをお断りしておきます。)
【早慶上理 ランキング】占有率50%以上
大学名は50音順です。ご覧のように私立大学は一人で複数合格が可能ですので、占有率が100%を超えている学校もあります。東京から46校、千葉から8校、埼玉から8校がランクインしています。首位は都立日比谷。慶應と早稲田だけでも383と圧倒的な実績です。
ここで、私立高校も上位に入っています。2位の頌栄女子学院はキリスト教系の学校です。英語教育の質の高さは上智大の合格実績が物語っています。3位の私立の男子校、攻玉社は理系の生徒も多く、コンピューター部や生物部、理化学部といった文化部もあります。因みに鉄道研究部やガンダム研究部も多くの部員を集めているようです。4位の桜蔭は7位の女子学院、32位の雙葉と合わせて「女子御三家」といわれる難関校ですが、桜蔭も女子校ではありますが理系の生徒が多く、国際生物学オリンピックに挑戦している生物部や天文気象部、物理部などの部活があり、医歯薬系への進学も多い学校です。ところでこの2位から4位までの3校はいずれも完全中高一貫(高校からの募集無し)となっています。一貫教育のメリットが数値に表れているというわけです。
【GMARCH ランキング】占有率100%以上
次は少し範囲を広げて、学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政の6大学を合計したランキングです。学校数も多いので複数合格も多く、件数も増えますので100%でラインを引いてみました。すると東京都から45校、千葉から7校、埼玉から10校がランクインしています。(表2)
このランキングは今までに登場しなかった学校も多く含まれています。各地域の公立高校も多く登場しています。ここではランキングの形で紹介していますが、実はこの表は1都2県合わせて764校の合格実績データから作成したものですから、この6大学の合格実績数が卒業生数を超えている62校は、いずれも大学進学に強い高校だといえるでしょう。
というわけで、2か月にわたって難関国立大と私立大への合格実績をまとめてみましたが、難関国立に関しては上位校の順位はあまり変動が無く、逆に言えばこれらのランキングに入る高校には早い時期から大学入試に向けた意識を持った生徒が集まっているとも考えられます。これから高校に入学する皆さんも、早めに高い目標を設定して頑張りましょう。
<文/開成教育グループ 入試情報室 藤山正彦>