2024/01/09

関東関西有名中学入試分析 中学受験【最直前期と入試当日のポイントをお教えします!】

 今年(1月・2月)中学受験に挑まれる小6生の皆さま、保護者の皆さま、いかがおすごしでしょうか。

前回のコラムで「中学入試に挑む小6生のみなさんと保護者様に向けた内容は(前回で)最後」と述べましたが、今回は特別編として、中学入試の最直前期および入試当日の重要ポイントを述べていきたいと思います。学習内容のアドバイスではなく、入試本番で受験生の皆さまが実力をフルに出し切ることができるためのポイントになります。入試期間の参考となれば幸いです。

 

▼index

入試最直前期(1週間前から入試前日)のポイント

 その1 入試要項や入試注意事項の再確認と紙面化を

 その2 入試会場の下見は、入試当日が平日か土日かを確認したうえで

 その3 ホテルなどに宿泊の場合のポイント

入試当日のポイント

 その1 万が一 体調不良となってしまった場合

 その2 服装調節と小腹対策を

入試最直前期(1週間前から入試前日)のポイント

その1 入試要項や入試注意事項の再確認と紙面化を

 中学入試に関する説明事項や注意事項は、各中学校が作成・公開をする入試要項(生徒募集要項)に記載をされます。旧来は紙面で作成された入試要項を手に入れる必要がありましたが、IT化の進んだ近年では、インターンネット出願の導入も含めて、入試要項をデータで作成、中学校のホームページ上から閲覧やダウンロードを可能とするケースが多くなりました。そのため、入試要項はホームページ上のデータに限定し、紙面での入試要項を作成しない中学校も増えてきました。入試期間も含めて、スマホやパソコンから入試要項を確認することも可能ですが、スマホやパソコンの不具合や重要箇所に書き込みや付箋をつけることができることなどを考えると、手間にはなりますが、入試要項を紙面で印刷し、入試期間には携帯できるようにすることをお勧めいたします。また、入試要項内にある受験中学校の連絡先(電話番号)も、常に確認ができるようにしておきましょう。

その2 入試会場の下見は、入試当日が平日か土日かを確認したうえで

 中学入試の試験会場は中学校で実施されることが大半ですが、なかには系列大学のキャンパスや駅近くのホールや会議場などで実施されるケースもあります。入試会場の下見は入試前日にされる方が多いのですが、入試当日が平日か土曜日・日曜日かを確認した上で下見をする日や時間帯を決めることを推奨します。特に午前中からの入試の場合、平日と土日とで、公共交通機関のダイヤや混雑状況、駅やバス停の混雑状況、入試会場近くの店舗(コンビニやドラッグストア、喫茶店、ファストフード店など)の営業の有無、営業時間に違いがあるケースが多いはずです。

平日午前の場合は通勤・通学のラッシュアワーと重なる可能性も高く、受験生ご本人の心身の負担を少しでも軽減できるようにするにはどの交通機関がいいか、電車移動の場合、どの号車に乗車するのがいいか、普通電車(各駅停車)のほうが混雑状況を考えると速達の電車(快速や急行など)よりいいのかなど、チェックポイントが具体的に見えてきます。他方、入試当日が土曜日や日曜日の午前中の場合、平日よりも電車やバスの時間帯あたりの本数が減るのが一般的であるため、特に入試会場が郊外や都市部から離れた箇所の場合は電車やバスの時間帯自体の確認やコンビニなどが近隣にあるかどうかのチェックも必要です。

その3 ホテルなどに宿泊の場合のポイント

 受験校がご自宅から離れた地域にある場合や自宅通学が可能な学校であるけれども入試当日のラッシュアワーを避ける等の理由から、中学入試の前日からホテルなどの自宅外に宿泊をされる場合、以下のポイントに留意をされるといいでしょう。

  • 試験会場との交通アクセス
  • 受験生本人が充分な睡眠や休息がとれるための準備
  • 特に朝食に注意
  • 他の受験生集団とのバッティングの可能性の確認

①交通アクセスについてはホテルの場合タクシーが利用可能なケースが多いですが、入試要項や入試当日の注意事項において、中学校や試験会場近隣までのタクシーでの乗り入れを禁止の記載がある中学校が多いはずです。諸般の事情でタクシーを利用する場合、どの場所までタクシーを利用するか、どこからは徒歩や別の交通手段で試験会場近隣まで向かうプランニングも必要です。

②ホテルという普段との環境の違いや入試直前の緊張感などから、受験生ご本人が入試の前夜に思うような睡眠がとれない、寝つけないということが珍しくありません。とはいえ、入試前日に睡眠に関するお薬を服用するのは、入試当日の体調へのリスクを考えると推奨できません。少しでもリラックスをして睡眠がとれるようにするため、荷物にはなりますが、可能であるならば、普段使っている枕や寝具(掛ふとん・毛布)の持参も検討してみるといいでしょう。もちろん、事前にホテル側に相談をして、寝つけない宿泊客のためにどのようなサービスやフォローをホテル側が可能なのかを確認するのもいいでしょう。

③ホテルの場合、朝食はビュッフェ(バイキング 食べ放題)スタイルのところも多いかと思います。特に小学6年生の男子の場合、食べざかりの年頃でもあり、普段であればおなかいっぱいにあれこれと食べるかもしれません。しかし、入試当日の朝食でおなかいっぱい食べてしまうことは、もちろん禁物です。消化にいいもの、食あたりや腹痛が起こりにくいものを「ほどほどに」食べることが重要です。前日の夕食に関しても、ホテルのレストランで食べる場合もそうでない場合も、いわゆるゲン担ぎ(トンカツなど)の食べ物もありますが、入試への体調管理を意識することを忘れないでください。

④難関とされる中学校で、住所による入学要件が比較的緩和されている中学校の場合(灘中、洛南高附属中、開成中など)、他地域の進学塾の塾生が塾の先生に引率されて、集団で受験をするケースもあります。その際、その集団の受験生たちが同じホテルに、入試前日に宿泊をする場合もあり得ます。受験生ご本人が特定の塾の受験生たちを気にする性格でないなら過度に気にすることではないかもしれませんが、少しでも入試前日や当日にリラックスさせたい、過度な緊張感は持たせたくないという場合は、ホテルを予約する段階で、そのような受験生たちのグループの宿泊予定があるかを確認し、ある場合は他のホテルも検討する、ということも考えていいかもしれません。

入試当日のポイント

その1 万が一 体調不良となってしまった場合

 いきなり体調不良となった場合のことについて述べますが、万が一の場合も安心して欲しいといいう私の気持ちからであることを斟酌していただければ幸いです。

 ここでいう体調不良は、2つのケースで分けて考えたいと思います。第一が風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルスなどの感染症にかかってしまった場合、感染症の可能性がある場合の体調不良についてです。入試要項には、そのような場合の中学校側の対処についての記載もあるかと思います。まずはその箇所の記載内容を確認して、中学校に電話連絡をしましょう。入試当日の場合、普段よりも早い時間帯から電話対応を可能としているケースが多かったり、緊急時の電話番号を入試要項に記載をしている中学校も少なからずあるはずです。別日での追試験、当日の入試受験は必要となりますが、医務室など別会場での受験を認める場合、時間を遅らせての受験を認める場合など、中学校ごとに対応は異なりますが、まずは電話可能な時間に中学校に電話をして、相談をすることが大切です。学校によっては、または症状によっては、追試験や別会場での受験が難しい場合もありますが、同じ中学校を別日で受験可能な場合はその別日入試に備えて、この日は病院に行ったり、静養をすることが賢明な判断となる場合もあります。

 第二は病気の症状ではないけれども、緊張等で全く眠れなかったり、元気がない、緊張感から普段とは違う状況の場合です。この場合でも、もちろん受験をする中学校に相談をすることが可能です。別室受験などの対応が可能な場合があります。ただし、感染症などによる別日追試験の判断をする中学校は少ないはずです。体調的に可能であるならば、志望校であるならば、飲食と身支度を済ませてから受験校まで行くことをお勧めします。もしも受験生ご本人が進学塾に通われている場合、受験校の門前には同じ塾(グループ)の講師の先生方が激励に来ることがあります。入試前日までに通われている塾の先生から、入試当日の緊急時の連絡先(電話番号)を伝えられている場合はその連絡先に電話をして、電話越しにはなりますが塾の先生からの激励や受験校に来ている先生方からの激励を得ることによって、少しでも体調が良くなり、緊張感がほぐれるといいでしょう。

 ちなみに入試前日に眠れなかったという受験生にも、私自身も何人か携わってきましたが、入試本番で眠くなったり、居眠りをしてしまったという受験生からの経験談は全く聞いたことがありません。眠れなくても、第一志望校に合格した受験生もいます。もちろん、入試前日は充分な睡眠をとるに越したことはありませんが、万が一にも眠れなかった場合でも、眠気が出ることはあるかもしれませんが、入試を乗りこることはもちろん可能です。

その2 服装調節と小腹対策を

 1月・2月に実施される中学入試ですから、もちろん寒さ対策、感染症対策、乾燥対策が必要になります。公共交通機関内を含めて、屋外にいる時間帯の防寒対策や感冒対策は言うまでもないと思います。また、空気が乾きやすいこの季節、屋内(勉強部屋やホテルの部屋など)では加湿器などによる乾燥対策にも意識はいくのではないかと思います。

他方、中学入試の試験会場の教室の暖房が気になる、暖房器具の近くでの受験の場合、むしろ暑く感じることもあり得ます。暑い場合も寒い場合も、受験生ご本人が気になる場合は遠慮なく入試会場の先生やスタッフの在校生さんに申し出ましょう。エアコンや暖房器具の調整、試験を受ける場所の変更で解決できることは、むしろ遠慮や我慢をしてはいけません。ただ、エアコンや暖房器具の調整や場所の変更でも、体感的に寒いまたは暑いがある場合は服装の着脱で調整するのが基本になります。試験当日の服装では、一枚脱衣がしやすいものを着込み、屋外移動時用のコートやジャンパーなどとは別に、屋内でも寒さを感じる際に一枚羽織ることができるものも持参しましょう。

もうひとつ、小腹が空いた時や小休憩の時の栄養補給についても述べたいと思います。中学入試は4教科入試の場合、休憩時間を合わせた入試全体にかかる時間は、最短でも2時間半、長いところだと昼食を挟んで(昼食時間休憩を合わせて)5時間強となります。近年では面接を廃止、もしくは簡略化する中学校が増え、昼食時間なしの受験が増えていますが、それでも2時間半から3時間強の入試に挑むことになります。当然ながら、小腹が空いたり、飲み物が欲しくなったりということはあり得ます。水筒やペットボトルで飲み物を試験会場に持参をして、試験の休憩時間に飲む受験生は多いのですが、軽い食べ物やお菓子などに関してはがまんをしている受験生が多いのではと、私は常に感じています。試験全体の時間は長く、試験間のリフレッシュや脳への栄養補給の観点からも、お菓子レベルの軽食は科目試験合間の小休憩に実施することをおすすめいたします。

以下で述べることは受験する中学校の入試要項や入試の注意事項で許容される範囲でご検討頂きたいのですが、入試要項や注意事項で中学校が明確に食べ物の摂取を禁止していないのであれば、チョコレートやチョコレート菓子(商品名は伏せますが[笑い]、ウエハース形状のお菓子やパイにチョコレートをかけたお菓子なども、固形のバランス栄養補給食品などを1つか2つ、休憩時間内に食べてもいいのではと思います。チョコレートに含まれるカカオポリフェノールが脳の活性化に繋がることから、大学受験生や司法試験などの資格試験の受験生の間食にチョコレート(菓子)が、学校や予備校などで推奨されることがあります。カカオポリフェノールの濃度が高いチョコレートがより有効ではありますが、そのようなチョコレートは濃くて苦味があるため、小学生は無理をして濃いチョコレートを食べるのではなく、一般的なチョコレート(菓子)で構いません。なお、チョコレートは高熱に弱く溶けやすいため、チョコレート(菓子)を持ち運ぶ際、温かいものと同じバッグには入れない、チョコレートを暖房のそばに置かないなどの注意も必要です。

今回は今年中学受験に挑む受験生やそのご家庭向けに、入試直前と入試当日のアドバイスをお話させて頂きました。受験勉強については悔いのない、納得できる勉強を進めてこられたと信じております。今までの受験勉強の成果を100%、むしろそれ以上出し切れる準備のために、今回のコラムが少しでもお役に立てば嬉しいです。

改めてにはなりますが、中学受験生の皆さまの第一志望校合格を心からお祈り申しあげます。

<文/開成教育グループ フリーステップ修学院教室チーフ 住本正之>