2021/05/24

模試受験時の注意【大学受験生向け】

模擬試験当日の過ごし方 ~入試本番を想定して毎回準備をしておくこと~

 模擬試験は「腕試し」や「志望校判定」のためだけではなく、「実戦に慣れる場」「復習する場」「苦手な分野・得意な分野を明らかにする場」です。ですので、毎回の模試では十分に準備をして臨み、入試本番を想定して当日を過ごしましょう。

模擬試験を受けるときの心構え4か条

1.事前に科目ごとの目標点を決めておく

模試を受ける前段階で、科目ごとに目標点を決めておきましょう。次回の模試では何点をとろう、といったように模試を受けた後すぐに次回の目標点を決めておくことが望ましいです。目標点を定めておくことで、どの難易度レベルの問題まで解けないといけないかがはっきりします。

2.持ち物の確認

当日の持ち物に忘れ物がないか、必ず事前に準備をして確認しましょう。持ち物は次の通りです。

  • 筆記用具:シャーペンの芯や消しゴムが十分にあるか要確認。
  • 腕時計:試験会場に掛け時計がないという場合が多いです。時間計測のために必ず持参。
  • 参考書・ノート・単語帳:試験の直前確認ができるものが望ましいです。
  • 昼食:お昼をまたぐ模擬試験の場合。糖分補給用のチョコなども持参すると集中力持続に有効です。

3.時間配分を考えて試験に挑む ~事前準備と本番同様の解放手順を試す~

試験が開始されたら、すぐに問題全体に目を通しましょう。目を通すことで、どの問題を優先的に解くか、時間配分をどうするかといった見通しを立てることができます。

入試当日は、入念に準備をしたうえで時間配分や解答順序を決定して臨みますが、初めての模擬試験ではどんな出題がされるかわかりません。しかしながら、制限時間内に問題を解くためには、大問ごとに何分かけていくかを大まかに決めたうえで、解ける問題から順に解くようにしていくことがポイントです。

入試本番は思っている以上に焦ってしまったり、緊張から時間がかかってしまったりすることが多いものです。普段とは違う条件でも力が出せるように、事前の対策と、毎回の模擬試験で時間配分を意識して試験問題に取り組む習慣をつけておきましょう。

4.休憩時間の使い方も工夫する ~次の試験科目に集中するために過ごす~

試験は1日のうちで複数の教科を解くわけですから、集中力を保たせていくことも必要です。ベストな状態で試験問題を解くためには休憩時間の過ごし方も重要なポイントなのです。

まず、疲れをとるために、「トイレ休憩」「目を休ませる」「糖分補給」といったことがおすすめです。そして、次の試験科目に向けて、次の科目の参考書やノートを休憩中に目を通すことです。次の試験科目の内容に目を通すことで、脳がその科目を受け入れる準備をしてくれ、気持ちを次の科目へスイッチしてくれるようになるのです。

模擬試験の復習方法 ~模擬試験結果を分析して実力UP!~

 模試は受けた後、どのように模試結果を活用していくかが大切です。

 模試の成績表には科目別、大問別、単元・分野別の全体の平均点と自分の得点が記載されています。このデータを活用して復習する単元の優先順位をつけていきます。最優先で復習する単元は、「全体の正答率(平均点)が高いにもかかわらず、自分は間違えてしまっている問題や単元」です。これは大学受験生にとっても最重要です。

共通テスト模試など一般的な模擬試験の場合

 上記の優先順位に加えて、受験勉強でやってきたことが模試で解けるようになっているかを確認します。勉強してきた範囲が出てきたにもかかわらず点数が取れなかった場合は、理解不足もしくは忘れてしまっている単元のため、勉強の計画に出来る限りすぐ取り入れて復習しておきましょう。まだ十分な受験勉強をできていない範囲が出題された場合、いつまでにその単元の学習を完了させるかの期限を見直し、早めに問題演習ができるようにしておきましょう。

 また、受験者数が多く、様々な志望の人が受験する模試では、全国平均点との比較に加えて、自分と学力や志望大学が同じような人と比較して復習の優先順位付けをすることができる模試もあります。その優先順位をつけることで効率的な対策をすることができます。

大学別模擬試験の場合

 模試の中には模試名に大学名がついているものがあります(例:代ゼミ「○○大入試プレ」)。これらの模試は問題レベルや出題傾向がそれぞれの大学の入試本番を予想して作られています。受験する人もそれぞれの大学を志望している人ですので、志望大学に対しての自分の実力を知るには一般的に模試よりも詳細にわかるという大きなメリットがります。

 これらの模試も一般的な模試同様、受験した後の復習が大事です。これらの模試は予想問題という性質を持っているため、理想はすべての問題を復習することです。

 優先順位付けをするのであれば、自分の得点が平均点に満たない大問・問題が最も優先度の高い単元となります。問題形式・制限時間・難易度などが入試本番に近い内容であることから、平均点に満たないということは本番で弱点となってしまうからです。

以上のことを参考にして、ぜひ模試を実力UPに活用してください。

<文/開成教育グループ 個別指導部 教育技術研究所>