2023/12/04

小学校と中学校の違い~中学生になるキミへ~

新中学生としての心構えをお伝えします

小学6年生が中学1年生に進級したとき、学校生活や授業のやり方など小学校と中学校の違い(学習面・生活面・人間関係など)になじめないことを原因とした、いろいろな問題が皆さんの前に立ちはだかります。

中学校に入学すると目新しいことがたくさんあります。いろいろな小学校から児童が集まり、担任も学級担任制から教科担任制へと切り替わります。クラブ活動も本格的となり、慣れないことばかりで不安に感じ、そのさまざまな変化に戸惑ってしまうこともあるかもしれません。

皆さんがそんな変化から生まれる多くの壁に悩まされないよう、今回は小学校と中学校の違い、そして新中学生として持つべき心構えをお伝えいたします。

 

INDEX

■小学校と中学校の大きな違い.

 1. 定期テストと学校成績(内申点)

 ・定期テストって何?

 ・定期テストの結果で、何が決まるの?

 ・学校成績(内申点)は重要なの?

 2. 増加する学習量

 3. 忙しくなる毎日

■中学生の心構え10カ条

■中学入学までにやっておきたい学習ポイント【数学】

 ・小学校で学んだ四則計算に抜けがないか確認しよう

 ・長さ・面積などの数量や割合に関する計算を正しく行えるようになろう

 ・正負の数の計算まで先取りしておこう

■中学入学までにやっておきたい学習ポイント【英語】

 ・小学校で学んだ英単語を覚えておこう

 ・be動詞・一般動詞の語順を理解しておこう

 ・リスニング・スピーキングスキルを向上させよう

小学校と中学校の大きな違い


1. 定期テストと学校成績(内申点)

中学生になると、授業内容はもちろん、授業時間も今までと変わってきます。1年生の1学期の学習内容は、中学校で学習する内容の全ての基礎になるため、最初から一切手を抜くことはできません。

中学校では学期ごとに、中間テスト・期末テストといった「定期テスト」が実施されるようになります。早い中学校では、5月の連休明けくらいに最初の定期テストに臨むことになります。小学校と比べると教科数も増え、難易度も上がるため計画的な対策が必要です。

・定期テストって何?


中学校で年5回(学校によっては4回)実施されるテストです。テスト期間(23日)は授業が行なわれず、1日に23教科のテストが行なわれます。

・定期テストの結果で、何が決まるの?


定期テストの結果は、学校成績(内申点)に直結します。学校成績は、定期テストの結果・出席日数・提出物・授業態度などによって決まりますが、この学校成績の中で最も大きな割合を占めるのが定期テストです!

・学校成績(内申点)は重要なの?


とても重要です!公立高校入試での、「合否を判定する総合点」に占める内申点の割合は、3割~5割です。つまり内申点は、入試当日のテストと同じくらい重要なのです!1年生の最初の定期テストから高校入試が始まっているのだと意識しましょう。

2. 増加する学習量

中学生になると、学校での学習量に加え、塾での学習量も大幅に増加します。また内容も小学校と比べて高度になるため、定期テスト対策や入試に向けた実力養成には、小学生の頃の学習量のままでは全く足りなくなります。定期テストの範囲は、教科書4050ページ分になる場合もあり、教科書以外のワークやプリントもテスト範囲に入ることがあるため、定期テストで点数を取るためには早くから準備をして、計画的に学習量を確保する必要があります。

3. 忙しくなる毎日

中学校では学習時間を増やす必要があるだけでなく、クラブ活動などもあるため、小学生の頃のように自由に使える時間が圧倒的に少なくなります。意識的にスケジュールを立て、メリハリのある中学校生活をおくりましょう。

 

中学準備.jpg

中学生の心構え10カ条


①中学生としての自覚を持つ。

②目標を持ち、計画を立て、実行する。

③自分のスケジュールに責任を持ち、行事日程や提出物の期日を常に把握しておく。

④中学校の授業をまじめにきちんと受ける。

⑤平日は1時間半程度、定期テスト前は3時間程度、毎日勉強する。

⑥塾の学習内容の復習は非常に大切。たとえ15分でも毎日必ず実行する。

⑦宿題は時間をかけて、真剣に取り組む。

⑧テスト類はきちんと整理し、間違えたところは必ず解きなおす。

⑨読書は全ての学習の基本。読書習慣を身につける。

⑩学習・クラブ活動に関わる人間関係を大切に育む。

 

中学入学までにやっておきたい学習ポイント【数学】


最後に中学入学までにやっておきたい学習ポイントについて、積み重ねの教科である数学・英語でやっておくべきことをまとめておきます。

・小学校で学んだ四則計算に抜けがないか確認しよう


小学校で学んだ四則計算で、特に小数や分数の計算については計算方法・計算のきまりをもう一度しっかり確認し、中学校の授業をスムーズに受けられるよう準備しておきましょう。

・長さ・面積などの数量や割合に関する計算を正しく行えるようになろう


これまでに1km=1000m1g=1000mgなどの単位の変換や、速さ・割合などの身近な数量の計算について学習してきました。これらの考え方は、中1の文字式の単元では全員理解しているものとして進められます。この時期に十分に復習しておきましょう。

・正負の数の計算まで先取りしておこう


1最初の単元である正負の数ですが、早く正確に計算できるための工夫を今のうちに身につけ、中学校ですらすらと計算できるようにしておきましょう。

 

中学入学までにやっておきたい学習ポイント【英語】


・小学校で学んだ英単語を覚えておこう


小学校3年生~6年生のあいだで学んできた英単語は600700単語と数は多いですが、月、曜日、国、食べ物、職業、会話の中でよく出てくることばなど重要基本単語ばかりです。今のうちからコツコツと復習しておき、覚えている英単語の量を増やしておきましょう。また、中学校での英語の教科書に関しては、小学校で学んだ単語は「当然読める・覚えている」という想定で作られています。これら小学校での600700の単語をまったく覚えていない、読めないという状態では中学に入ってからかなり出遅れてしまいます。小学校での英語の授業はあまり読み書きに力を入れないこともありますので、塾での授業や自習も使って単語の定着させておくことをおすすめします。

 

・be動詞・一般動詞の語順を理解しておこう


中学1年生の最初の単元は文法の基本とキとなる、be動詞・一般動詞を学習します。小学校ではコミュニケーションとして学んできた内容ですが、be動詞や一般動詞における語順が理解できているかを復習しておきましょう。

また、2020年度から英語が必修化され「話す」「聞く」などのコミュニケーションだけでなく、小学校56年生では「外国語」として中1で学習する動詞の過去形や助動詞、代名詞などの英語の基礎も学習しています。これらについても教科書を見返したり簡単なドリルに取り組んでみたりするなど復習しておけるといいですね。ただ、英語に対しての苦手意識が芽生えないように楽しんで行うことが大切です。

 

・リスニング・スピーキングスキルを向上させよう

英語を聞き取るスキルを養いましょう。英語の歌、アニメ、または英語で語られた物語を聴くことでリスニングスキルが向上します。また、学校やオンラインの英語学習プログラムを活用し、継続的にリラックスした状態で英語を聴いたり会話したりする機会を設けることが効果的と言われています。

<文/開成教育グループ 個別指導統括本部 教育技術研究所>