2026/04/20

中学校と小学校の違いを徹底解説

小学校から中学校に進学すると、学校生活や授業の進め方、学習内容、人間関係など、さまざまな面で変化があります。複数の小学校から生徒が集まり、部活動も本格的に始まるなど、これまでとは違う環境での生活が始まります。そうした変化にうまく馴染めるだろうかと、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、小学校と中学校の違いに加えて、中学入学までに知っておきたいことや準備しておきたいことについて紹介していきます。

INDEX

■教育カリキュラムの違い
 1.学習科目の変化と教科の種類
 2.定期テストと学校成績(内申点)
 3.成績評価の方法
■学校生活の変化
 1.部活動(クラブ活動)
■中学入学に向けた準備と学習ポイント
 1.中学入学までにやっておきたい学習のポイント
 2.中学受験後の過ごし方
■まとめ

■教育カリキュラムの違い

1.学習科目の変化と教科の種類

中学生になると、学習する教科や授業時間数に変化が見られます。以下の表を参考に、その違いを見ていきましょう。

中学校の総授業時数は、1年生から3年生までの各学年で1015となっており、これは小学校4年生から6年生までの各学年の授業時数と同じです。ただし、授業内容にはいくつかの変化があります。例えば、算数は数学に変わり、より論理的に考える力が求められるようになります。また、外国語の授業時数が増えるため、これまで以上に英語に触れる機会が多くなります。

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2.定期テストと学校成績(内申点)

・定期テストとは?

中学校では、年間に5回(学校によっては4回)の定期テストが行われます。テストは数日間にわたって実施され、1日2~3教科ずつ行われるのが一般的です。この期間は通常の授業は実施されません。

小学校では単元が終わるごとにテストが行われていましたが、中学校では一定期間で学習した内容をまとめて確認する形になります。

なお近年では、定期テストを実施せず、日頃の学習状況や小テストなどを組み合わせて評価する学校もあります。学校によって実施方法が異なるため、事前に方針を確認しておきましょう。

・定期テストの時期と年間スケジュールのイメージ

定期テストは学期ごとに実施されます。一般的には次のような流れになります。

1学期:中間テスト(5~6月頃)/期末テスト(6~7月頃)

2学期:中間テスト(10月頃)/期末テスト(11~12月頃)

3学期:学年末テスト(2~3月頃)

学校によって回数や時期は多少異なりますが、年間を通して複数回実施され、それぞれの結果が学校成績に反映されます。

・テスト範囲

中学校の定期テストでは、前回のテスト以降に学習した内容がまとめて出題されます。範囲には、教科書だけでなく学校のワークや配布プリントなども含まれることが多く、幅広い内容から出題されます。教科書だけでも40~50ページ程度が範囲になることもあるため、日頃から授業内容をしっかり理解し、ワークや課題にもきちんと取り組んでおくことが大切です。

・定期テストの結果で、何が決まるの?

定期テストの結果は、学校成績(内申点)に大きく影響します。学校成績は定期テストの結果に加えて、出席日数、提出物、授業態度などを総合して決められますが、その中でも定期テストの結果が大きな割合を占めます。そのため、定期テストの結果はその学期の評価だけでなく、進路にも関わる重要な要素になります!

・学校成績(内申点)は重要なの?

とても重要です!公立高校の入試では、合否を判定する総合点の中で内申点が3割~5割程度を占めます。つまり内申点は、入試当日のテストと同じくらい重要なのです!都府県によっては中学1年生からの内申点が入試に反映されます。そのため中学1年生の最初の定期テストから高校入試が始まっているのだと意識しましょう。

3.成績評価の方法

成績評価の方法を簡単に紹介します。

・観点別の学習状況の評価

学力三要素(知識及び技能、思考力・判断力・表現力、主体的に取り組む姿勢)を踏まえ、それぞれの観点ごとに評価します。(ABCの3段階)

・総括的な評価としての評定

観点別の学習状況の評価をもとに総括的な学習状況を示すため、5段階(小学校は3段階。小学校低学年は行わない)で評価します。

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■学校生活の変化

1.部活動(クラブ活動)

中学校に入ると、放課後に部活動に参加できるようになります。部活動の種類は学校によってさまざまで、練習日や活動時間も部ごとに異なります。そのため、部活動や塾などの習い事、課題に取り組む時間を含めて、日々のスケジュールを自分で管理することが大切です。

部活動には経験豊富な先輩がいるため、学べることも多くあります。競技や活動に必要な技術だけでなく、勉強を教えてもらったり、悩んだときに相談に乗ってもらったりすることもあるでしょう。部活動を通して、先輩からさまざまなことを学んでいきましょう。

■中学入学に向けた準備と学習ポイント

1.中学入学までにやっておきたい学習のポイント

中学入学までにやっておきたい学習のポイントとして、特に積み重ねが大切な数学と英語について見ていきます。中学校の数学と英語は、小学校で学んだ内容を土台にして進んでいきます。入学後の授業に無理なくついていくためにも、この時期に基礎をしっかり確認し、必要に応じて先取りしておくことが大切です。

中学入学までにやっておきたい学習ポイント【数学】

小学校で学んだ四則計算に抜けがないか確認しよう
小学校で学んだ四則計算のうち、特に小数や分数の計算については、計算方法や計算のきまりをもう一度しっかり確認しておきましょう。

長さ・面積などの数量や割合に関する計算を正しくできるようになろう
1km
1000m1g1000mgといった単位の変換や、速さ・割合などの身近な数量の計算について、正しく理解できているか確認しておきましょう。

正負の数の計算まで先取りしておこう
中学1年生の最初に学ぶのが、正の数・負の数です。符号のルールに慣れ、速く正確に計算するためのコツを今のうちに身につけておくと安心です。

中学入学までにやっておきたい学習ポイント【英語】

小学校で学んだ英単語を覚えておこう
小学校3年生から6年生までの間に学んだ英単語は、600700語ほどあります。数は多いですが、月・曜日・国・食べ物・職業など、会話の中でよく使う基本的な単語が中心です。今のうちから少しずつ復習し、覚えている単語を増やしておきましょう。

be動詞・一般動詞の語順を理解しておこう
中学1年生では、文法の基本となるbe動詞や一般動詞を学習します。小学校では主にコミュニケーションを中心に英語を学んできましたが、中学校では語順を意識して英文を理解したり書いたりする力が求められます。そのため、be動詞や一般動詞を使った文の語順を、この時期に確認しておきましょう。

また、2020年度から英語が必修化され、小学校56年生では「話す」「聞く」だけでなく、動詞の過去形、助動詞、代名詞などの基礎的な内容も学んでいきます。教科書を見返したり、簡単なドリルに取り組んだりして、基本事項を復習しておくと安心です。

リスニング・スピーキングスキルを向上させよう
英語は、単語や文法だけでなく、聞く力や話す力も大切です。英語の歌を聞いたり、英語のアニメや物語にふれたりすることで、英語の音に少しずつ慣れることができます。また、学校やオンラインの英語学習教材を活用し、英語を聞いたり声に出したりする機会を継続的に作ることも効果的です。英語に苦手意識を持たないように、無理のない形で楽しく取り組むことを意識しましょう。

2.中学受験後の過ごし方

中学受験を終えた小学6年生の中には、「受験が終わったから少しゆっくりしたい」と思う人もいるかもしれません。もちろん、休息は大切です。しかし、受験後すぐに気持ちを切り替え、中学入学に向けた学習習慣を整えておくことで、入学後の生活をよりスムーズに始めることができます。反対に、何も準備をしないまま春を迎えると、新しい環境に慣れるまでに苦労してしまうこともあります。ここでは、中学入学に向けて意識しておきたい過ごし方を紹介します。

・中学受験後も学習習慣を途切れさせないことが大事

まずは下のグラフをみてください。

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このグラフは、ある中学校の数学のテストの点数(横軸)と人数(縦軸)の関係を示したもので、中学入試結果から1学期中間テストまでの成績の変化を表しています。入試結果は平均点付近を中心とした山型の分布ですが、入試後の課題テストの頃から成績は上位層と下位層に分かれ始めます。そして1学期の中間テストでは、その差がさらに広がっていきます。このグラフのどの位置に入るかは、中学受験後の学習の積み重ねによって決まっていきます。

・受験後の学習習慣を維持する

中学受験のときに身につけた学習習慣は、できるだけ崩さないようにしましょう。特に私立中学校や公立中高一貫校では授業の進度が速いため、学習習慣の差がそのまま学力差につながりやすくなります。

せっかく努力して入学する中学校ですから、勉強にもついていきながら充実した学校生活を送りたいですよね。そのためにも、入学前から次のような習慣を意識しておきましょう。

・毎日のやることをメモして、確認できるようにする

・毎日決まった時間に勉強する習慣をつける

・通学時間などのスキマ時間に何をするか考えておく

・モチベーションを維持するために、自分なりの目標を決めておく

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・中学受験時にできなかった単元の復習

受験後の学習として取り組みたいのが、小学校内容の復習です。特に、受験の際に解くことができなかった問題の単元や苦手だった分野を見直しておくとよいでしょう。中学校の学習内容は、小学校の内容の延長にあります。たとえば、小学生で学ぶ「整数」や「小数・分数」は、中学生の「正の数・負の数」といった学習内容につながっています。つまり、中学校の学習は小学校の内容を理解していることを前提に進められるのです。そのため、小学校内容に不安がある場合は、この時期にしっかり復習しておくことが大切です。

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・英語・数学を中心に1学期の先取り学習をする

英語や数学を中心に中学校の内容を少し先取りしておくこともおすすめです。実際に、入学直後から安定して良い成績を取っている生徒の多くは、中学入試直後の23月の時期に、復習とあわせて先取り学習を行っています。

英語や数学は得意・不得意の差が出やすい科目です。入学前に基本的な内容に触れておくことで、授業を理解しやすくなり、よいスタートを切ることができます。

■まとめ

小学校から中学校に進学すると、授業内容や評価の仕組み、学校生活の過ごし方など、さまざまな面で変化があります。特に中学校では、定期テストの結果や日頃の学習態度が学校成績(内申点)に大きく影響するため、計画的に学習に取り組むことが重要になります。また、部活動や学校行事など、新しい経験を通して人間関係も広がっていきます。こうした環境の変化に戸惑わないためには、入学前から基本的な学習内容を確認し、学習習慣を整えておくことが大切です。中学校生活をよいスタートで始められるよう、今できる準備を少しずつ進めていきましょう。

中学入学に向けた準備を整理しやすいよう、最後にチェックリストを用意しています。ぜひ活用してみてください。

〈中学生になる前に意識しておきたい学習習慣チェックリスト〉

■中学校の学習制度

定期テストの仕組みや年間スケジュールを把握している

内申点(学校成績)が高校入試に関わることを理解している

■生活管理

提出物の期限を確認する習慣がある

生活リズムを整えられている

■中学数学に向けた準備

小数・分数を含む四則計算に不安がない

単位の変換(kmmgmgなど)や割合・速さの計算を理解している

正の数・負の数の計算に触れている

■中学英語に向けた準備

小学校で学んだ英単語を復習している

□ be動詞・一般動詞の語順を理解している

英語を聞いたり声に出したりする機会を作っている

■学習習慣の維持

毎日決まった時間に勉強する習慣がある

ワークや課題を計画的に進めている

スキマ時間に何を勉強するか決めている

<文/開成教育グループ 個別指導統括本部 教育技術研究所>