2022/09/26

【大学受験】「過去問用ノート」を作成して実力を最大化しよう

入試直前の効果的対策

大学受験生の皆さん、入試の時期が近づいてきましたね。入試直前期の勉強法としての必需品の一つである、過去問題集は皆さん準備できていますか?第一志望校はもちろんのこと、併願校の大学の過去問題集についても、受験予定が決まり次第、早いうちに準備しておくようにしましょう。

さて、今回のテーマは過去問題集を最大限活用する方法である、「過去問用ノート」のご紹介です。この記事では「過去問用ノート」の作成方法とメリットをお伝えしますので、ぜひ過去問演習の際にご活用ください。

過去問題集を使用する目的を確認!

まず、「過去問用ノート」についての説明の前に、過去問を使用する目的とは何かを確認していきましょう。ポイントは3点あります。キーワードは相手を「知る」ことです。

ポイント① 出題傾向

最初の目的は、出題傾向を知ることです。大学入試問題には、大学によって出題傾向は必ず存在します。頻出の出題方式や分野を重点的に対策することで、効果的な入試対策の計画を立てることが可能です。

ポイント② 現時点での自分の力と合格点との差

次に、現時点での自分の力と合格点との差を知ることです。自分の点数を知り、合格点までに足りない部分をどの教科、どの単元で補うのかを考える材料にします。そのため、必ず「過去問ノート」に書き留めておき、対策を考えていきましょう。

ポイント③ 苦手単元

最後に、過去問演習を通して自身の苦手単元を再発見し、知ることです。入試対策において、解けない問題を解けるようにすることは非常に大切です。そのためにはまず、自身の弱点把握をすることで、自己分析をするようにしましょう。解けなかった問題を復習するだけでなく、その単元、その形式の問題に対応できるよう、類似の問題や難易度の近い問題を演習しましょう。

「過去問用ノート」の作成方法

では、過去問用ノートの作成方法についてご紹介します。

過去問用ノートを作成する目的は、自分自身の苦手単元や課題点をまとめておき、いつでもすぐに見直せるようにすることです。入試直前期に大きく成績を伸ばすためには、①弱点分野・単元を見つける ②何が課題点なのかをはっきりさせる ③どうやって弱点を克服するかの方法を考える、このルーティンを何度も何度も繰り返していくことで、実力を最大化できます。

では、過去問用ノートを作成する目的を確認したところで、具体的な作成のしかたを見ていきましょう。

過去問用ノート.jpg

【A】大問別の得点、目標点に対しての自己評価(◎○△×)、所感を記入

1回分の過去問を解いた結果を全体把握するために、大問ごとに得点結果をまとめます。大問だけでなく単元や分野も記入しておきます。

得点結果の横には、目標点数に対しての自己評価をつけます。目安として、◎=目標点を超えている、○=目標点通り、△=目標点まであと1・2問で届く、×=目標点まで3問以上得点が必要、という基準で評価をつけておくと分かりやすいでしょう。

そして、簡単な所感を記入します。書く内容としては、「自信をもって内容が理解できた」「理解があいまいで解いた」「英文法や古典文法を勘違いした」「時間が足りなかった」「知らない語句が多かった」など、過去問を解いたときや自己評価をした際の感想を箇条書きで書きます。

【B】課題点が多い、目標点に対して点数が低かった大問は詳細な振り返りを記入

特に点数が低く、結果が良くなかった大問については、詳細な振り返りを行います。「英文法の理解が不十分で、読めていない長文の文章が多かった」「公式の使い方を忘れていた」「歴史の流れの時系列を理解できていなかった」など、なぜ解けなかったのかを詳細に分析することで、現在の自分に足りてない課題部分が明らかになります。

なお、過去問を解いた演習で大事なことは、正解したかどうかよりも、内容を理解しているかです。点数の結果はよかったものの、理解があいまいなままで解けてしまった大問についても、振り返りを詳細にしておきましょう。

【C】過去問を解いたことで発見した課題点と今後の対策を記入

最後に、これまでの過去問結果の全体把握、大問ごとの振り返りによる実力分析を踏まえて発見された課題点と、それに対する今後の対策手段を記載します。課題点では、時間配分の課題、知識不足となっている箇所は何かを箇条書きで列挙します。

そして、その課題に対して今後どのように対策をして克服するのか書きます。ここで書く対策方法は、具体的であればあるほど良いでしょう。いつまでに、どの教材を用いて課題克服するのかを決めておき、その日からの学習計画の見直しを行います。「いつまでに」の目安としては、次に同じ大学の過去問を解くスケジュール(1週間後、10日後)までにと短めの期間設定にしておくことがおすすめです。短い期間で苦手克服の対策をすることで、過去問を解いたことで見つかった課題点を早期克服するサイクルができあがります。つまり、短期間で実力が大きくアップすることになるのです。

今回紹介した「過去問用ノート」はいかがでしたか。実力アップのためには、過去問分析して結果を次の学習時に必ず活かしていくことが大切です。その際に使う教材は、類似タイプの問題集&同等レベルの問題集です。これらの教材を組み合わせて、「過去問で全体演習→課題発見→類似タイプ&同等レベルの問題集で課題克服」の繰り返しが入試直前期に実力をアップさせる最善の近道です。フリーステップでは、過去問演習で見つかった弱点単元や課題点は、冬期講習など入試直前期の授業で徹底的に対策していきます。ぜひ、今回の過去問用ノートの作成を実践して、志望校合格に向けて日々努力を積み重ねていきましょう。

<文/開成教育グループ 個別指導統括本部 教育技術研究所>