2026/04/20
中学生のための効果的な英語勉強方法
大学入学共通テストの影響もあり、中学校の定期テストでも、文章量の多い問題や初見の英文が出題されることが増えてきました。そこで今回は、定期テストに対応する力を身につけるための、効果的な英語の勉強方法を紹介します。
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INDEX ■中学生のための効果的な英語勉強方法 |
■中学生のための効果的な英語勉強方法
中学生が英語を効果的に学習するためには、 「インプット(覚える)」と「アウトプット(書き出す・話す)」をバランスよく取り入れることが重要です。多く見受けられるのが、インプットばかりでアウトプットの練習をせず、いざテストに臨むと、単語や英文が書けない、といったケースです。これを防ぐためには、単語や文法を覚えるだけで終わらせず、実際に書いたり使ったりしながら定着させていくことが大切です。
英語の基礎を固める方法
英語の力を総合的に伸ばしていくためには、「聞く力(リスニング)」「読む力(リーディング)」「書く力(ライティング)」「話す力(スピーキング)」の4技能をそれぞれ伸ばす必要があります。
この中で、特に定期テストで重視しておきたい項目が、「読む力」と「書く力」です。まずはこの2つを伸ばすために、単語と文法を身につけることから始めていきましょう。
単語を効率的に覚える方法
英単語を覚えるには、基本的に「書く力」と「読む力」を組み合わせることが大切です。ただし、定期テスト前の限られた時間の中で、1語ずつ時間をかけて覚えていては間に合いません。ここでは、定期テストに向けて効率よく英単語を覚える方法を紹介します。
・前学年までの単語を覚える
まず大切なのは、前の学年までに習った単語を確認することです。中学3年生なら2年生まで、中学1年生なら小学校で学んだ単語も含めて見直しておくと、新しい単語も関連づけて覚えやすくなります。教科書やワークを見て、あいまいな単語は早めに覚え直しておきましょう。
・英単語を「セット」で覚える
似た意味の語や反対語、同じ場面で使う語をまとめて覚えると、単語どうしのつながりができ、記憶に残りやすくなります。look at、look for、look after のように、同じ語を使う表現を比べながら覚えるのもおすすめです。
・目・口・耳を使って記憶する
単語は目・口・耳を使って覚えるようにしましょう。書くだけでなく、見ながら声に出し、自分の発音を耳で確かめることで、覚えやすさも忘れにくさも高まります。テストで書けるようにするには書く練習も必要ですが、それだけに偏らないことが大切です。
・「分散学習」で忘れにくく!定期的にテスト形式でチェックする
一度に詰め込むのではなく、間隔を空けて復習することも重要です。たとえば、覚えた翌日、数日後、1週間後というように繰り返し確認すると、長期的に定着しやすくなります。復習の際は、日本語を見て英単語を書く、英単語を見て意味を答えるなど、テスト形式でチェックすると効果的です。
・文法を身につける勉強法
英文法は、ルールを理解しただけでは定着したとはいえません。テストで使えるようにするには、理解・演習・実践を通して定着させていくことが大切です。
・【理解】文法の基礎を「ざっくり理解」する
細かい例外まで最初から覚えようとするのではなく、基本の形・意味・例文を確認することから始めましょう。教科書やテキストの例文を見ながら、「どんな形で、どんな意味を表すのか」を押さえることが出発点です。例えば、現在進行形なら「be動詞+動詞のing形」で「今していることを表す」という基本を理解し、あわせて疑問文や否定文の形も確認しておくとよいでしょう。
・【演習】基本文を「書いて・話して」使う
理解したルールを使える形にしていきます。まずは穴埋め問題で形を確認し、その後、主語や動詞を変えたり、肯定文を否定文・疑問文に直したりして練習します。ここで大切なのは、答えを覚えることではなく、「なぜその形になるのか」を説明できるようになることです。
・【実践】問題を通して使い方を身につける
ここは点数に直結しやすい大切なステップです。和文英訳や並べかえ問題などを通して、「どの文法を使うべきか」を自分で判断する練習をしていきます。
例えば、「彼は英語を熱心に勉強していますか。」という文を英語で書く場合、文中に「今」という言葉はなくても、「勉強しているか」と進行中の動作をたずねているため、現在進行形を使うと考えます。このように判断できれば、Is he studying English hard? と書くことができます。
また【実践】では、ただ問題数をこなすだけでは十分ではありません。大切なのは、間違えた問題を見直し、次に解けるようにすることです。たとえば、次のような流れで復習すると効果的です。
・間違えた問題は、解説を読んで原因を確認する
・すぐに解き直し、自力でできるか確かめる
・少し日を空けてもう一度解き、定着しているか確認する
こうした解き直しを繰り返すことが、文法の定着につながります。
音読を活用した英語の勉強法
英語の基礎である「単語」や「文法」を習得するには、「読む」「書く」ことが欠かせません。ただし、そこに「話す」「聞く」を組み合わせることで、学習効果はさらに高まります。特に、同じ内容を何度も繰り返す学習では、「話す」「聞く」の効果が大きいです。小学2年生で九九を覚えたときも、「ニイチガニ、ニニンガシ、ニサンガロク...」と唱えながら、耳でも確かめて覚えた方が多いでしょう。
このように、何度も発音して耳で聞くことを繰り返すと、単語や文法は長期的に記憶に残りやすくなります。さらに、例文を繰り返し発音することで、英語の語順も自然と身についていきます。
英作文と長文読解スキルを高める方法
「英作文と長文読解ができること」は、英語の「書く力」と「読む力」が身についている状態といえます。ここでは、それぞれの対策方法を紹介します。
和訳と英訳の練習方法
英語の勉強において「和訳」と「英訳」は、英作文と長文読解の両方を強化するのに役立ちます。どちらもバランスよく練習することで、英文の構造を正確に理解し、適切に表現する力が身につきます。
・和訳
和訳で大切なのは、次の2点です。
- 文の構造(主語・動詞・目的語・補語)を意識する
基本である単語を覚えておくのは当然のことですが、文が長くなってくると、単語の意味が分かっていても、うまく訳せないことが出てきます。そのような時は、文の形を正しく把握するために、主語・動詞・それ以外に分けて考えましょう。
例えば、「The book that I bought yesterday is very interesting.」という文では、主語「The book that I bought yesterday」、動詞「is」、補語「very interesting」と分けて考えると、文構造が見えて訳しやすくなります。
- 文構造を意識して区切る
さらに長い文では、「意味のかたまり」に分けて考えると理解しやすくなります。
例えば、「If you want to improve your English skills, you should practice every day.」という文なら、前半の「If you want to improve your English skills,」と後半の「you should practice every day.」に分けて考えます。すると、前半は「もしあなたが英語のスキルを向上させたいなら」、後半は「毎日練習すべきだ」と整理できるため、長い文でも和訳しやすくなります。
・英訳
英訳で大切なのは、次の3点です。
- 日本語をそのまま英語にしようとしない
日本語をそのまま英語に直そうとすると、知らない単語や表現が必要になることがあります。まずは、自分の知っている単語や表現で言い換えられないかを考えましょう。
- 正しい語順で英語を書く力をつける
日本語の語順に引っ張られず、英語の語順で書くことが大切です。基本となる主語+動詞+αの形を意識して英文を組み立てましょう。また、英文を和訳したあと、その日本語をもとに英訳し直してみるのも効果的です。
なお、語順を身につけるためには「書く」だけでは十分とは言えません。「1.1.3 音読を活用した英語の勉強法」で述べたように、繰り返し発音しながら定着させることも大切です。
- 使える「型」を身につける
テストによく出る型を覚えておくことも有効です。
例えば、「I think that A is better than B.(私はBよりAの方が良いと思います。)」や「I would like to~.(私は~したいです。)」などの表現は使いやすく、英作文で役立ちます。「there is(are)~.(~があります。)」の構文は忘れがちですが、英作文に限らず頻出です。
長文読解のポイントを押さえる
はじめにも触れたように、定期テストでは初見の英文が出題されることが増えています。ここでは、長文読解に取り組む際のポイントを紹介します。
・事前準備:基礎力を固める
長文読解で点を取るためには、まず基礎力を固めておくことが大切です。いきなり長文だけを読めるようになろうとしても、なかなかうまくいきません。
まずは、教科書に載っている単語・熟語・文法をしっかり覚え、理解しておきましょう。中学生の長文問題では、受動態、現在完了、関係代名詞、不定詞、動名詞などが問われることが多いため、それぞれの意味や使い方をあらためて確認しておきましょう。
・評論文読解のコツ
評論文では、「主張→本論(具体例)→結論」という流れで書かれることが多くあります。そこで、まずはタイトルと各段落の最初の文を読み、文章全体の大まかな内容をつかみましょう。
例えば、タイトルが「A Trip to Kyoto」であれば、京都旅行について書かれた文章だと予想できます。また、第2段落の初めに「Last summer, I visited Kyoto with my family.」とあれば、その段落では「去年の夏に家族で京都に行ったこと」が書かれていると考えられます。その際、日付・名前・地名・数字には印をつけておくとよいでしょう。こうした情報は設問で問われやすいからです。さらに、設問文を先に読んで何が問われているかを確認しておくと、必要な情報を見つけやすくなります。
また、意味の分からない単語があっても、そこで止まりすぎないことが大切です。文章が長くなり、難易度が高くなるほど、わからない単語が増えるのは自然なことです。他の単語や文の流れから大まかな内容をつかめることも多いため、不安になりすぎずに読み進めましょう。
・会話文読解のコツ
会話文では、まず冒頭やリード文から場面をつかむことが大切です。駅での会話なのか、学校での会話なのか、あるいは誰かの体験談なのかを把握したうえで読むと、内容を理解しやすくなります。また、誰の発言かを常に確認しながら読むことも重要です。
A: Excuse me. How can I get to the station?
B: Go straight and turn right at the second corner.
A:( )
B: No, it's about five minutes on foot.
A: Thank you very much.
B: You're welcome!
上の例は、駅への道案内をしている場面の会話文です。Aが質問し、Bが答える流れになっています。Aの2つ目の発言が空所になっていますが、Bが「No, it's about five minutes on foot.(いいえ、歩いて5分ぐらいです)」と答えていることから、Aは「ここから遠いですか。(Is it far from here?)」のようなことを聞いていると推測できます。
このように、会話文では場面や話者の関係、前後のやり取りを手がかりにしながら内容を判断していくことが大切です。
リスニング力とスピーキング力を鍛える学習法
「聞く力」と「話す力」は、定期テストだけを見ると、「読む力」「書く力」ほど重視されないことが多いです。ただし、英語の力を総合的に伸ばすには「聞く力」「話す力」も欠かせません。音声を聞いて意味を理解したり、自分で口に出して表現したりする練習は、単語や文法の定着にもつながります。ここでは、日々の学習に取り入れやすい方法を紹介していきます。
中学生向けのおすすめリスニング・スピーキング練習
まず取り組みやすいのが、教科書の音声を聞きながら本文を音読する方法です。音声に合わせて読むことで、発音や区切り方、リズムのずれに気づきやすくなります。
次に、短い英文を1文ずつ区切って聞き、そのまままねして言う練習をしてみましょう。「聞く→まねする」を繰り返すことで、英語の語順や表現が自然と身についていきます。教科書の基本文や授業で扱った例文を使えば、定期テスト対策にもつながります。
慣れてきたら、教科書の本文や基本例文を見ながら音読したあと、何も見ずに言ってみる練習に進みましょう。少しずつ見ない部分を増やしていくことで、覚えた単語や文法を実際に使う力が育ちます。
大切なのは、難しい教材に手を広げることよりも、教科書や授業で扱った内容を使って毎日少しずつ続けることです。リスニングとスピーキングを組み合わせて練習することで、読む力・書く力の土台づくりにもつながります。
毎日取り組めるリスニング・スピーキング教材
身近な教材として、まず活用しやすいのが教科書です。教科書についている二次元コードの音声を毎日聞くだけでも、よい練習になります。
一方で、継続するのが難しかったり、「定期テストのリスニングは大丈夫でも、本当に力がついているか不安」と感じたりする場合は、英検®などの資格試験に挑戦するのも一つの方法です。英検®は、「聞く」「読む」「話す」「書く」の4技能をバランスよく測ることができ、定期テストとは別の目標としても活用できます。
また、フリーステップの英検®対策講座では、ELST(イーエルエスティー)というアプリと個別指導の授業を組み合わせて学習を進めています。ELSTは、AIによる自動採点を活用しながら、リスニング・スピーキングを中心に4技能を鍛えられるアプリです。5級から準1級まで対応しており、各級の語彙や例文を学べる機能も備わっています。こうしたアプリと個別指導を組み合わせることで、生徒一人ひとりに合わせた英検®対策を進めることができます。
※「英検®」は公益財団法人日本英語検定協会の登録商標です
※ELST®は株式会社サインウェーブの登録商標です
※ELST®の自動採点機能は、サインウェーブ社独自の採点基準で英検®の採点基準とは異なります
※ELST®内のコンテンツは、公益財団法人日本英語検定協会の承諾や推奨、その他の検討を受けたものではありません
※AI自動採点について公益財団法人 日本英語検定協会による如何なる監修も指導も受けておらず、採点の品質について同協会から認められたものでは一切ございません
中学生のための効果的な英語勉強方法のまとめ
英語の力を総合的に伸ばすには、「聞く力(リスニング)」「読む力(リーディング)」「書く力(ライティング)」「話す力(スピーキング)」の4技能をバランスよく伸ばしていくことが大切です。また、それぞれの技能を伸ばすためには、インプットとアウトプットの両方が欠かせません。特に、単語や文法などの基礎知識も、覚えるだけで終わらせず、実際に使う練習を取り入れながら身につけていくことが重要です。
■効率的な学習スケジュールとテスト対策
定期テストを攻略するには、テスト本番から逆算して、「いつまでに何を終えるか」を決めることが大切です。定期テストは年間で4~5回あるため、各回のおおよその出題範囲を予測しながら、「学校ワークを1周終える」「苦手単元を復習する」などの短期目標を立て、学習スケジュールを組んでいきましょう。
また、テストで何が出やすいのかを意識することも重要です。学校によっては、授業で扱った内容や学校ワークから多く出題されることもあれば、応用問題の割合が高いこともあります。そのため、やみくもに勉強するのではなく、教科書・ノート・ワークのうち、どれを優先して取り組むべきかを考えながら進める必要があります。
ただし、どの単元をどこまで進めるか、何を優先して復習するかを自分一人で判断するのは簡単ではありません。特に、目標点から逆算して計画を立てたり、苦手単元を整理したりするのが難しい場合は、塾のサポートを活用するのも一つの方法です。フリーステップでは、これまでの全生徒の学習ログをもとに各学校の定期テスト範囲を予測できるS-CUBEや、授業の理解度・進捗・苦手単元などを確認できるMy Step Log(マイ ステップ ログ)を活用しながら、一人ひとりに合わせた学習計画を立てています。自分で計画を立てるのが難しい場合は、こうした仕組みを活用することで、より効率よくテスト対策を進めやすくなります。
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ここからは、定期テスト対策を「2週間前まで」と「2週間前から」に分けて見ていきます。
効果的な定期テスト対策の進め方~2週間前まで~
テスト2週間前までは、テスト範囲の学習を一通り終えることを意識して進めましょう。学校ではテスト直前まで授業が進むことが多いため、テスト範囲にあたる授業がすべて終わってから復習を始めるのでは間に合わないことがあります。この時期は、教科書・学校ワーク・塾の教材などを使って、基本内容を一通り確認しておくことが大切です。
特に英語では、単語・熟語・文法・教科書本文の内容確認を優先して進めましょう。例えば、
・学校ワークを早めに1周する
・間違えた問題に印をつける
・単語や基本文を毎日少しずつ復習する
といった流れで進めると効果的です。
この段階では、完璧を目指す必要はありません。大切なのは、どこができていて、どこがあいまいなのかを早めに見つけることです。2週間前までに土台を作っておくことで、その後の復習や実践演習を進めやすくなります。
効果的な定期テスト対策の進め方~2週間前から~
テスト2週間前に入ったら、苦手分野の復習と実践演習に力を入れていきましょう。学校ワークで間違えた問題を解き直したり、文法問題や英作文、並べかえ問題など、実際のテストで出やすい形式に取り組んだりすることが大切です。
また、テスト1週間前に範囲が正式に出たら、予想とずれていた部分がないかを確認し、学習内容を調整しましょう。そのうえで、
・単語テストを繰り返す
・教科書本文を音読して内容を確認する
・間違えた問題をもう一度解く
といった形で、復習する内容を絞っていくと効率的です。
直前期に大切なのは、新しいことに手を広げすぎないことです。これまで取り組んできた内容をもう一度確認し、できなかった問題をできるようにしていくことが点数アップにつながります。テスト本番から逆算し、やるべきことを整理しながら進めていきましょう。
もちろん、勉強方法は一つではなく、自分に合うやり方も人それぞれです。他にどんな勉強方法があるのか、自分にはどの方法が合っているのか気になる方は、ぜひお近くのフリーステップにご相談ください。一人ひとりに合った、地域や中学校の特徴も踏まえた勉強方法を提案します。
<文/開成教育グループ 個別指導統括本部 教育技術研究所>