2025/07/18

読書感想文の書き方:初心者でもわかるステップとコツ

 読書感想文って、なんだか難しそう......そう感じている方も多いのではないでしょうか。この記事では、そんな不安や疑問を解消するために、小学生や中学生の皆さんに向けて、読書感想文の書き方をわかりやすく紹介します。ただ本のあらすじを書くのではなく、読んで感じたことや考えたことをじっくり深掘りして、あなただけの特別な感想文を作りましょう。

INDEX

■読書感想文とは?その目的と意義
■読書感想文は「読解力」を育てるトレーニングにもなる
■読書感想文の構成:基本は序論・本論・結論
■すらすら書くための4ステップ
■オリジナリティを出すためのテクニック
■意外と重要!原稿用紙の書き方・注意点
■学年別に見る読書感想文の書き方
■読書感想文を書くメリット
■まとめ・総括

 

■読書感想文とは?その目的と意義

 読書感想文とは、本を読んだあとにその内容をふり返り、自分の感じたことや考えたことを文章にまとめるものです。ただあらすじを並べたり、一般的な意見を述べたりするのではなく、自分自身の「心の動き」を書くことが大切です。たとえば、「びっくりした」「悲しかった」「登場人物の気持ちがわかる気がした」など、本を読んで感じたことを素直に言葉にすることが、感想文を書く第一歩です。

 では、なぜ読書感想文を書くのでしょうか?それは、自分の考えを言葉にして伝える力を育てるためです。どんな気持ちになったのか、なぜそう思ったのかを深く考えることで、「自分の考え」を見つけ、それを言葉にする力が養われます。また、ふだん本を読む習慣がない人にとっても、感想文を書くことは、本を1冊読み切るきっかけになります。興味のあるテーマや物語に出会えれば、「読むことって楽しい」と感じられるかもしれません。

 

■読書感想文は「読解力」を育てるトレーニングにもなる

 読書感想文を書く過程には、以下のような読解力を鍛えるステップが含まれています。

1.情報を整理する力

 感想文を書くためには、まず本の内容を正確に理解する必要があります。「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「なぜ」「どうした」といった物語の基本要素を読み解き、整理する作業は、まさに読解力の基礎です。

2.本質を読み取る力

 物語の表面的な流れだけでなく、「この登場人物はなぜこんな行動をとったのか」「作者が一番伝えたかったメッセージは何だろう」といった、隠された意図やテーマを深く考えることが求められます。この作業を通じて、行間を読む力や、物事の本質を見抜く力が養われます。

3.自分の考えを言葉にする力

 本を読んで感じたことや考えたことを、他者に伝わるように論理的にまとめる力も重要です。感想文では、ただ「面白かった」と書くのではなく、「なぜ面白かったのか」を具体的な根拠(本の中の描写など)を挙げて説明する必要があります。これは、自分の思考を整理し、表現する練習になります。

 

 読解力を育てることで、国語の読解問題だけでなく、社会・理科・数学の文章題など、さまざまな教科の設問文の意図を正しく読みとれるようになます。設問文の意図を正しく読み取れないと、せっかく勉強したのに実力を発揮できない...という事態にもなりかねません。

 たとえば国語の長文問題で、「本文中から12字で抜き出しなさい」と問われた場合は、本文の中から1文字も変えずに、12字ちょうどのまとまりを正確に抜き出さなければなりません。それにもかかわらず、自分の言葉で書き換えたり、字数が合っていなかったりするのは、「問いが求めていること」を正しく理解できていない、つまり読解力が足りていないことによるミスです。
 実際、この形式の設問は、2025年4月にフリーステップが小学4年生から中学3年生を対象に実施した「第1回基礎読解力判定テスト」にも出題されましたが、その際、設問の意味を正確に読み取れなかった生徒は全体の34%にのぼりました。この結果からも、「設問の意図を読み取る力=読解力」の重要性がよく分かります。

 フリーステップでは、このように読解力の現状を客観的に測定できるテストを実施しており、またその結果に応じて問題を解くうえでの基盤となる「基礎読解力」を伸ばすための講座も用意しています。自分の理解力や読み取り力を見直したいと感じたときには、学びのきっかけとして活用するのも一つの方法です。

 読書感想文に取り組むことは、こうした読解力の弱点を見直すきっかけにもなります。日ごろの勉強の土台を強くするためにも、大切な経験になるのです。

 

■読書感想文の構成:基本は序論・本論・結論

 それでは、読書感想文のイメージをより具体的にするために、まずは全体の「構成」を確認しましょう。どのように書き始め、どこで考えを深め、どうまとめるのか――その流れをつかむことで、ぐっと書きやすくなります。ここでは、「序論」「本論」「結論」の3つのパートに分けて、それぞれの役割と書き方を紹介します。

序論:本や著者の情報を簡潔に

 読書感想文の「序論」は、文章全体の導入部分です。ここでは、どんな本を読んだのかを、読み手にわかりやすく伝えることが大切です。本のタイトルや著者の名前、どのような内容の本なのかといった基本的な情報を、最初の段落にさりげなく盛り込むと、読み手はスムーズに感想文の世界に入ることができます。さらに、「なぜこの本を選んだのか」「読み始める前にどんなことを思っていたのか」など、自分の気持ちや読み始める前の印象を少し加えることで、文章に自分らしさが出て、より親しみやすくなります。たとえば、

「『走れメロス』という太宰治の小説を読みました。友人との約束を守ろうとする主人公の姿にひかれ、読んでみたいと思いました。読む前は少しかたい話かと思っていましたが、実際には気持ちのこもった熱い物語で、すぐに引き込まれました。」

というように、本についての情報と自分の気持ちを無理なくつなげて書くと、自然な序論になります。

 序論は、感想文全体の"入り口"です。読み手に「この人の感想を読んでみたい」と思わせるような導入を目指しましょう。

本論:印象に残った部分と心境の変化

 読書感想文の「本論」は、自分が本を読んで最も印象に残った場面や言葉について、具体的に書く部分です。ただ「おもしろかった」「悲しかった」と感想だけを述べるのではなく、なぜその場面が心に残ったのか、どんな気持ちになったのかをていねいに書いていきましょう。さらに、「読んでいくうちに自分の考え方や感じ方がどう変わったか」という心境の変化にも触れられると、ぐっと深みのある感想文になります。たとえば、

「最初は主人公の行動がわがままに思えて、あまり共感できませんでした。でも、読み進めてその人のつらい過去を知ったとき、かわいそうだな、もっと理解してあげたいなと感じるようになりました。」

といったように、自分の中に生まれた気持ちの変化をていねいに書いてみましょう。

 本論は、自分の気持ちをしっかり言葉にして伝える感想文の中心です。ここをしっかり書けると、感想文全体に一貫した流れが生まれ、読む人にもしっかりとあなたの思いが伝わるはずです。

結論:自分の意見や今後の意欲

 読書感想文の「結論」は、読んだ本を通して考えたことや、自分の意見をまとめる部分です。本を読んで「何を感じたのか」「どんなことに気づいたのか」を、もう一度整理して書いてみましょう。さらに、「これからこんな本も読んでみたい」「登場人物のように行動してみたい」など、これからの自分にどう活かしたいかという自分の意欲を加えると、感想文に前向きな印象が生まれます。たとえば、

「この本を読んで、人の立場になって考えることの大切さに気づきました。これからは友だちの気持ちをもっと考えて行動したいです。」

といったように、自分の変化や今後の行動に言及することで、読み手に「本を通じて何を得たのか」が明確に伝わり、感想文全体にまとまりと説得力が生まれます。

結論は、読書を通して自分がどう変わったかを示す、大切なまとめのパートです。自分の言葉で、素直な思いを伝えましょう。

 

■すらすら書くための4ステップ

 読書感想文を書くのが苦手だと感じる人の多くは、「何から始めればいいのかわからない」「文章がうまくまとまらない」と悩みがちです。ここでは、そんな悩みを解消し、すらすら書けるようになるための4つのステップをご紹介します。

ステップ1:本を選ぶ

 まずは、自分の興味のある本を選ぶことが第一歩です。無理に難しい本を読む必要はありません。物語でも伝記でも、何でも大丈夫です。少しでも「読んでみたい」と思う本を選ぶことで、最後まで読み切りやすくなり、感想も生まれやすくなります。

ステップ2:読書メモを作成

 本を読みながら、「おもしろい」「気になる」「なんだかモヤモヤする」など、自分の心が動いた場面や言葉に出会ったら、すぐに読書メモを取っておきましょう。ノートに書き出してもいいですし、付箋を使うのも効果的です。

 たとえば、ページの端に付箋を貼っておけば、あとでその場面をすぐに見返せます。感情ごとに付箋の色を分けると、印象の整理がしやすくなります(例:「感動」→青、「疑問」→黄、「共感」→ピンク など)。また、付箋に短くメモ(「主人公の変化にびっくり」など)を書いておくと、後で本論を書くときの材料としてとても役立ちます。

 読書メモは、自分の感想文のタネを見つける大事な作業です。小さな気づきも大切にしてメモしておきましょう。

ステップ3:書きたいことを箇条書きする

 読書メモが溜まってきたら、次は感想文に書きたいことを「箇条書き」で整理してみましょう。いきなり原稿用紙に向かうのではなく、まずは思いついたことを短い言葉でどんどん書き出すのがコツです。前のセクションで紹介した「序論」「本論」「結論」の3つのパートに分けて考えると、頭の中が整理しやすくなり、文章も書きやすくなります。

 たとえば、以下のようにまとめてみましょう。

  • 【序論】読んだ本:『〇〇』
        選んだ理由:友だちにすすめられた
        読む前の印象:読み切れるか不安
  • 【本論】印象に残った場面:主人公が勇気を出して先生に気持ちを伝える場面
        そのときの気持ち:自分もこんなふうに言えたらいいなと思った
  • 【結論】学んだこと:思ったことは言葉にすることが大切
        これから:自分も学校で勇気を出して話してみたい

 このようにポイントを整理しておくことで、文章を書くときに迷わずスムーズに進めることができます。

ステップ4:下書きから清書へ

 箇条書きで内容がまとまったら、次はそれをもとに下書きを作成します。下書きとは、思いついた文章を自由に書き連ねて大まかな流れを確認するためのものです。短くまとめたメモを、自分の言葉で文章としてふくらませてみましょう。

 最後に、下書きをもとに清書を行います。清書とは、文章を見やすく整え、表現やつながりを磨き上げる最終段階です。ていねいな字づかいと文のつながりを意識しながら、一文ずつ読み手の立場でチェックしていきます。書いたあとに音読してみると、読みづらい部分や不自然な言い回しに気づきやすくなります。

 以下に、ステップ3の箇条書きをもとにした下書きと清書の具体例を紹介します。

▼ 下書き

 この本は、友だちにすすめられて読みました。はじめは少し不安でしたが、読み進めるうちにどんどん引きこまれました。
 中でも、主人公が先生に思いを伝える場面が心に残りました。私はあんなふうに言えないと思います。だからこそ、すごいと思いました。
 この本を読んで、気持ちを伝えるには勇気がいるけれど、それがとても大切なことだと気づきました。私もこれからは、自分の思ったことをきちんと伝えていきたいです。

▼ 清書(完成形)

 この本は、友だちにすすめられて読みました。読み始める前は、これまで本をあまり読まなかった私に読み切れるかどうか不安でしたが、読み進めるうちにどんどん引きこまれていきました。
 特に心に残ったのは、主人公が先生に自分の思いを伝える場面です。私はあんなふうに自分の気持ちをはっきり言えないと思いました。でも、勇気を出して伝える姿に心を動かされました。
 この本を読んで、気持ちを伝えることの大切さに気づきました。これからは、私も勇気を出して、自分の思いを言葉にしていきたいです。

 下書きで文章の骨組みを確認し、清書で表現とつながりをていねいに磨くことで、読み手にしっかり思いが伝わる感想文が完成します。

 

■オリジナリティを出すためのテクニック

 読書感想文にオリジナリティをプラスするコツは、自分だけの視点や体験を文章に取り入れることです。ここでは、読み手の心に残る「自分らしさ」を演出する3つのテクニックをご紹介します。

他の作品や体験との比較

 まずは、自分が読んだ本と似たテーマを扱った作品や、自分自身の体験を結びつけてみましょう。たとえば、主人公の気持ちや行動に自分の日常の出来事を重ねることで、「なぜその場面が心に響いたのか」を、説得力をもって伝えられます。具体的には、似た設定の映画や本のタイトルを挙げたうえで、共通点や対照的な違いを簡潔にまとめると、読み手にもイメージしやすくなります。

(例)「主人公が一人で寂しさと向き合う場面は、わたしが去年の部活合宿で感じた気持ちと似ていました。合宿が始まった時は心配でいっぱいだったけど、だんだん仲間と仲良くなれたあのときのように、物語にもあたたかさを感じました。」

続編を想定して書く

 次に、本の結末をスタート地点として想像を膨らませてみましょう。「もし続編があったら?」という視点で主人公のその後を予測することで、自分なりの考察や未来像を示せます。本文中の小さな描写やセリフを根拠にすると説得力が増し、読み手にも「その続きが気になる!」という興味を抱かせることができます。

(例)「最後に主人公が小さく笑ったとき、これから新しい冒険が始まる合図だと思いました。もし続編があれば、彼が仲間と一緒に大きな山に挑戦する場面が見たいです。」

引用や場面描写の具体化

 最後に、本文から心に残った一文を短く引用し、その言葉に込められた作者の意図や自分の感動を具体的に掘り下げます。同時に、本の中で見えにくかった空気感や登場人物の表情を、自分の言葉で補足描写すると、読み手がまるで現場を体験しているかのように感じられます。

(例)「『ここからが本当の勝負だ』という言葉を読んだ瞬間、胸がドキドキしました。まるで教室のざわめきが消えて、主人公の心臓の音だけが聞こえてくるようでした。」

 

■意外と重要!原稿用紙の書き方・注意点

 原稿用紙に感想文を書くときは、書き方ひとつで読みやすさや印象が大きく変わります。以下の5つを事前に確認し、正しくマスターしておきましょう。

・題名の書き方
 一行目の中央(用紙幅の真ん中)に書く。20字程度以内にまとめ、句読点は入れないようにする。

・名前の入れ方
 二行目の一番下のマスに寄せて名前をフルネームで書く。この際、名字と名前の間に1マス空ける。

・段落の最初は1マス空ける
 新しい段落を始めるときは必ず1マス空けてから書き出す。改行だけで段落を表さないように注意。

・句読点やかきかっこの使い方
 読点「、」・句点「。」はそれぞれ1マスに1つずつ書く。かぎかっこ「「」・「」」は外側・内側の両方で各1マス使う。

・拗音や促音のマスの使い方
 「っ」「ゃ」「ゅ」「ょ」などの小さい文字も、必ず1マスを使って書く。前の文字と同じマスに入れないようにする。

 学校などで特別な指定がある場合は、そのルールに従って書くようにしましょう。原稿用紙への記入ミスを防ぎ、見やすく整った感想文を完成させてください。

 

■学習段階別に見る読書感想文の書き方

 ここでは、小学生・中学生それぞれに合った読書感想文の書き方のポイントを紹介します。自分の学習段階に合わせた書き方を理解することで、より効果的に「自分の言葉」で伝える力を高めていきましょう。

小学生:身近な体験や疑問を中心に

 小学生は、読書感想文を通して「本の世界」と「自分の生活」をつなげる練習が大切です。身近な体験や感じた疑問を中心に書くことで、作品への興味が自然に深まり、読み手にもわかりやすく伝わります。

意識するべきポイント

  • 本を読んで「どう思ったか」だけでなく、「なぜそう思ったか」を自分の体験に結びつける。
  • 登場人物の気持ちがわからなかったら、自分が同じ状況だったら何を感じるかを書いてみる。
  • 疑問に思った場面は、「なぜ?」と問いかけ、その答えを想像して文章にする。

中学生:社会の動きと関連づける

 中学生になると、教科書で学ぶ社会科やニュースで目にする時事問題など、外の世界とのつながりを意識する力が求められます。本のテーマや背景を社会の動きと関連づけることで、より広い視点から感想文を書くことができます。

意識するべきポイント

  • 作品で描かれた出来事や問題が、現代社会や歴史とどうリンクしているかを調べてみる。
  • ニュースや学校で学んだ知識を引用し、「この本を読むと〇〇という社会課題を考えるきっかけになる」とまとめる。
  • 具体的なデータや出来事(日付・場所など)を盛り込むと、説得力が増す。

 

■読書感想文を書くメリット

 これまで読書感想文の構成や書き方、テクニックなどを学んできましたが、ここからはその先にある2つの大きなメリットと効果をご紹介します。感想文を書くことは「読む・書く」という学習の枠を超えて、長期的にあなたの能力を多方面で高める強力な武器となるでしょう。

自己分析力の向上

 感想文を書くたびに「なぜ自分はこの部分に心を動かされたのか」を深く考えることで、自分の価値観や感情のパターンを整理できます。たとえば『走れメロス』で、「メロスの裏切らない強い思い」に感動したとき、「すごい」とだけ書くのではなく、「忠義心に胸が揺さぶられた」と自分の反応を具体的に説明する練習をします。このように自分の「何に、どう反応したか」を言葉にすることで、自己分析力が自然と身につきます。

発想力と表現力が身につく

 読書感想文では、ただ物語をなぞるのではなく、「自分ならどう感じ、どう伝えるか」を考えることで発想力が育まれます。さらに、その思いを自分の言葉で表す練習を重ねることで、表現力も養われていきます。一例として、新美南吉の『ごんぎつね』で、ごんが兵十に本当の気持ちを伝えられずに去っていく場面を取り上げてみましょう。「もしごんが兵十に手紙を書けたら、どんな言葉を残すだろう?」と自分に問いかけてみるのです。たとえば、「ずっと君の優しさに心救われていたよ」という一文を考えることで、登場人物の気持ちを想像し、自分なりの言葉で伝える力が養われます。

 このように、物語の一場面から問いを立て(発想力)、その問いに向き合いながら、自分の思いや気づきを言葉にしていく(表現力)――その積み重ねが、あなたの中にある視点や感情を、より伝わりやすい形で表せるようにしてくれるのです。

 

■まとめ・総括

 読書感想文は、ただ本の内容をまとめるものではなく、感じたことや考えたことを自分の言葉で表現する大切な学びの機会です。本記事では、感想文の目的や意義から始まり、「序論・本論・結論」という基本の構成、すらすら書くための4ステップ、オリジナリティを出すためのテクニックまで、具体的に紹介してきました。また、小学生・中学生それぞれの段階に応じて、自分に合った表現の方法が見つけやすくなるよう、書き方のポイントも整理しています。そして、感想文を書くことは、「読む・書く」の枠を超えて、さまざまな力を育てるきっかけにもなります。たとえば『走れメロス』の場面から自分の価値観を見つめ直したり、『ごんぎつね』をきっかけに登場人物の思いを想像したりする中で、自己分析力や発想力、表現力が自然と育まれていくのです。

 はじめは不安でも、書く手順を踏み、小さな気づきを大切にしていけば、あなただけの「特別な一文」がきっと生まれるはずです。この記事を参考に、あなた自身の感性で本と向き合い、自分の思いを自由に表現してみてください。

 

< 文/開成教育グループ 個別指導統括本部 教育技術研究所 >