2020/11/09

【全受験生必読】受験生の冬休みの勉強法~冬休みならではの学習ポイントをおさえましょう~

10日間前後のお休みとなる冬休みは、受験生にとっては入試前にまとまった勉強時間が取れる最後の期間です。また、受験生ではない人にとっては前学期までに学習したことを復習する期間になります。今回は冬休みにおける学習ポイントについて大学受験・高校受験・中学受験、非受験生にわけてお伝えします。

大学受験生

過去問演習で解法理解&ベストな時間配分・解答順序を決定

「共通テスト」「私立大学一般選抜」の対策問題集や過去問演習を中心として勉強計画を組み立てます。「国公立大学2次試験」の過去問題演習は共通テスト終了後にするのがよいでしょう(共通テストの結果で受験校が変わる可能性もあるため)。

特に2021年度入試が初回実施となる大学入学共通テストは、いかに共通テスト対策用の問題集をこなしておくかが最後のラストスパートとしての対策としては有効です。出題が想定される形式に沿った対策としては、共通テスト模試の問題や形式別の対策問題集だけではなく、リーディングの図表問題と傾向が似ているセンター試験第4問などセンター試験の過去問もフル活用することがおすすめです。各科目ともに十分な演習量を確保して、初めての共通テストに向けて万全の態勢を整えましょう。

また、過去問題演習全般の対策としては、過去問題演習を行う中で各問題形式に対する解法が理解・整理できているか、自分にとってのベストな大問ごとの時間配分や解答順序が分かっているか、過去問題を解いて答え合わせをする中で振り返るようにしましょう。冬期講習の授業では分からないところ、時間配分、解答順序などの相談や質問を解決するようにすると効率よく勉強を進められます。

高校受験生 

中学3年間内容総復習→私立高校過去問演習

まず、冬休みが終わるまでに中学校3年間の学習内容を一通り完了させ、総復習を完成していきましょう。2021年度の公立高校入試において、長期休校の影響から、地域によっては出題範囲の削減が発表されました。除外された出題範囲であったとしても、中学校によっては定期テストなどには出題される場合もあるため注意が必要です。また、私立高校の出題範囲も、別途確認が必要です。今年の受験対策は、結論として、「中学校3年間の内容を一通り学習」→「自分自身が受ける高校の出題範囲を確認」→「入試対策(過去問演習)では除外される部分は優先順位を下げておく」という流れで対策していきましょう。

総復習が完成したら、過去問対策に取り組みます。高校受験生が過去問演習に取り組む順番は、「私立高校」の過去問題演習が優先です。冬休み中に「私立高校」の過去問題演習(おおよそ5年分)は終わらせることが望ましいです。「公立高校」の過去問題演習も12年分はしておくのが理想ですが、スケジュール的に無理そうであれば、冬休み後でも大丈夫です。ただ、各都府県の公立高校入試問題は私立高校の入試では出題されないが、公立独特の問題、出題形式があります。代表的な問題であれば英語のリスニングや自由英作文、国語の作文、小論文などです。何が独特かは各都府県により異なるので必ず5教科の最新年度の公立高校の過去問題は確認しましょう。これらの問題に対しては自分で進めるのが困難なため冬期講習の授業を利用して対策を行うのが効率的です。

中学受験生

過去問題の演習→課題点の克服を繰り返して効率よく合格点確保

自分の受験予定中学校の過去問題、またプレテスト(主に関西圏の私立中が実施、首都圏の私立中では少数)などを実施している学校であればプレテストの過去問題の演習、復習が優先です。23日の間でそれぞれ異なる学校を連続して受験する生徒さんが多いと思いますので、冬休みは複数校の過去問題の演習で精一杯だとは思いますが、過去問題の中で見つかった課題は冬期講習の授業を最大限活用して効率的に解決するようにしましょう。たとえば、毎年旅人算が出題されているが、正答率が低い。そんな時は、今まで使っていた教材で旅人算の単元の問題のみ基本的な公式と標準的な問題と解法パターンを一通り授業で先生から解説してもらい、宿題でやり直しを行い定着させましょう。

受験生ではない人

やや複雑な内容・単元であった2学期内容を徹底復習

学校で2学期に学習したことを冬期講習の授業を活用してしっかり復習するようにしましょう。各学年、2学期で学習している内容はやや複雑で高度な内容、単元が多くなります(特に小学算数・中学数学・高校数学、中学英語、中学国語(古典))。そして、これらの単元は多くの場合、入試で必ず出題され点差がつく単元になります。受験学年になっても復習するのは当然ですが、習いたてで復習することで理解度・定着度が高まります。また、定期テストレベルで復習するのではなく、入試や模試レベルで復習を行うことで入試に向けた実力養成にもなります。

冬休みは受験生にとっては「入試を迎えるために過去問題の演習を行い、形式慣れ、時間配分などの戦略を確立する期間」、そして「過去問題演習の中で見つかった弱点単元を復習する最後の期間」だと思ってください。

受験生ではない人にとっては「2学期に学習した内容を整理し、3学期に万全の体制で臨むための準備期間」だと思ってください。

冬休みは短い休みですので、効率よく勉強をして、入試もしくは3学期を迎えられるようにしましょう。

<文/開成教育グループ 個別指導部 教育技術研究所>