2026/01/09

高校入試直前に絶対押さえておきたい総合対策ガイド

 受験直前は、「このままの勉強で間に合う?」「何から手をつければいい?」と不安や焦りが大きくなる時期です。しかし、この時期だからこそ効果の出やすい勉強法があります。大切なのは、"本番で得点につながる行動"に絞ること。本記事では、短期間で力をつける学習計画の立て方や科目ごとの仕上げ方、過去問の使い方、当日の準備など、受験生が今すぐ実践できる直前対策をわかりやすく紹介します。

 

INDEX

■入試直前の学習計画を立てるポイント
■暗記科目攻略法:社会・理科の効率的な復習
■国数英の仕上げとミスを減らすコツ
■過去問をフル活用する直前期の勉強スタイル
■直前期に避けるべき勉強法と行動
■入試当日の準備と心構え
■保護者ができる直前期のサポート
■よくあるQ&A:最後まで伸びる受験生の特徴
■まとめ・総括:合格を勝ち取るための最終チェックリスト

 

■入試直前の学習計画を立てるポイント

 直前期は、限られた時間で最大の得点につなげるために、優先順位をはっきりさせることが大切です。むやみに勉強量を増やすより、これまでの弱点を確実に補強するほうが効果的です。この章では、優先度の決め方と、短期間でも結果が出やすい計画の立て方を解説します。

最優先で取り組むべき科目の選び方

 直前期の限られた時間で確実に点数を伸ばすには、「得意をさらに伸ばす」より「苦手を底上げする」ほうが効果的です。例えば、60点の科目を80点にするには高度な演習が必要ですが、20点の科目を40点にする場合は、基礎の抜けを補うだけで済むことがあります。つまり、最優先で取り組むべきは"苦手単元"です。この「苦手を優先する」という方針を踏まえ、次にどの科目・どの単元から着手するかを決める必要があります。

 理科・数学は分野ごとに弱点を特定しやすく重点学習に向いています。そこで、次の手順で優先順位を決めていきましょう。

1.直近の模試や問題集から、間違えた単元を洗い出す

2.その単元が「暗記系」か「計算系」かを見極める

3.暗記なら「用語整理」、計算なら「基本問題の反復」を中心に

 一方、国語・英語は総合力が問われるため、直前期は「文法」「語彙」「漢字」など得点に直結する範囲に絞って集中的に復習することが効果的です。

短期間で結果を出す勉強スケジュール

 短期間で点数を伸ばすためには、入試本番から逆算して計画を立てることが欠かせません。まずは志望校の過去問(赤本)を解き、「合格に必要な点数」と「現時点での得点」の差を把握しましょう。例えば5教科入試の合格最低点が300点で、過去問を解いた結果が250点だった場合、あと50点をどの科目・どの単元で積み上げるかを明確にします。ここで大切なのは、得点の伸びが見込める"苦手単元"を優先して補強することです。すべての科目を一度に伸ばすのではなく、伸ばすべき場所を絞ることで効果が上がります。

 計画づくりの基本ステップは次の通りです。

1.入試日までの残り日数を確認する

2.過去問で必要な得点と現在の得点との差を把握する

3.足りない点数を「どの科目のどの単元」で補うか決める

4.それを1日・1週間の計画に細分化する

 たとえば、数学で10点、理科で20点、社会で20点伸ばすと決めた場合、それぞれを「比例の基礎」「気象の用語」「歴史の重要語句」などの小さなタスクに分けます。1日のノルマは「時間の長さ」ではなく「達成しやすい量」で設定するのが継続のコツです。英語長文1題、理科の計算10問、社会の用語30個など、終わりが明確なタスクにすることで、毎日の達成感が生まれ、学習が継続しやすくなります。逆算した計画は迷いを減らし、直前期の行動を安定させる最も効果的な方法です。

 

■暗記科目攻略法:社会・理科の効率的な復習

 社会や理科は、直前期でも大きく点数を伸ばしやすい科目です。しかし、単に用語を覚え直すだけでは得点に結びつきにくく、過去問を使った「分析と対策のサイクル」がカギになります。この章では、過去問の振り返りを活かした"過去問ノート"の作り方と、苦手分野を短期間で克服するための集中学習法について解説します。

要点をまとめるノート作成と活用のコツ

 社会や理科の暗記は、"全部を覚える"よりも、過去問や模試で間違えた問題だけを整理する方が効率的です。そのために使うのが"過去問ノート"です。問題と答えに加え、ミスの原因や正しい考え方をまとめた、自分専用の復習ノートだと考えてください。

≪作り方

1.過去問や模試で間違えた問題を貼る(または要点だけ写す)

2.「なぜ間違えたか」を「原因」と「必要だった知識」に分けて書く

3.図・年表・用語などを簡単に書き足し、ポイントを一目で分かるようにする

4.翌日・1週間後など、決めた日にもう一度解き直す

 このように間違えた問題だけを一冊に集めると、苦手の傾向が一目で分かり、短時間で必要なところだけ復習できます。作って終わりではなく、何度も見返すことで、過去問ノートは"自分だけの参考書"として得点アップに直結します。

苦手分野を克服するための短期集中法

 短期間で得点を伸ばすには、まず「どの分野で点を落としているか」を明確にしましょう。社会なら地理・歴史・公民のどこか、歴史ならさらに時代ごと、理科なら物理・化学・生物・地学のどの単元かに分け、計算が弱いのか、実験の流れがあいまいなのかまで確認しましょう。

 原因別の対策は次の通りです。

●知識が不足している場合
・用語・基本事項を短時間で集中的に覚える
・同テーマの基本問題を1セットだけ解き、抜けを確認する
・広くではなく、"失点した部分だけを深く"覚える

●語句は覚えているが論述が苦手な場合

 理科は実験に関する問題を使い、「実験の目的手順結果考察」を、自分の言葉で説明できるかを確かめます。社会は資料問題を使い、「資料からわかる事実」と「問われている観点」を組み合わせて短く文章にする練習をしましょう。苦手分野を後回しにせず、範囲を絞って集中的に取り組むことが、直前期でも点数を確実に上げる近道です。

 

■国数英の仕上げとミスを減らすコツ

 入試直前期の国語・数学・英語は、大幅な伸びを狙うより、確実に得点する仕上げが重要です。基礎の取りこぼしをなくし、頻出の問題形式に慣れておくことで、安定した得点につながります。この章では、主要3教科について、直前期に実践しやすい具体的な対策を紹介します。

国語:読解問題・作文対策の最終確認

 国語は直前期に大きく伸ばすより、「落とさない」意識が大切です。古文は単語と文法の確認が中心で、学校ワークの基本問題や、これまでに読んだ文章を1日1題ほど読み返すだけでも流れに慣れやすくなります。読解に時間がかかる人ほど、既習文で復習すると負担が少なく効果的です。
 現代文では、漢字・文法・文学史などの知識分野が得点に直結します。特に漢字は多くの高校で確実に出題されるため、毎日1020語を短時間で確認するだけでも安定した得点につながります。知識問題は直前期でも伸ばしやすい領域です。
 また、公立高校でよく出題される作文・小論文は、「意見(結論)理由具体例まとめ」の型で書けるかが重要です。制限時間を決めて練習し、当日に何分使うかを事前に決めておくと時間ロスを防げます。書いた文章は必ず先生に見てもらい、表現のあいまいさや書き方の癖を直すことで、より減点されにくい答案になります。

数学:基礎計算の徹底再点検と応用問題の攻略

 数学は「計算力が得点の土台」になる科目です。直前期は、新しい問題に広く手を出すよりも、毎日1015分でよいので計算問題を確実に仕上げることが重要です。計算力が安定すると、計算問題での失点を防げるだけでなく、考えて解く応用問題の時間配分にも余裕が生まれます。計算に時間を取られないことで、全体の得点力が底上げされる感覚を得られるでしょう。

 応用問題への対策としては、過去問や学校ワークで間違えた問題を中心に見直し、なぜその考え方に至るのかを理解することが大切です。解法をそのまま暗記するのではなく、「条件が変わったらどうなるか?」と自分で問いかけながら解き直すと本番の類題にも対応しやすくなります。また、図形・関数・確率など自分が苦手とする分野は、典型的な解き方パターンを3問ほど選んで反復すると短期間でも安定します。

英語:リスニング・長文読解の要点整理

 英語を直前期に伸ばすポイントは「取りこぼし防止」と「英文への慣れ」です。語彙は毎日決めた量を確認し、文法・語法は一度解き直して確実に得点できる状態にします。
長文は毎日1題読むことが効果的で、初見にこだわる必要はありません。既に読んだ文章なら負担が少なく、語彙・構文の復習と読解スピードの維持が同時に行えます。音読を加えると英文の流れがつかみやすくなり、新しい文章にも対応しやすくなります。

 リスニングは、新しい教材を増やさず、同じ音声を繰り返し聞くのが最適です。最初はスクリプト(台本)で内容を確認し、次にスクリプトなしで聞くことで、英語特有の「音がつながって聞こえる部分」の感覚がつかめます。過去問の音声も本番通りの時間で聞き、形式に慣れておきましょう。

 自由英作文・条件英作文は「意見(結論)理由具体例」の型で書く練習を反復し、書いたものは先生に確認してもらうことが大切です。直前期でも、工夫すれば英語は十分伸ばせます。

 

■過去問をフル活用する直前期の勉強スタイル

 過去問は直前期に最も効果を発揮する教材です。出題傾向・時間配分・配点、現在の得点との差、苦手単元の特定を一度に行えるため、本番に向けた優先順位が明確になります。この章では、事前準備と解き方のポイントを整理します。

解いた後の振り返りで得点力を伸ばす方法

 過去問は、解いた後の振り返りでこそ力になります。特に、【原因分析】と【弱点単元の確認】の2点にしぼって確認しましょう。

【原因分析】
・間違えた問題を「知識不足」「読み取りミス」「計算ミス」などに分ける
・原因をメモし、「次に気をつけるポイント」を一言で書き残す
(例:社会の資料問題読み取る順番を決めておく/数学途中式を必ず書く)

【弱点単元の確認】
・「どの教科のどの単元・どんな形式」で点を落としたかをはっきりさせる
・同じ単元の類題を少しだけ解き、足りない知識や考え方だけを補強する

 過去問は、沢山解くことよりも、1回ごとの振り返りで何を学び取れたかが大切です。原因と弱点を意識して復習を続けることで、ミスのパターンが減り、合格点を安定して狙えるようになっていきます。

出題傾向と時間配分を把握して本番に備える

 過去問を解くときは、本番と同じ条件で演習することが重要です。まず、当日どれくらい点数を取る必要があるかをはっきりさせましょう。
(総合目標点)(調査書点数)=(当日の目標得点)
 調査書の配点や扱いは都道府県・高校ごとに異なるため、事前の確認は必須です。もし調査書の計算方法や目標点がわからない場合は、中学校または塾の先生に確認しましょう。

 次に、必ず時間を測って解きましょう。実際の試験時間に合わせて解くことで、時間の使い方のクセや弱点が見えてきます。解き終えたら、次の点をチェックしましょう。

【時間配分を見直すチェックポイント】

・どの大問で時間を使いすぎたか

・焦って読み飛ばした問題がなかったか

・解き始める大問の順番は適切か

 課題が見つかったら、「解く順番を入れ替える」「大問ごとの目安時間を決める」など、次の演習でやり方を変えて試すことが大切です。また、古い年度の過去問を使うときは、今の入試と形式や出題傾向が大きく変わっていないか確認しましょう。傾向が違う場合は、できるだけ最近の年度を優先して演習します。過去問を「本番のリハーサル」として使い続けることで、出題パターンと時間配分の感覚が身につき、入試本番で狙って点を取りにいく力が育っていきます。

 

■直前期に避けるべき勉強法と行動

 受験直前は「もっとやらなきゃ」という焦りから、かえって学習効率を下げてしまうケースが少なくありません。直前期に大切なのは、"広げる"勉強ではなく"仕上げる"勉強です。この章では、避けたい行動と、効率よく得点に直結させるための正しい取り組み方を解説します。

新しい問題集・参考書に手を出すリスク

 直前期は、とにかく「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」と不安になり、新しい教材に手を出してしまいがちです。しかし、これはかなり非効率な行動です。新しい教材は問題のレベル感や解説の形式に慣れるまで時間がかかり、解き方の「型」が定着しないまま本番を迎えてしまうからです。

 最も効果が高いのは、今まで使ってきた一冊を"丸ごと仕上げる"学習です。形式に慣れている教材なら弱点も見つかりやすく、解き直しの効果も最大化されます。同じ問題集を34回繰り返すほうが、初見の問題集を広く触るより得点は安定します。

 直前期は「量」ではなく「完成度」の勝負です。迷ったときほど新しい教材に手を出すのではなく、今の一冊を徹底的に仕上げること。それが、最短で合格点に届く学習になります。

まとめノート作りに時間をかけすぎない

 直前期にやりがちなのが、「きれいなまとめノートを一から作る」ことです。ですがこれは、作業時間のわりに得点につながりにくく、覚える時間より"作る時間"が長くなりがちです。直前期は新しいノート作りではなく、今あるノートや過去問ノートを使って知識を確認・補強することが優先です。

 この時期に向いているのは、必要な要点だけを抜き出して絞り込むやり方です。

【効率的なまとめ方】
・新しいノートは作らず、普段のノートや過去問ノートに追記する
・図や表は最低限にして、装飾はしない
・語句・手順は一行で簡潔にメモする
・「翌日・数日後・本番前」など、見直すタイミングをあらかじめ決めておく

 特に効果的なのは、「間違えた理由」「混乱したポイント」だけを短く書き残すことです。これがそのまま直前のチェックリストになり、少ない時間で最大の復習効果を生みます。

 直前期のノートは、"作るため"ではなく"確認するため"の道具です。情報を必要最小限に絞ることで、暗記そのものに集中でき、得点に直結する復習がしやすくなります。

 

■入試当日の準備と心構え

 入試当日は、事前準備の質がそのまま本番の安心感につながります。持ち物・朝の動き・会場までのルートなどを前日までに整えておくことで、緊張や予期せぬトラブルにも落ち着いて対応できます。この章では、本番を迎えるための要点をまとめます。

持ち物チェックリストと確認ポイント

 前日のうちにすべてカバンに入れ、当日は最終確認だけにしましょう。忘れ物防止には「チェックしながら詰める」が最も確実です。

〈持ち物チェックリスト〉
□受験票
生徒手帳
会場までの地図(携帯電話が使えなかったときの保険)
鉛筆・シャーペン
プラスチック製の消しゴム
昼食・軽食(糖分補給用)
鉛筆削り(大型、電動式、ナイフ類は不可)
時計(辞書・電卓・端末等の機能があるもの、秒針音のするもの、大型のもの不可)
上履き・下履きを入れる袋(受験票に「上履き持参」と表示の場合)
お金(電車遅延時の予備を含む)
メガネ
マスク
常備薬
ティッシュ(急な鼻水・汚れ対応)
□防寒着(脱ぎ着しやすいもの)
雨具(折り畳み傘など)
参考書・過去問ノート
携帯電話(入室したら電源OFF
お守り

体調管理と当日までの生活リズム

 直前期は疲れやすく、体調を崩しやすい時期です。実力を発揮するために次の点を意識しましょう。

食事
たんぱく質・炭水化物・ビタミンを意識した食事を。前日は揚げ物を避け、胃に優しい食事に。

睡眠
「入試が行われる時間帯に頭が働く」状態に調整するのが理想。本番の3時間前に起きられる生活リズムを意識。眠れない場合も横になって身体を休める。

前日の過ごし方
持ち物・会場までのルート・天気を前日までに確認。勉強は軽い見直しにとどめ、夜更かしは避ける。

温度調整アイテム
カーディガンやカイロなど、自分で調整しやすいものを準備。

 体調が整ってこそ実力が発揮できます。生活リズムを整え、万全の状態で当日を迎えましょう。

緊張をほぐすメンタルケアの方法

 緊張は誰にでも起きます。ポイントは「緊張しても力を出せる状態を作る」ことです。

朝のルーティン
交通状況を確認し早めに出発。朝食でエネルギー補給し、当日は軽い勉強でウォーミングアップする。

会場での過ごし方
席に着いたら深呼吸し姿勢を整える。周囲は気にせず、自分のペースに集中する。

緊張したときの対処
・手の力を抜いて、ゆっくり深呼吸する。
・「大丈夫、ここまでやってきた」と心の中で静かに唱える。

・解ける問題を確認して気持ちを落ち着かせる。

 緊張は頑張ってきた証です。正しく向き合えば集中力に変えられます。落ち着いて試験に臨みましょう。

 

■保護者ができる直前期のサポート

 直前期は受験生も保護者も負担が大きい時期です。家庭での声かけや環境づくりが、子どもの安心感や集中力につながります。この章では、日常の関わり方と前日・当日のサポートの要点をまとめます。

子どもの不安を受け止める声かけと環境づくり

 受験生は秋以降、模試や学校行事で疲れやすくなります。家庭では「普段通りに過ごせる環境」を整えることが最も効果的です。

・受験を過度に意識させない
「勉強してる?」といった声かけは負担になることがあります。普段の接し方を保ちましょう。

・勉強の話をしすぎない
夕食時の雑談など、受験を忘れられる時間が気持ちのリセットになります。

・体調管理を優先
睡眠・食事・生活リズムを整えるサポートが学習効率に直結します。

 前日は特に普段通りを意識し、余計な緊張を与えないことが最大の支えになります。

前日・当日のフォローで気をつけたいこと

 前日・当日は、本人が落ち着いて試験に向かえるよう、静かな雰囲気づくりを意識します。

前日のフォロー
・持ち物チェックに付き添う
・天気・交通の確認
・胃にやさしい夕食
・早めの就寝を促す

当日のサポート
・早起きをサポート
・少量でも朝食をとらせる
・家を出る前に「落ち着いてね」とひと言

メンタル面の支え
「ここまで頑張ったね」「気をつけて行っておいで」と短く温かい言葉が効果的

 保護者の落ち着いた態度が、子どもにとって何よりの安心材料になります。

 

■よくあるQ&A:最後まで伸びる受験生の特徴

 直前期でも伸びる生徒には共通点があります。この章では、特に多い質問をもとに「暗記が苦手な場合の直前対策」と「本番で緊張したときの対応」を紹介します。

暗記が苦手な場合の克服策は?

 直前期に暗記が苦手だと感じる場合、意識したいのは「インプット中心ではなくアウトプット中心で覚える」ことです。ノートを読むだけ・用語を眺めるだけでは定着しにくいため、「問題を解いて思い出す練習(アウトプット)間違えたところだけ覚え直す」というサイクルに切り替えるのが効果的です。

 具体的には次の手順が有効です。

・同じ分野の基本問題を解く(短時間でOK
数問でよいので実際に解き、「思い出せるかどうか」で理解度を測ります。

・間違えた部分だけをピンポイントで覚え直す
大量に覚えようとすると挫折しやすいため、「今日落としたところだけ覚える」という最小単位の補強が直前期には最も効率的です。

・翌日・数日後にもう一度"解いて"確認する
「覚えたつもり」を減らし、短期間での定着を強化できます。

 暗記に苦手意識がある人ほど、アウトプット中心の学び方に変えるだけで得点は確実に伸びます。

試験当日に緊張で頭が真っ白になったときの対処法

 試験本番で緊張し、「頭が真っ白になる」「最初の問題で固まってしまう」というのは多くの受験生が経験します。
 大切なのは、事前に「当日の流れ」をルーティン化しておくことです。公立入試も私立入試も、教科の順番・大問構成・出題形式は毎年大きくは変わりません。だからこそ、勉強の段階から次のように"本番と同じ流れ"を決めて練習します。

・解く順番を固定する
「大問1→2→5→3→4」のように、自分が最も得点しやすい順に並べ替え、それを過去問で繰り返します。迷いがなくなるため、本番で動揺しにくくなります。

・各大問に使う時間を事前に決める
「大問15分」「大問28分」など目安時間を決め、タイマーを使って時間感覚をつかみます。本番ではタイマーは使えないため、時計を確認しながら"いつもと同じペース"で進めることで、落ち着いて解けるようになります。

・トラブル時の対処法もルーティン化
最初の問題が解けなくても、「時間が来たら必ず次へ進む」というルールを徹底します。手が止まる時間を最小限にし、全体の失点を防ぎます。

 試験中に起こり得る"イレギュラー"を事前の練習で減らしておくと、本番での混乱が大幅に減ります。緊張そのものをなくす必要はありません。不安なときほど"いつもどおり"を再現することが最大の対策です。

 

■まとめ・総括:合格を勝ち取るための最終チェックリスト

 直前期は「全部やろうとしないこと」が最大のコツです。新しい教材に手を広げるより、いま使っている教材を確実に仕上げる方が得点は安定します。暗記はアウトプット中心に進め、過去問は量より"解き直し"を重視して弱点をつぶします。また、当日までの生活リズムや体調管理、気持ちを整える習慣づくりも本番の力を左右します。できることを確実に積み重ねる姿勢が、合格への最短ルートです。

 最後に、この記事全体を振り返る「最終チェックリスト」を用意しました。今からできることにチェックを入れて、一つずつ仕上げていきましょう。

【学習計画】
□ 志望校の合格ラインと、今の自分の得点の差を把握している

□ 「どの科目のどの単元で、あと何点上げるか」を決めている

1日のノルマを「時間」ではなく「終わりが見える量」で決めている

【社会・理科】
□ 社会・理科は「全部覚える」ではなく、間違えた問題だけを中心に復習している

□ 過去問ノートで、「ミスの原因」と「必要な知識」をまとめている

□ 苦手分野をしぼり、短時間の集中学習で繰り返し触れている

【国語・数学・英語】
□ 漢字・語句・文法など"落としてはいけない問題"を優先して確認している

□ 毎日短時間でも計算練習を行い、ケアレスミスを減らしている

□ 語彙・文法の取りこぼしをなくしつつ、長文や音声に毎日少しでも触れている

【過去問とノートの使い方】
□ 「時間を測って本番と同じ条件」で解いている

□ 解きっぱなしではなく、なぜ間違えたのか/どの単元で落としたのかを必ず振り返っている

□ 同じミスを防ぐための「次に気をつける一言メモ」を残している

【直前期に避ける行動】
□ 新しい問題集や参考書をむやみに増やしていない

□ これまで使ってきた教材を"1冊仕上げる"意識で、同じ問題集を繰り返している

□ きれいなまとめノートを一から作るのではなく、既存のノートや過去問ノートに必要なことだけ書き足している

【入試当日の準備・体調管理】
□ 前日までに、持ち物チェックリストを使ってカバンにすべて入れてある

□ 本番の時間帯に頭が働くよう、起床時間と就寝時間を調整している

□ 前日はルート・天気を確認し、夜更かしせずに軽い見直しで切り上げている

□ 当日の朝、簡単でもよいので朝食をとるつもりでいる

【メンタル・緊張対策】
□ 「解く順番」と「大問ごとの目安時間」をあらかじめ決め、過去問で練習している

□ 「最初の問題が解けない場合は時間が来たら次へ進む」と決めている

□ 緊張したときにする自分なりのルーティンを決めている

 すべての項目を完璧にこなす必要はありません。「チェックがつかなかったところ」が、これから伸びる余地のあるポイントです。直前期は、不安になりやすい時期でもありますが、ここまで準備を積み重ねてきたこと自体が大きな力です。このチェックリストを使ってやるべきことを整理し、一つずつ確実に仕上げていけば、合格点は十分に狙えます。最後まで、自分のペースで積み重ねていきましょう。あなたの努力は、必ず本番の答案に表れます。

 

<文/開成教育グループ 個別指導統括本部 教育技術研究所>