はじめに

　夏休みの自由研究何やればいいかわからなーい！と悩むそこの君！この記事を読めば、君のまちの地理的特色や歴史背景を知ることができ、自分のまちをもっと知ることができるよ。これで君だけの自由研究をつくることができる！
君たちは探検と聞いて何をイメージするかな？お宝、ジャングル、遺跡？どれもワクワクするよね。今回はそんなドキドキで楽しい探検が君のまちでも十分にできる！そのやり方をまち探検家の私が伝授しよう。

君のまちは普通か

　突然だが君の住む場所はどんなところかな？近くに田んぼがあるかな？川とかはある？それともマンションがずらりと並んでいるかな？
私たちが当たり前のように過ごしているまちのいつもの風景。それはいつからできたのだろう？急に家がパッと現れたわけじゃないよね。家の近くの公園や工場、田んぼや、お寺、さらには道路まで、全部僕たち人間がその地に作り出したものなんだ。ここでみんなに考えてほしい。
"なぜ君のまちはそんなかたちをしているのか？"
みんなが当たり前のように思っているものには必ずそこに作られた理由があるんだ。みんなにこの探検を通して、不思議を発見できる眼をゲットしてほしい。では準備に入ろう

これで君も地元探検家

　まず君の住むまちを知るために自分の足で実際に歩いてみよう。もちろん熱中症対策万全でね。まずはデータ収集からだ。道の形やどこに何があるかを意識しながら歩いてみよう。おっと忘れていた。この探検のときに必要なのが古地図！古地図っていうのは君が今暮らしているまちでもっと昔に使われていた地図のことだ！古地図は君の地元の図書館の司書さんに聞くかスマホやタブレットで古地図のアプリでも見ることができるから使ってみてね。古地図アプリは、各都道府県のこちずぶらり（江戸時代のも見られるよ）、古地図散歩（1900年ぐらいからの最近の変化を知れるよ）から自分のまちに合うものを選ぼう。さあ、この地図と今のまちを比べて違う場所を探してみよう。

君の？を形にしよう

　さて探検の本当の楽しみはこれからだ。みんなが歩いて見つけてきた今と昔の違い、その謎を調べて比べて考えてみる。そうすると君の"なぜ"がだんだんと開けてくるんだ。一人でわからなかったら、友達やお父さんお母さん、おじいちゃんやおばあちゃんに聞いてみてもいいかもね。君のまちの歴史を調べてみたり（図書館や博物館にある郷土史や市役所にある観光課のパンフレット、インターネットから調べられるよ）、地図帳を使って君のまちの地形を調べてみたりしよう。もしくはハザードマップ（市のホームページを見てみよう）なんてものも時には君の疑問を解決してくれるかも！

～君の？を形にする方法～
・人に聞く
・地域の図書館や博物館にある資料を使おう
・インターネットで気になるワードを探そう
・各市区町村のハザードマップを見てみよう　

君たち探検家にコツを教えよう

　探検をするうえで君たちに必要なのはなぜかの原因を見つけること。でも何もわからないまま始めると原因を見つけるどころか君たちはゴールにたどり着けなくなってしまう。そこで私がみんなにまちを探検するうえでのアドバイスとしていまみんなが住んでいる日本について説明をしよう。まず日本は島国と言って国の周りが海で囲まれているんだ。そして日本は山がとても多い国でもあるんだ。陸地の約4分の3これが全部山なんだよね。そして僕たちが生きていくうえで欠かせないもの。そう水。水がある場所に人は集まってその周りに村やまちができるんだ。だから暮らす人々にとって海と山と川は切っても切れない関係なんだ。だから君のまちもきっと自然に影響を受けたまちづくりがされているはず。ぜひ参考にしてくれ！

おわりに

　さあ今回は、夏休みの自由研究の一つのアイデアとしてまち探検を知ってもらいたかった。「自分のまちはこんな経緯で今の形になったのか！」「自然と私たちは切っても切れない関係なんだ！」ということを感じてほしい。そうすることで当たり前な景色がいつもと違って見えるはずだ。そんな新しい発見をすることができる眼を養ってほしい。そしてこの探検を通して、たくさんの疑問を持ったり、発見をしてくれ。君たちの発見は僕にとっても考えつかないような素晴らしいものばっかりだ！君たちの思うままに探検して君たちの自由研究をしてほしい。それじゃあこれから僕は僕の探検に戻ろうと思う。またどこかで、それじゃ！
　

〜探検記録書き方〜
・タイトルを書こう（ex.僕のまち〜市のひみつ）
・散策した場所の地図を必ず入れること！
・そこで古地図と比べて今と昔で異なる点を見つけよう！
・その違いはどんな資料を使えばわかるかを書こう
・なぜ今と昔で建っているものが違うのか？または同じなのかを考えよう
・歴史的背景、地理的背景があればそれをまとめに書こう
・最後に自然と今の暮らしの形がどのように関係しているかを自分の言葉でまとめてみよう

参照文献
松岡路秀・今井英文・山口幸男・横山満・中牧崇・西木敏夫・寺尾隆雄編.（2012）. 「巡検学習・フィールドワーク学習の理論と実践―地理教育におけるワンポイント巡検のすすめ」. 古今書院.
池俊介　編著. (2002). 地理教育フィールドワーク実践論. 学文社.

＜文／開成教育グループ　個別指導統括部　フリステウォーカー講師編集部：米島聖人＞