2020/06/26

点数アップの秘訣(講師座談会:前編)

201968日、成績アップの実例を挙げた講師の方々をお招きしての座談会を行い、6名の先生にお集まりいただきました。

点数アップのエピソードから、そのためのモチベーションアップのお話、授業に臨む上での準備に至るまで、

なかなか見えない「先生の仕事」の裏側をインタビューしました。次号と合わせて前・後編の2部構成としております。

これを読めば、いつもお世話になっている先生方やチーフを見る目が変わるかもしれませんね!

点数アップで何か印象に残ったエピソードなどありますか?

山原 僕の担当している高校生は英語が苦手で塾に通い始めました。僕は今でこそ英語を専門に勉強していますが、中・高生の時はむしろ英語が苦手でした。ですから、生徒のペースに合わせることを第一にしています。こちらから一方的に教えるのではなく、生徒のペースを中心に考えているので生徒も「分かりやすい」と言ってくれました。テスト対策として学校の教科書を使い、本文の音読最低10回を課しています。はじめは30点でしたが今では70点も取れるようになりました。

野川 秋ごろ入塾した中学2年の生徒は数学が苦手で、他の科目も平均点を大きく下回るような状態でした。本人のイメージが漠然としていて「何が自分は分かっていて、何が分かっていないのか」生徒自身が把握できていませんでした。生徒があまり積極的にコミュニケーションをとる性格ではなかったこともあり、なかなか2学期中間・期末と結果が出せなかったのですが、学年末では50点を越えられるようになりました。

 一年半担当している生徒は塾に通い続けるのが難しく、フリーステップに来るまでにも色々な塾を転々としてきた事情がありました。そこで、本人にどうやって数学を教えていこうかと考えました。まず、「なぜ数学を嫌いになったのか?」話し合って苦手意識の原因を探りました。「友達が一緒だから嫌だ」ともいうのでチーフに相談して授業日を変更することもしました。授業では本人の苦手を把握することを意識し、記憶に残すために、塾専用のノートを使わせずあえてルーズリーフを使わせました。ルーズリーフであれば塾に行く時だけ持っていくノートとは違い、学校のファイルに挟んで携帯することもできます。塾での勉強を形にすることに力を入れました。生徒は徐々に勉強習慣がついてきたこともあって90点を取ることができるようになりました。

中田 私は、去年から担当している生徒が少し耳の聞こえづらいことがあり、筆談を通して授業をしました。それでも生徒はとても真面目に私の話を聞いて、頑張ってくれました。新しい問題を解くときは、今まで解いてきた問題との違いを考えさせるようにしています。

清水 私は引き継ぎで担当した中学生が印象に残っています。英語の点数が思うように上がらなくて、私が担当することになったのでプレッシャーがありました。だから、今まで担当してくださっていた先生のやり方を大きく変えました。授業ではノートやルーズリーフの半分を使って解説をします。もう半分にその解説を生徒自身がまとめるというやり方に変えました。生徒も自分でまとめなければならないので、話を聞く姿勢も変わりますし、書き出すことによって理解できていないところがはっきり分かります。去年から担当していますが、今回の中間テストで70点を超えました。

中谷 僕が担当していた中学生は文系科目が得意な生徒で、数学・理科がテストで足を引っ張っていました。心がけたのは身近にある現象に置き換えて説明することです。公式や定理、法則性をそのまま覚えるよりは、いかに生徒に分かりやすく伝えるかを重視しました。初めは40点くらいで振るわなかった数学・理科も80点まで伸びました。

先生方が生徒とコミュニケーションをとりながら授業の改善を図っていることがよくわかりました。生徒のモチベーションアップのためにしていることは何ですか?

中田 勉強が苦手な生徒だと「できない」から「やらない」、「やらない」から「できない」という悪循環に陥ってしまうことがあります。だからできないところを指摘するだけではなくて、少しでもできるようになったところは褒めてあげるようにしました。

野川 私も似ています。「どこまで出来て、どこから出来ていないのか」伝えることを意識しました。

清水 模試や定期テストだと、出来ないところに目が行きがちです。私はそういう時ほど、「マイナスをプラスに変えること」が大事だと思います。できるようになったところは「生徒よりも」喜びます。普段からテンション高く授業をしていますがその時はもっと上げています。できないままで帰さないようにするのが私のモットーです。

成績が上がったことを何より生徒に、実感させるということなんですね。ほかの先生方はどうですか?

 小学生だと、本当に10分集中力が持てばいいほうです。12の授業ではどうしても生徒がだれてしまいます。そういうときは次の問題を見て、生徒に考えさせる時間にしています。「次の問題はどうやって解いたらいいと思う?」というふうにしてぼーっとした時間を作らないようにしています。

山原 僕もそうですね。例えば中学生なら1850分の授業だと1930分くらいには集中力が切れ始めます。そこで雑談しますね。生徒がだんだん気分がよくなり始めたところで、勉強にもう一度切り替える。気持ちのオンとオフの時間を作っています。

中谷 テストがあるから生徒のモチベーションも上がると考えている先生方が多いですが、僕はそうは思いません。普段の授業、例えば英単語のテストであれば8割くらいの合格ラインを設けています。ですが、8割で終わらず、満点を目指してもらうために、僕は生徒が目標を達成して満足している時にこそ、声をかけます。「合格は合格だけど、満点ではないけど、それでいいの?」というふうに、生徒の向上心をくすぐる言い方をします。すると生徒は「よし、まだやるぞ」と意気込んでくれることもあります。良い意味で「煽る」ことで、生徒自身に自分の勉強を振り返らせることができています。

生徒の方への声掛けなど非常に工夫されているのがわかります。お話いただきありがとうございます。

 前編では、「点数アップのエピソード」「生徒のモチベーションの保ち方」についてお話を伺いしました。

 後編では、皆さんが気になる「講師の先生は授業以外にどんなことをしているのか?」「生徒の授業外の学習について心がけていること」を中心にお話いただきます。どうぞお楽しみに。

<今回参加してくれた講師の皆さん>

中谷 健斗さん(明石大久保教室)

中田 希映さん(河内天美駅前教室)

東 春華さん(狭山教室)

山原 太樹さん(春木駅前教室)

清水 花香さん(河内山本教室)

野川 陽菜さん(緑地教室)

点数アップの秘訣(講師座談会:後編)はコチラ

<取材・文/開成教育グループ 個別指導部 フリステウォーカー講師編集部:掛田茉祐(司会) 永松雄太(執筆) 岡市紗典(撮影)>

【フリステWalker 131号(2019.9月)掲載】