2025/11/17
進化への挑戦~未来を創る講師力~【講師フォーラム参加レポート】
■はじめに:講師フォーラムとは
フリーステップでは毎年、生徒の成績向上や合格実績などの成果をもとに、優秀な教室および講師を表彰する「講師フォーラム」を開催しています。このフォーラムでは、表彰だけでなく、各教室や講師による優れた取り組みの発表・共有を通して、全教室の指導力・運営力の向上を目指しています。
■優秀教室発表
今年度の優秀教室には、「武蔵浦和教室」「保谷教室」「阪急茨木教室」「石橋教室」の4教室が選ばれました。各教室による取り組みの発表を通して、その活動内容を紹介するとともに、発表後には投票で最優秀教室が決定されます。この章では、それぞれの教室の発表を振り返り、具体的な取り組みを紹介していきます。
⚫︎武蔵浦和教室
武蔵浦和教室は、「たくさんの生徒・保護者から信頼される教室」を理想とし、その実現のために「点数アップの推進」と「教室運営の改善」に力を入れました。
講師をチームに分けて成果を競う「チーム対抗戦」を実施し、講師同士が協力して目標に取り組む仕組みを導入しました。これにより、点数アップの件数だけでなく、講師間の結びつきや指導への意欲も高まりました。
さらに、授業の質を支える教室運営の改善にも注力しました。授業前後のミーティングや講師間の情報共有を丁寧に行い、生徒一人ひとりの状況をしっかり把握することで、きめ細かな学習支援を実現しました。
こうした取り組みの結果、中学受験・高校受験・大学受験の合格率が向上し、高校受験後も継続して通塾する中学3年生が増加しました。
⚫︎保谷教室
保谷教室は、生徒と非常勤講師の「ナナメ」のつながり(信頼関係)を強化し、点数アップ事例を伸ばすことで塾での学習を継続してもらうことを目標に掲げました。
1つ目は授業の質の向上です。教室チーフと在籍する講師たちが集まる教室会議を行い、発問型授業の再確認や教材・宿題への共通の認識やルールを定めました。また、定期考査の年間予定表を作成・掲示し、高精度の逆算型授業を可能にしました。
2つ目は生徒の学習時間の確保です。定期考査前の対策勉強会「直ゼミ」を開催し、生徒の学習時間を少しでも多く確保することを目指しました。直ゼミの活発化によって、通知表の評定向上、通塾回数の増加などに貢献しました。
その結果、保谷教室の点数アップ事例件数はフリーステップの全教室の中でも特に多く、優れた成果をあげています。
⚫︎阪急茨木教室
阪急茨木教室は全講師が点数アップ事例件数の増加という共通の目標に向かって取り組むことを目指しました。
まず、教室会議で「生徒が目標点を達成するための取り組み」を共有し、各講師が生徒と一緒に点数アップに向けた目標設定と進め方を話し合いました。さらに、保護者の方へお子さまの成果を報告し、努力を称える仕組みを整えることで、生徒・保護者・講師が一体となって成果を積み重ねることができました。
このように教室全体で取り組んだ結果、多くの生徒が目標点を達成し、新たに通ってくださる方も増えました。阪急茨木教室は、これからも信頼される教室を目指してまいります。
⚫︎石橋教室
石橋教室では、これまで既存生徒の点数アップに力を入れ、多くの生徒が継続して通い続けてくれる環境を築いてきました。今年度はさらに、新たに入塾する生徒の増加にも注力し、より多くの生徒に成果を実感してもらうことを目指しました。
そのために、日々の声かけや面談を通して、丁寧なコミュニケーションを重ねました。特に新規入塾希望者に対しては、体験授業前に教室チーフが聞き取った生徒の性格や得意・苦手をもとに講師が対応し、信頼関係を築くことができました。
担当生徒に対しても、常に「目標(ゴール)」と「現状」とのギャップを意識させ、主体的に学習へ取り組めるようサポートしました。また、受験への意識を高めるために、中学3年生を対象とした英単語テストを新たに実施しました。
こうした教室全体での取り組みの結果、多くの生徒が成績を伸ばし、新しい仲間も増えました。石橋教室は、これからも一人ひとりの成長に寄り添い続けます。
⚫︎最優秀教室
「生徒・保護者の立場で通塾させたい塾か」「講師として共感できる内容であったか」「自教室でも取り入れたいと思える内容であったか」という基準での投票により、今年度の最優秀教室に選ばれたのは「武蔵浦和教室」でした。武蔵浦和教室では、教室会議を有効に活用して生徒の現状を的確に把握し、学習意欲の向上につなげている点が高く評価されました。また、始業・終業ミーティング、講師コメントのなどの工夫は、他教室でも取り入れやすく、講師同士の情報共有や連携のモデルともなっています。生徒・保護者・講師間、そしてチーフとのつながりを大切にし、質の高い授業を通して共に成長しようとする姿勢が、多くの講師の共感を得る結果となりました。他教室の取り組みも非常にすばらしく、今回の投票を通じて多くの学びが得られました。
■優秀講師
⚫︎点数アップ優秀講師発表:渕野先生(都島ベルファ前教室)
渕野先生は生徒の点数アップに貢献するために、「発問型授業」「勉強時間の確保」「コミュニケーション」の3点を重要視しました。
発問型授業は生徒が問題の本質を理解できるだけでなく、講師も生徒の理解度に応じた解説が可能になります。
また、生徒が塾で勉強できる時間は週1コマの場合、1週間で約0.8パーセントと非常に少ないため、いかに自習時間を確保させるかが鍵となります。渕野先生は、生徒との活発なコミュニケーションを通じて信頼関係を築き、「この先生が言ってくれたことなら頑張ろう!」と生徒に思ってもらえるよう心がけています。
⚫︎体験継続率優秀講師発表:長瀬先生(園田教室)
長瀬先生は体験授業で支持を得る授業を展開するために、以下の3点を意識しています。
1点目は授業前の情報共有です。体験前面談の内容を教室チーフから細かく聞き取り、勉強での悩み事や習い事は何をしているのかなど、生徒にしっかり向き合うために必要な情報を収集します。
2点目は授業の行い方です。生徒の弱みを知ることは疑問点を解消する上で大切ですが、長瀬先生は体験授業では強みを知ることをより重視されています。強みにフォーカスすることで生徒の学習へのやる気を効果的に引き出します。
3点目は授業後の報告です。授業内容に加え、発見した生徒の強みと、その強みを活かした具体的な勉強法を提示することで、生徒・保護者との信頼関係を確立します。
■まとめ:講師フォーラムを通してより良い教室運営へ
講師フォーラムでは、各教室や講師の取り組み紹介を通して、参加者がノウハウを持ち帰り、互いに刺激し合うことを目指しました。フォーラムに参加した講師からは「新しい学びを得た」「他教室の動きを知り、自教室に取り入れられる気づきがあった」「授業における改善点が見つかった」といった声が上がり、生徒のために行っていることが他の教室や講師、生徒にもつながることを再認識する機会となりました。フリーステップが、より生徒の成績向上をサポートできる場所となるよう、今回の学びを活かして質の高い授業提供を目指します。
<文/開成教育グループ 個別指導統括本部 フリステウォーカー講師編集部>