2026/02/23
春休みの学習計画で小学生・中学生が新学期をスムーズに迎えるために
春休みは、学年の切り替わりにあたる大切な時期です。学校の授業が進まない分、前の学年の復習に集中して「つまずき」を減らすチャンスでもあります。特に小学生・中学生にとっては、この期間をどう過ごすかで新学期の理解度やスタートダッシュが大きく変わります。本記事では、春休みの学習計画を立てる際のポイントを整理し、無理なく新学期を迎えるためのコツを紹介します。
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INDEX 1. 春休み学習の重要性とメリット |
1.春休み学習の重要性とメリット
春休みは、授業が進まない分「学習習慣を整えること」と「前学年の苦手を減らすこと」に取り組みやすい期間です。ここでは、春休みの学習が新学年のスタートにどのようなメリットをもたらすのかを、2つの視点から整理します。
学習習慣を定着させる絶好のタイミング
春休みは授業がなく、宿題も少ない場合が多いため、まとまった自由時間を確保しやすい時期です。そのため、「いつ・どれくらい勉強するか」を自分で決めやすく、新しい学習リズムを作るのに向いています。毎日同じ時間帯に勉強を始める習慣をつけると、集中しやすくなり、モチベーションも保ちやすくなります。さらに、勉強時間の長さや教材、進め方を試しながら調整できるので、自分に合った学習習慣を見つけて新学期につなげやすいのも春休みの強みです。
新学年への切り替えをスムーズに行う
新学年の学習をスムーズに始めるには、前学年までの内容をあいまいなままにしないことが大切です。春休みは、復習を中心に「苦手の克服」に集中しましょう。たとえば、テストやワークで間違いが多かった単元を選び、基本問題を解き直して「どこで間違えたか」を確認しておくと、同じようなミスを減らしやすくなります。
2.小学生(新小1~新小6)向け:学年別の春休み学習ポイント
小学生の春休みの学習は、学年によって取り組み方のポイントが少しずつ変わります。この章では、低学年・中学年・高学年それぞれに合った過ごし方と学習の進め方を分かりやすく整理します。
低学年(新小1~新小2)の過ごし方と勉強のコツ
低学年の春休みでいちばん大切なのは、「勉強っておもしろい」「わかると楽しい」と感じられる時間を作ることです。この時期は、たくさん勉強するよりも、少しずつでも続けられるやり方を見つけることを目標にしましょう。春休みにやっておきたい学習は、ひらがなや漢字、数字の読み書き、たし算・ひき算などの基礎固めです。難しい問題に挑戦する必要はありません。
ここで意識したいポイントは次の3つです。
・ひらがなや簡単な漢字を声に出して読んだり書いたりする
・計算問題を短い時間で解いてみる(10分くらいでもOK)
・できたところに印をつけて、「今日はここまでできた」と分かるようにする
よくある失敗は、「時間があるから」と思って、最初からたくさんやろうとしてしまうことです。いきなり量を増やすと、途中でしんどくなって続きにくくなります。まずは短い時間で終わる形にして、「今日もできた」を増やしていきましょう。
中学年(新小3~新小4)の学習計画づくり
中学年になると、算数や国語の内容が少しずつ難しくなり、低学年で身につけた基礎を使って考える学習が増えてきます。算数では文章を読んで「何を求めればよいか」を考える問題が増え、国語でも文章の中から答えになる部分を見つけて書く問題が出てきます。また、この時期から理科・社会の学習も始まり、覚えることや考えることが多くなっていきます。そのため春休みは、算数・国語で「基礎をもう一度確かめること」と「問題の取り組み方」を整えつつ、理科・社会は教科書や授業ノートの太字やまとめを見直して、「どんな内容を学んだか」「どこがあいまいか」を確認する復習が効果的です。
ここで意識したいポイントは次の3つです。
・基本的な問題を間違えずに解けるようにする
・間違えたところをそのままにせず、どこでつまずいたかを確かめる
・教科書や授業ノートを見直して、あいまいな言葉や説明できない部分に印をつけ、次に復習する場所を決める
よくある失敗は、やったことをそのままにして次へ進んでしまうことです。春休みのうちに「解く→間違い直しをする」「見直す→印をつけて確認する」という習慣を作っておきましょう。
高学年(新小5~新小6):中学生になる前の先取り学習
高学年の春休みは、小学校で学んだ内容を整理して「総仕上げ」する時期です。同時に、中学校の学習に向けた準備期間でもあります。中学校の勉強は小学校で学んだ内容の上に積み重なるため、分からないところが残ったままだと、授業についていくのが大変になってしまいます。春休みは前学年までの復習を中心に、つまずきが残っていないか確認しましょう。ここで土台を整えておくと、中学校の学習をスムーズに始めやすくなります。 教科で迷ったら、国語と算数を優先してください。まずは、次のポイントに漏れがないかチェックしてみましょう。
算数
- 小数・分数・計算:計算ミスを減らし、途中式も丁寧に書く
- 図形:角度・面積・体積などで、使う公式を自分で選べるようにする
- 平均・単位量あたり・割合:文章題でよく使うので、まずは式を立てて解けることを目標にし、余裕があれば「なぜその式か」も確認する
- 倍数・約数:倍数・公倍数、約数・公約数の問題を解き直して、使い分けを整理する
国語
- 物語:心情だけでなく"作者が読者に与えたい印象"も考える(言葉の選び方から、場面の雰囲気や気持ちを読み取る)
- 随筆・説明文:指示語・接続語と段落構成を意識する(話のつながりを追えるようにする)
- 論説文:「筆者がいちばん言いたいこと」と「その理由」をセットで読む(どこに書かれているかを確認する)
- 詩:表現に注目する(例えや繰り返しなど、表現の工夫に気づけるように読む)
3.中学生(新中1~新中3)向け:春休みの効果的な勉強法
中学生の春休みも小学生のときと同様に、先取りより復習を優先し、「つまずき」を減らす時期です。中学生になると部活動などで忙しくなり、自由に使える時間が減っていくため、春休みのうちに毎日の勉強時間を決めて学習習慣を整えておくことがポイントになります。この章では、定期テストや入試で差がつきやすい英語・数学を軸に、春休みの過ごし方と学習の進め方を学年別に整理します。
新中1が意識したい小学校内容の復習と中学校準備
中学生には、小学生との大きな違いとして、定期テストがあります。中学生になると、授業内容はもちろん、授業時間も今までと変わってきます。学期ごとに、中間テスト・期末テストといった「定期テスト」が実施されるようになり、早い中学校では、5月の連休明けくらいに最初の定期テストに臨むことになります。小学校と比べると難易度が上がるため、きちんとした対策が必要です。
また、定期テストの結果は、学校成績(内申点)に直結します。公立高校入試での、「合否を判定する総合点」に占める内申点の割合は、3割~5割です。つまり内申点は、入試当日のテストと同じくらい重要だといえます。「1年生の最初の定期テストから高校入試が始まっているのだ」と意識しましょう。
春休みにやるべきことは、新しいことに手を広げるより、まず「小学校の内容をきちんと使える状態にする」ことです。
英語:アルファベットの大文字・小文字を正しく書けるか、身の周りの単語を正しく綴れるかを確認し、be動詞・一般動詞・疑問詞を使った文を復習しておきましょう。覚えるときは、声に出しながら書いて覚えていくことが大切です。
数学:算数の計算(整数・小数・分数)を一通り復習し、計算のきまりや図形の基本を押さえておくことが土台になります。正確に計算できることはもちろん、「途中式を丁寧に書く」「どこで間違えたかを確認できる」状態にしておくと、中学内容に入ってからつまずきにくくなります。
新中2で強化すべき基礎の見直しと応用力アップ
中学2年生になると、学習内容が一段階上がり、1年生で学んだことを当たり前に使いながら授業が進みます。そのため春休みは、学習を先へ進めるよりも、1年生でできた「穴」を埋めておくことが最優先になります。特に数学・英語は単元同士のつながりが密接なため、一度わからなくなると追いつくことが困難です。だからこそ、春休みの復習で土台を固め、得意科目にしていきましょう。
英語:1年生の学習範囲の「動詞の時制」「can」「命令文」を復習し、「代名詞・前置詞・接続詞」も演習を通して、理解し使えるようにしていきます。文法だけでなく、疑問文・否定文の作り方や形についても一つひとつ確認しておきましょう。ここでのコツは、「分かったつもり」で終わらせず、短い例文でいいので自分で作成し、書けるか・直せるかまで確かめることです。
数学:1年生の「文字式」「1次方程式」を中心に復習します。「文字式」は表し方や計算方法を、「1次方程式」は等式の性質や移項の符号変化を主に確認しましょう。計算をただ覚えるのではなく、なぜそのようになるのか、ということを理解しておくと、2年生以降の計算や文章題で失点しにくくなります。
新中3:受験を見据えた計画的な学習スケジュール
新中3の春休みは、受験に向けて1・2年で学んだ内容のつまずきを減らし、1学期の学習を安定させることが重要です。ここで土台ができていないと、3年内容を学びながら同時に復習もしなければならず、授業・定期テスト・受験対策が一気に苦しくなります。
春休みは短いからこそ、広く浅くより、「よく出るところを確実にする」復習が効果的です。
英語:時制・人称によって動詞の形を正しく答えることができないと得点力を大きく下げてしまいます。まずは基本の文法(時制、助動詞、接続詞、受け身、比較、不定詞・動名詞など)で「あやふやな単元」を洗い出し、整理し直しましょう。加えて、いろいろなテストで出題される書き換え問題を解けるようにしておくと、得点が安定します。ポイントは、問題を解いたら「なぜその形になるか」を短く説明できるかまで確かめることです。
数学:「比例・反比例、一次関数」「証明問題」を中心に1・2年生の復習を行い、計算の正確さと手順を固めます。関数は式からグラフ、グラフから式を立てる方法や変域・変化の割合の求め方を、図形に関しては性質・特徴などの知識と証明の手順や書き方をしっかり定着させておきましょう。春休みの段階では、難しい問題に挑むより、「基本〜標準を落とさない」状態を作ることが、結果的に受験期の学力の伸びにつながります。
4.効果的な学習内容:復習と予習をどう組み合わせるか
春休みは、前学年の復習を軸に進めましょう。まずは「できている/あやしい/できていない」を整理し、優先順位をつけて取り組むのが効果的です。
前学年の苦手分野を克服する復習
春休みの総復習で大切なのは、やみくもに量を増やすことではなく、「どこが不十分か」を先に明確にして、そこに時間を使うことです。次の方法は、どの教科にも使えます。
①今使っている教科書や問題集の目次を開く
②目次の単元の横にチェック欄を作る
③次の基準で〇△×をつける
〇:内容が理解できている/公式・解法がパッと思いつく
用語が覚えられている(説明できるレベル)
△:なんとなく覚えているが、説明できるほどではない
×:説明を見てもほぼ思い出せない
この振り返りをすると、「×と△が多い単元=春休みに優先して復習すべき単元」がはっきりします。あとは、×→△→〇の順で、まずは基本問題で解ける状態に戻し、必要に応じて標準問題まで確認する、という形で進めるのが効率的です。
英語・数学(算数)など主要科目を中心に学習バランスを取る
春休みの計画では、「春休みに何を学習するか(短期目標)」を先に決めることが重要です。自分で決めた勉強時間に合わせて、その日その時間に学習する内容を設定しましょう。
特に優先すべき教科は、英語と数学です。理由は、単元同士のつながりが強く、どこかでつまずくと後から取り戻しにくいからです。忙しい日でも、たとえば次のように「毎日型」の学習を入れると崩れにくくなります。
英語:1日に一度は必ず英単語の暗記時間をとるようにする
数学:前学年の×・△単元を中心に基本問題を解いて、解き方が定着しているかを確認する
5.学習計画を支える生活リズムと時間管理のコツ
春休みの学習を続けるには、計画だけでなく生活リズムと時間の使い方も大切です。毎日の流れを整え、勉強の時間を決めて取り組みやすくしましょう。
規則正しい生活習慣で集中力を維持する方法
春休みは自由な時間が増える一方で、生活リズムが乱れやすい時期でもあります。起きる時間や寝る時間が日によって大きく変わると、集中力が続きにくくなり、勉強に取りかかるまでに時間がかかってしまいます。
そこで大切なのは、起床・就寝の時間を大きくずらさないことです。学校がある時と完全に同じでなくても構いませんが、毎日ほぼ同じ時間に起きて、同じ流れで1日を始めるようにしましょう。
1日の勉強時間と休憩時間のバランス
勉強時間を確保しようとして、長時間まとめて取り組もうとすると、途中で集中が切れてしまうことがあります。春休みは、時間の長さよりも、続けやすさを重視することが大切です。勉強時間の決め方には、次のような方法があります。
・勉強する時間帯を固定する
毎日「この時間は勉強する」と決めてしまい、他の予定を入れない方法です。
生活リズムが比較的安定している人に向いています。
・毎日の行動とセットで勉強時間を作る
「夕食前」「お風呂のあと」「寝る前」など、用事と勉強を組み合わせる方法です。
短い時間でも取り組みやすく、無理なく続けやすいのが特徴です。
また、集中力が落ちてきたら無理に続けようとせず、短い休憩をはさむことも大切です。勉強と休憩のメリハリをつけることで、結果的に学習効率が上がり、春休み全体の学習計画も安定しやすくなります。
6.春休みに使えるサポートツール・オンライン学習・塾の活用法
春休みの学習を効率よく進めていくためには、学習ツールやサポートを使用してみるのも効果的です。この章では、フリーステップで提供しているサポートツールや勉強イベントについて一部紹介していきます。
自宅学習を助けるデジタル教材やアプリ
My Step Log
フリーステップのオリジナル学習支援ツールです。これまでの学習記録や確認テストの結果を一覧で確認できるため、理解が十分でない単元を把握しやすくなります。「春休みに何を復習すればよいか」を決めやすくなるので、総復習の計画づくりに役立ちます。
オンライン学習教材・講義の活用
フリーステップでは、授業内容の定着度を確認するために「Lapテスト」を実施しています。定期テストの問題をもとにしたデータベースを活用し、毎回の授業の小テストとして行うものです。結果を見ることで、次回の定期テストに向けて、どこを重点的に復習すべきかが分かりやすくなります。
また、授業以外の場面でもオンラインで取り組める「デジタルLapテスト」もあります。授業から時間がたった後の復習や理解度の確認にも使えるため、春休みに単元をおさらいしたあとに、積み残しがないかをチェックする用途にも向いています。
さらに、Lapテストの単元に合わせて要点の説明や問題解説をまとめた、無料動画コンテンツの「Lapマスター」も用意しています。短時間でポイントを確認したいときや、復習のきっかけづくりに活用しやすいサポートです。
春期講習や勉強イベントへの参加のメリット
春休み期間中の勉強に行き詰まったり、モチベーションをうまく保てなかったりする場合は、塾の春期講習や勉強イベントに参加してみるのも一つの方法です。講師が理解度に合わせて教材を選び、授業を進めてくれるため、前学年までの総復習を無理なく進めることができます。さらに、勉強に集中する時間をあらかじめ確保できるので、計画的な学習習慣づくりにも効果的です。
7.まとめ:春休みの学習計画で新学年のスタートを成功させよう
春休みは「先取り」よりも、前の学年の土台を整えて新学期を気持ちよくスタートするための期間です。まずは、教科書や問題集の目次で〇△×チェックをして、復習の優先順位を決めましょう。「量」ももちろん大切ですが、まずは「継続」を重視しましょう。短時間でも毎日続けられる形にして、「解く→直す→もう一度」で定着させるのがポイントです。特に英語・数学(算数)は積み重ね教科のため、ここを固めるほど新学年の伸びやすさにつながります。そして生活リズムと勉強時間の取り方も整えれば、計画は崩れにくくなります。春休みの小さな積み重ねは、必ず力になります。計画的な春休みを過ごして、「準備してきた」という手応えを持って新学期を迎えましょう!
<文/開成教育グループ 個別指導統括本部 教育技術研究所>