2024/09/02

【大学受験】公募制推薦で受かりやすい大学の選び方と準備

 大学受験に向けて勉強をしている皆さん、お疲れ様です!本日は「公募制推薦入試」についてお話をしようと思います!皆さんは今、夏に過去問を解き始め、どの大学に出願するべきか悩んでいる頃だと思います。この記事を読んで、公募制推薦入試の選考基準や対策方法を理解し、自分に合った大学選びを成功させるための戦略を立てましょう。

公募制推薦入試についての全体概要

公募制推薦入試の基本

 そもそも公募制推薦入試とはどのような入試かご存じでしょうか。まず、学校推薦型選抜には指定校推薦と公募制推薦があります。指定校推薦はその大学に合格したら必ずその大学に進まなければならないといった特徴があります。公募制推薦は出願資格の内容などから一般推薦と特別推薦に分けられます。ここでは他校併願可能な公募推薦についてお話しします。

公募制推薦のメリットとデメリット

 公募制推薦受験のメリットとデメリットは自身がどの大学を志望しているかによって異なります。まずはメリットを志望校ごとにお伝えします。

国公立大志望者:
 早期に合格を勝ち取ることで、大学入試共通テストと個別学力検査の間に受験する併願私立大学を減らすことができる。これにより国公立2次試験の対策に集中して過ごすことができる。

関関同立大志望者:
 安全校の合格を勝ち取ることで、21日(関関同立の入試開始日)以前に受験する併願私立大学を減らすことができる。関関同立の対策に集中できるのはもちろん、1月下旬~2月上旬にかけて精神的・身体的な負担が大きく減少する。

産近甲龍大志望者:
 公募制推薦入試が行われる大学を志望している志願者は、受験機会を増やすことができる。公募制推薦入試で第一志望の学部が不合格であった場合は一般選抜で再度挑戦することもできる。公募制推薦で合格を勝ち取っていれば、少なくとも合格校以下の併願受験の必要性がなくなる。

 ただし、メリットだけではなくデメリットも存在します。公募制推薦入試では学力試験の対策のほかに、志願理由書の作成、面接練習などが必要になる場合があります。一般入試が控えている状況下で、学力向上以外のところに時間を割くということは精神的にかなりの負担になります。また、公募制推薦に合格すると入学金を支払う必要があります。よって、「早期に合格を勝ち取ること」と「学力以外に割く労力、入学金の負担」を天秤にかけ、受験をするか判断しましょう。

公募制推薦で受かりやすい大学の選び方

大学選びのポイント

 公募制推薦では大学によって選考基準と対策が異なります。選考には学業成績(評定平均)や面接、小論文、その他の活動実績が利用されます。また、同じ大学でも学業成績を利用する方式と利用しない方式が両方設置されていることもあります。学業成績に関しては、評定平均が4.0を超えると非常に有利に働きます。自身の状況を分析し、大学と選考方法を選択しましょう。

受かりやすい大学の特徴

 では、受かりやすい大学はどのような特徴を持っているのかについてお話しします。受かりやすい大学の特徴としては、①専願制であること②募集人数が多いこと③多くの学科を併願できることが挙げられます。

 各特徴について掘り下げてみます。専願制であるということは、その大学が第一志望でない学生は受験しないということになります。つまり受験者数がそこまで多くないため、併願制の大学より倍率が低くなる傾向にあります。募集人数が多いことも同様の理由で、倍率が低くなることは理解できると思います。最後に多くの学科を併願できるという点ですが、一度の受験でひとつの学科のみ受験できない大学より、一度の受験で複数の学科を一気に受験できる大学の方が受験回数は多くなります。学科によって合格最低点や配点が異なりますので、同じ試験結果でも合否が異なります。大学受験において、複数学科を併願できることは大きな利点です。

成功への戦略と準備

準備するべき書類と重要ポイント

 公募制推薦の出願には、調査書、推薦書、志望理由書などいくつかの書類が必要です。調査書、推薦書に関しては高校で発行していただきますが、発行に時間がかかります。何部必要なのか確認し、不足が無いように余裕をもって学校へ発行を依頼しましょう。また、志望理由書は学校の先生や塾の先生に添削をお願いしましょう。志望理由書の作成に時間がかかり、提出が締め切り直前になる方も多いので、こちらも余裕を持って取り組んでくださいね。

推薦されやすい学生の特徴

 最後に、推薦入試において推薦されやすい学生の特徴をお伝えします。推薦されやすい学生は、コミュニケーション能力が高く、目標が明確でそれに対して努力ができるという特徴を持っています。一般入試と異なり面接や志望理由書があることからも予想はできると思いますが、推薦入試では学力以外の能力も非常に重要視されます。日頃から敬語の使い方を勉強したり、何故その大学・学部に入学したいのか、入学したその先は何を目標に過ごすのかを明確にしたりしておきましょう。

まとめ

 この記事を通して、公募制推薦入試について理解が深まったでしょうか。どの大学を志望していても、公募制推薦入試は第一志望校合格へとつながる非常に重要な入試ですので、ぜひ活用してくださいね。なにか分からないことがあれば塾の先生に聞いて、自身にとって最善の受験計画を立てましょう。

〈文/開成教育グループ 大学受験専門館 大津京教室フェロー 岩﨑志穂〉