2021/10/11
【大学受験】小論文の勉強方法とは?
近年の大学入試ではAO入試や推薦入試だけでなく、一般入試でも「小論文」を受験科目として課す大学が増えてきました。
第一志望校の入試に小論文が必要な人は、小論文の練習は早めから進めておくことをおすすめします。小論文はセンスではなく、努力と技術で高得点をとることができます。
ただ、推薦入試や国公立後期入試に「小論文」がある場合、「勉強したほうがいいのかな・・・?」と悩んでいる人もいるかもしれません。
そこで今回は小論文の重点ポイントを①~④に分けて解説をしていきます。
迷っている"あなた"も、これから志望校に向けてさっそく勉強を始める"あなた"も、普段から準備ができる方法を紹介します。小論文を勉強するための4つのポイントを理解しておけば、小論文は書けるようになります!
「作文」と何が違うの?
まず、よく聞かれるのが「作文」との違いについてです。「作文」は一言で言うと「感想」であり、主観的表現を用いることが多いですが、「小論文」は違います。「小論文」は与えられた課題に対して自分の主張を述べ、その主張がなぜ正しいのかを客観的な根拠や理由を挙げて論理的に示したものです。基本的な内容にはなりますが、まずはこの違いを押さえましょう。
学部の頻出テーマを押さえよう!
次に頻出テーマについてです。大学入試小論文では、政治・経済・社会・福祉など様々な分野のテーマが出題されますが、学部によってある程度の頻出テーマは決まっています。以下に頻出テーマをまとめたのでご覧ください。
文学部・地域学部など
日本文学の資料を読み解き、自分なりの新たな意見を述べるような問題が多い。
経済・経営・商学部など
情報化や少子高齢社会など、社会に大きな影響を及ぼしている問題についての出題が多い。
看護・医療技術系
医療・健康・コミュニケーション・高齢者など、「人間」を中心にしたテーマが多い。
理・工学部など
自然環境や最新技術に関する問題が多い。
小論文ではこれらのテーマをもとに、自分の主張を述べることになるので、当然その分野に対する知識があるほうが有利になります。
自分の受験する可能性のある入試小論文の傾向を調査しておき、日頃から情報にアンテナを張るようにするとよいでしょう。関連するテーマのニュースやコラムなどを保管して、読み返せるようにしておくと便利ですよ。
「読解力」「思考力」を高めよう!
小論文では「読解力」「思考力」「表現力」が求められます。課題文は基本的に「解決が難しい問題」「解決していない問題」について出題されるので、まずは課題文を正しく理解する力(読解力)、解決していない問題に対して自分はどう考えるのか(思考力)を高3レベルで表現する力(表現力)が求められるということです。
本格的に小論文を練習する前に、これらの3つの力のうち、「読解力」「思考力」を高める方法があります。以下を参考に、普段の勉強で意識してください。
◎"読解力"を高めるには?
・現代文(評論)の記述問題の演習をする。→評論文を読んで、論文の型を学びましょう。マーク式のみで受験する予定の受験生でも、練習の過程では記述の練習は読解力の向上につながります。
・要約の練習をする。→筆者の主張、結論を正しく理解する力をつけましょう。まず、小論文の書き出しでは「課題文」が正しく読めていることを採点者にアピールする必要があります。学校や塾の現代文の授業で、本文を要約する練習をしてみてください。
◎"思考力"を高めるには?
・ニュースを見て、考察する。→世の中の出来事に関心を持つことが大切!意見が分かれるニュースの場合、両方の意見に対してどういう根拠なのか言葉にして説明してみましょう。友達や家族と話をしてみるといいでしょう。日頃から「自分の意見」を言葉にして原因と結果を繋げるクセをつけます。
「表現力」を高めよう!論文の書き方とは?
では最後に、「表現力」を高める方法、つまり実際の小論文の書き方について説明していきます。
◎"表現力"を高めるには?
・添削指導を受ける。→表現力上達においては、添削指導を受けることが最も有力!
・語彙力を付ける。→言い換え表現が使えるようになる。
~小論文の基本構成~
【1.序論】
まず、ここでは問題文章を踏まえて問題提起をします。その上で自身の考えを主張します。(=論点の方向性を示す)
【2.本論】
次に、序論で述べた自身の主張の根拠を説明します。ここでのポイントは具体例を示すことです。具体例のない抽象的な文章では説得力がないので、本論では出来る限り具体的に書くことを意識してください。
【3.結論】
そして、最後に自身の主張を再度示します。ここでは、序論・本論と整合性の取れたまとめをするように意識することが重要です。
この基本構成を理解すれば、小論文は書けるようになります。最初は時間がかかるかもしれませんが、文章構成さえ理解してしまえば後は出題形式に沿って練習を進めるだけです。
まずは市販の小論文の入門書を一冊購入し、練習していることをおすすめします。そして、「読解力」「思考力」「表現力」のうち、自分の課題が見つかったら学校や塾の先生に相談して添削をお願いしてみるのもいいでしょう。
大学受験専門館では本格的な入試対策の指導が受講できるので、体験授業を受けてみるのもおすすめですよ。
アドバイザーから一言
受験生にとって小論文は「絶対に使う」場合と、「使うかどうか分からない」場合があるため、使うかどうかわからない場合は対策開始が遅くなることが多いです。毎年急に必要になって慌てる受験生もいるので、小論文はある程度余裕をもって準備をしておくのがおすすめです。特に①②③までは普段から意識しているかどうかで大きな差ができてしまいます。
小論文を受験で使うかどうかまだ分からない場合でも、早めに相談してもらうと準備がしやすいので、遠慮せずに相談してくださいね。
大学受験専門館では、学校推薦型選抜入試や一般入試はもちろん、AO入試や小論文、面接など推薦入試で合格を目指す方でも毎月の個別面談にてサポートをさせていただきます。また、今回紹介させていただいた小論文については対策講座もありますので是非一度近くの教室まで体験にお越しください!
<文/開成教育グループ 大学受験専門館 大津京教室 石田銀河>