2021/11/22

【大学受験】英作文は楽しい⁉英作文の勉強法の始め方(和文英訳編)

記述式の英語の大学入試の中でも、とくに「英作文」とは具体的にどんな対策をするのか迷っている人も多いと思います。英作文には「和文英訳」「自由英作文」の2種類があります。

とくに和文英訳は多くの大学で出題される形式です。今回は和文英訳について勉強方法を紹介していきましょう。

文法・構文・イディオムの例文をインプットする

まず「英作文対策」は、入試直前に始めることが多い分野です。ですがそれは、入試レベルの英作文であって、日頃から英作文を意識して勉強をしておいたほうがよいでしょう。「英作文の練習」とは、難関大の入試に出題される難易度が高い問題を解くことだけでなく、ごく基礎的な文章でも効果的に勉強することができるのです。

 たとえば以下の日本語を英訳してみてください。

私は犬が好きです。

"I like dog."

"I like a dog."

"I like the dog."

"I like dogs."

どれが正しい英訳でしょうか?これは私たちが「冠詞」の使い方で学習してきた例文はこういった文ではないでしょうか。

これまで、語彙・語法・文法や構文の学習の中で学んできた教科書や参考書を振り返ってみましょう。たくさんの例文が載っているはずです。普段の勉強では、これらの英文を「日本語に変換する」作業に集中しがちですが、今度は和訳した文章を「日本語から英語に変換する」作業をしてみましょう。普段から勉強に使っているテキストの中の例文をインプットすることで、日本語を英語に変換する作業は格段にレベルアップします。

冠詞の詳しい説明は省略しますので、疑問がある人は必ずお手持ちのテキストで復習しておきましょう。"I like dogs."と訳すのが正解です。"I like dog."と言ってしまうと「私は犬の肉が好き」というニュアンスになってしまい、"s"ひとつの違いで誤った訳になってしまいます。

英作文の準備学習のスタートは、今まで自分が使っている参考書に載っている例文です。英文の説明のために載っている日本語訳を、今度は英文に変換する練習をしてください。さらに声に出して音読して例文を暗記してしまうつもりで取り組むのがよいでしょう。文法や構文の復習になり、リスニングの練習にもなる。一石三鳥です!

 

家族に会うのを楽しみにしています。

I'm looking forward to seeing my family.

 

たとえば、このような問題では「"look forward to"が使えるかどうか」が採点ポイントになります。文法や構文、イディオムの例文を頭に入れておけば、考えなくても即答できる問題です。普段使う言葉を英語で表現できるようになると、勉強が楽しくなりませんか?

 そうです!英作文は楽しむのがポイントです!問題をたくさん解いて表現を増やしていきましょう。

問題文の日本語を「英語に直訳しやすい日本語」に変換する練習をしよう

 英語では「主語」が省略されることはほとんどありませんが、日本語では省略されることがよくあります。これは和文英訳にとっては厄介な部分だといえるでしょう。

 

もしスマートフォンがなければ、私の生活は変わるだろうか

 

この文章を見て、英訳に悩む場合は、まずは省略されている日本語を補って訳しやすい日本語にしてみましょう。

もしスマートフォンがなければ、私の生活は変わるだろうか、と私は思う。

こういった文章では「私は思う」「私は疑問に思う」のように、日本語の省略されている主語を補ってあげれば、"I think" "I wonder"と訳しやすくなります。あとは「仮定法」" If it were not for"を使って組み立ててみてください。

 

江戸時代には日本の食文化にとって多大な発展がみられた。

 

このまま"The Edo period"を主語にしてスマートに訳せる場合はそれで大丈夫。ただ、訳しやすい文章にするためには主語を書き換えてみる練習もしてみましょう。英作文を始めたころは、問題文をそのままの順で訳さないといけないと考えてしまいがちですが、表現を変えても同じ意味の文意になれば主語を変えて訳しても大丈夫!とくに主語を言い換えて何パターンかの表現を練習して覚えていきましょう。

 

日本の食文化は江戸時代の間に大きく発展した。

Japanese food culture developed greatly during the Edo period.

 

このように「訳しにくい問題文」は、訳しやすい日本語に変換して考えられるようにすると和文英訳は飛躍的にレベルアップします。

難しい単語をやさしい言葉に置き換えても構わないし、長い文章は短文に分けて英訳しても大丈夫。問題文(和文)1つの文でも、解答(英文)2つの文になっても文意が変わらなければOKなんです。このように問題文を、できる限り英訳しやすい文章に変換する練習をしていきましょう。練習問題でアウトプットの練習しながら、例文のインプットも並行していきましょう。

英語特有の語彙のルール、文型と時制を習得しよう

いよいよ本格的に和文英訳の練習を始めていくと、「部分点」を落とさないように注意すべきことに気づくはずです。

 

  • 複数形の確認
  • 動詞の人称の確認(とくに三人称単数の"s"に注意)
  • 時制の確認(とくに現在完了・過去完了)
  • 冠詞・前置詞・接続詞の確認

 

彼は私たちの忠告に従わない。

He doesn't follow our advice.

 

英作文の練習をしていると可算名詞と不可算名詞で「あれ?」と戸惑うことも多いのではないでしょうか。"advice"は不可算名詞なので"advices"は誤り。他にも"money" "information"など間違えやすい不可算名詞は反復して覚えていきましょう。複数形になるかどうかの語彙チェックをして、間違った単語や不安な単語は調べてノートに一覧を作ってまとめておくといいでしょう。

また完了形については、理解だけでなく体得しておきたい表現です。

 

スマホをなくしてしまったんだ。

I lost my smartphone. (過去形)

 

I have lost my smartphone.(現在完了形)

 

この場合はどちらで訳すのが正しいでしょうか?この一文であればどちらでも構いませんが、ニュアンスの違いを認識できますか?現在完了の場合は「今もスマホが見つかっていないんだ!」という情報が含まれているため、使い分けて表現できるように反復して練習しましょう。"Practice makes perfect."です!

英作文は自己添削して先生に添削してもらおう

英作文に慣れてくると、模範解答とは違うけど「これでも合っているのでは?」と悩むことも増えてくると思います。そんな時は「添削してもらう」のは上達の近道。英語の先生に見てもらうようにしてください。自分では気づかない間違いを客観的に見てもらいましょう。

ただ、むやみやたらに添削に持っていっていいか悩む人もいると思います。そんな人にadviceです。

まず、「これは間違っているのかな?」と思ったときは、まずは模範解答に近い表現ができるようにインプットすることも重要です。英作文の練習を始めたばかりの時は、英語の一般的な表現のインプット不足のため「文法的には正しいが不自然な表現」の解答になってしまうことが多いです。

そのため、解答と異なる部分の単語や用法を自分で調べて自己添削してみるとよいでしょう。辞書や参考書で例文を調べてみてから添削してもらうとより効率よく理解が得られます。複数形の確認や三人称単数の"s"など、ケアレスミスが多い人は予防する練習も重要です。

まとめ

英作文は練習すれば必ずできるようになります。これを読んだ人は英作文が入試で必要になると思いますが、今すぐ過去問は解けなくても、今すぐ練習はスタートできます。まず、自分が勉強している英語のテキストの中の日本語訳を英語に変換する練習からスタートしてください。英作文は楽しむことが大事です。

 

  • 今使っているテキストの例文をインプットしよう!
  • 問題文を訳しやすい日本語に変換する練習をしよう!
  • 英語表現のアウトプット練習をしよう!
  • 自己添削をしてから先生に添削してもらおう!

 

私たち代ゼミサテライン予備校大学受験専門館では、毎月の個別面談にて学習サポートいたします。また個別指導学院フリーステップでは、個別指導で徹底的に添削指導することもできます。

教室の生徒たちも、いざ英作文の勉強を始めると「どんなテキストや問題集を使ったらいいのか」「自分の課題は何か」「授業を受けたほうがいいのか」など、疑問に思うことを相談しに来ています。

「英作文」の対策講義も、導入から難関大対策までレベル別・目的別に受講できます。詳しく知りたい、体験してみたい場合は遠慮なくご相談ください。

 

<文/開成教育グループ 代ゼミサテライン予備校大学受験専門館 中村裕也>