2022/02/07

【大学受験】理科・地歴公民の早期対策 学校のカリキュラムと受験学習の計画

この記事を読んでいただいている高12年生の中には、受験対策として理科や地歴公民科目の勉強をあまりしていない、という方も多くいると思います。受験期の4月から始めれば間に合う、夏休みから本気を出せば詰め込めると思ったりしていませんか?もしそう思っていたら大きな落とし穴にはまってしまうかもしれません。ここからはそんな理科・地歴公民の早期対策の重要性について説明したいと思います。

理科・地歴公民の重要性について

・知識が問われることが多い理科・地歴公民

まず教科の性質として理科・地歴公民は「知識として頭に入っているかどうか」が問われる問題が他の教科に比べ多いです。それに対して国数英では「学習したさまざまな知識を組み合わせて問題を解くことができるかどうか」が問われることが多いです。

また、国公立大学によっては共通テストの理科・地歴公民科目は配点の調整をされることがありますが、理科・地歴公民科目を重視することもあります。

たとえば、2022年度入試において京都大学文学部では200点満点の国語が50点満点に換算されることに対し、50点満点の理科基礎科目は"そのまま"50点の配点となっています。

和歌山大学システム工学部では100点満点の理科2科目が"倍"の400として換算されています。私立大学入試では配点の比重が変わることもありますが、国数英の1点と理科・地歴公民1点は同じ1点です。

つまり、理科・地歴公民は国数英よりも勉強量が如実に結果として反映されやすい、かつ1点の重みには差が無いことがわかります。これらのことから理科・地歴公民は非常に重要な科目であることがわかると思います。

・実際の立命館大学 入試結果からみる理科・地歴公民の重要性

合格者平均_受験者平均_理科地歴国民_立命館大学.png

この図は立命館大学の合格者平均点と受験者平均点とそれらの差を表した図になります。

色を付けた部分は理科・地歴公民の点数を表しています。この図を見ると立命館大学に合格した受験生と不合格だった受験生の間には、理科・地歴公民において一部をのぞき、国数英以上の差があるということがわかります。つまり理科・地歴公民の結果が立命館大学の合否に大きな影響を与えているということです。これは立命館大学に限ったことではなく他の大学でも同じようなことがいえます。このことからも実際に入試本番で理科・地歴公民の点数が、合否を左右する重要な科目であることがうかがえると思います。

理科・地歴公民の理想的な学習計画

・理想的な学習計画とは?

理想的な学習計画としては、教科書の範囲はなるべく7月末までにはすべて1度は勉強したという状態にしておきましょう。理由はこれ以上遅くなると共通テストの対策、私立一般入試や二次試験の対策を十分にできる期間が短くなってしまうからです。そうならないように定期テストや、模試の対策を日ごろから行っていくことはもちろんのこと、理科・地歴公民科目の単元数を確認し、目標の7月末までに1か月あたり何単元進めていく必要があるかを計算し、無理のない範囲で実現できるスケジュール設定をしていきましょう。

その際注意するべきなのは、学校のカリキュラム状況です。

・学校のカリキュラムでは間に合わない?

受験に向けて学習をする際、上記のように7月末までには各教科範囲のインプットを終わらせ、そこからはアウトプット、つまり演習を行うことが理想とされています。しかしほとんどの公立高校では理科・地歴公民において授業カリキュラム上、全範囲を終了する時期が11月~12月になることが多く、場合によっては授業内で終わらせることが出来ない場合すらあります。これでは十分な演習量を確保できないどころかインプットすら満足に行うことができません。ですから理科・地歴公民においては自主的に早期対策を行うことが必要となるのです。

・どのように早期対策をすればいい?

幅広く有効なのは、教科書を学校の進度にかかわらず、自分で(もちろん塾でも)スケジュールを決めて進めていくということです。ですから、非受験学年の間から学校の進度を超えて自主的に学習を進め、学校の授業は復習と位置づけられると非常にいいと思います。また教科書だけでなく参考書を購入し、そちらを使用し学習を進める方法もおすすめです。

 

最後に

受験で欠かすことのできない理科・地歴公民ですが範囲も膨大な国数英に忙殺される受験生は多くいます。学校の授業進度では十分なインプット・アウトプットを行うことができないこともあり、理科・地歴公民における早期からの学習計画は非常に大切になってきます。非受験学年であっても理科・地歴公民の学習は積極的に行うようにしていきましょう。

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〈文/開成教育グループ 代ゼミサテライン予備校大学受験専門館 茨木教室 勝本虎太朗〉