2022/08/22

【大学受験】世界史選択者必見!関関同立大世界史 問題傾向と対策

皆さんこんにちは。今回は関関同立大世界史の問題傾向と対策についてお話します。既に大学入試で世界史を使うことが決まっている高校3年生・2年生はもちろん、受験科目に悩んでいる高校1年生にも参考にしてもらえればと思います。

世界史入試問題の特徴

実は世界史は大学によって入試問題の特徴が全く異なります。

ここで、覚えておいてほしいことが一つあります。「大学の偏差値と世界史の入試問題の難易度は比例しない」ということです。そのため、世界史が苦手な人や特定の時代や地域が苦手な人でも受験する大学を見直すことで合格する可能性が一気に上がります。

高校3年生の人は、自分が受験する可能性がある大学・学部の世界史の入試問題を見たことがありますか?まだ見たことがない人は今すぐに確認してみてください。「まだまだ受験は先の話だ」と思っている高校2年生・1年生の人も、これを機に一度興味のある大学・学部の世界史の入試問題をいくつか見てみてほしいと思います。

いかがでしょうか?問題の種類など、大学によって傾向が全く違うことを感じてもらえたかと思います。

大学別問題傾向と対策

以下は各大学の問題構成・傾向・特徴をまとめたものです。自分の志望する大学があれば確認してみましょう。

代ゼミ_関関同立大学別問題傾向_世界史.jpg

最難関!同志社大学の正誤問題

正誤問題とは文章になったいくつかの選択肢から、間違っている選択肢か合っている選択肢を選び取る問題方式です。よく出題される正誤問題は文章中に出てくる用語や年代自体が間違えていることが多く、注意すべきポイントを絞ることが定石通りの解法となります。

しかし、同志社大学の正誤問題の一部では、用語や時代に着目するだけでは解けない正誤問題が出題されます。実際に出題された問題を見てみましょう。アメリカ史からの出題です。

 

・独立運動の推移に関して

独立戦争の勃発当初から植民地には、イギリス国王に忠誠を表明する者や中立の立場を取る者はほとんどいなかった。

(同志社大/2019)

上の文章は間違いのある選択肢でした。さて、どこが間違いに当たるのでしょうか。

 

・独立運動の推移に関して

独立戦争の勃発当初から植民地には、イギリス国王に忠誠を表明する者や中立の立場を取る者はほとんどいなかった。

下線部の箇所が間違いの箇所でした。

 

典型的な正誤問題では文章に登場する用語や時代そのものが文章に即していないことが判断基準になりますが、この問題ではそういった用語や時代に着目すれば解ける問題ではなく、しっかりと内容を理解した上で知識と照らし合わせて判断する能力が問われます。

ちなみに独立戦争当初は「①独立したい愛国者②国王に忠誠を誓う者③中立の立場を取る者」で3分されており、学校の授業でも円グラフを用いて学ぶことが多い箇所なので、しっかり内容を吟味すれば解答できる問題となっています。同志社大学ではこういった傾向の正誤問題と典型的な用語・時代を指摘する正誤問題が混在した出題がされており、難易度の高い構成となっています。そのため、同志社大学の正誤問題の練習をするときは、典型的な正誤問題が出題される関西学院大学の正誤問題からまず取り組み、慣れてから同志社大学の過去問に取り組むと良いかもしれません。

各大学の傾向

関西学院大学では典型的な正誤問題が出題される一方で、用語・年代は細やかな知識が求められる問題が多いです。また、1度出題された国や地域の別の時代の問題が出題されることもあるため、実際に受験をする際は前日までの試験内容には必ず目を通しておきましょう。

一方、立命館大学では、正誤問題はほとんど出ません。しかし、中国史の空欄補充問題や一問一答で難問が出題されます。そのため、中国史を重点的に勉強しておく必要があります。また、中国史の分野では常用漢字ではない漢字が登場することもあるため、書いて覚えるという勉強の仕方をすると良いでしょう。関西大学は他大学と違って特徴的な出題は見られませんが、古代史から戦後史まで満遍なく出題されるため、幅広い学習が求められます。

〇終わりに

皆さん、大学入試における世界史の特徴は理解していただけたでしょうか。

このように、世界史は、各大学によって大きく出題傾向が異なります。教科書や用語集を使ってインプットをするだけの勉強法では各大学の傾向に対応するのは難しく、世界史を得点源にすることができません。世界史を得点源にするために大切なことは、各大学の傾向や頻出範囲を正しく理解し、適切な演習を行うことです。もちろん、本記事や自分で調べたことを参考に傾向を把握することもできますが、こういった各大学の傾向対策や頻出範囲の分析はプロの予備校の先生にお任せすることをオススメします。自分で分析するよりも遥かに時間がかかりませんし、何より始めから志望大学の傾向を知ることで効率的に勉強を進めることが出来ます。代ゼミサテライン予備校では、毎年各大学の入試傾向を分析し、最新の対策を行う授業を受講することができます。また、大学別対策講座も数多くご用意しておりますので、大学別の特徴や対策、勉強の仕方などに迷ったらお近くの開成教育グループ 代ゼミサテライン予備校の教室までお気軽にお問い合わせください。

〈文/開成教育グループ 代ゼミサテライン予備校大学受験専門館 豊中教室フェロー 山口夏希〉