2025/03/03
【大学受験】高校1・2年生のための共通テスト対策
今回は、高校1・2年生に向けた「共通テスト対策」を紹介したいと思います。共通テストは、受験生の大部分が受けると言っても良いほど重要な試験です。近年は、国公立入試はもちろん、私立入試でも共通テストを課せられる事が増え、ますます共通テストの重要性が高まっています。高校1・2年生のうちから共通テストの重要性を理解することで、他の人と差をつけておきましょう!
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■共通テストとは
共通テストの概要
共通テストは、国公立大学一般選抜の一次試験として実施され、また私立大学でも選抜方法の一つとして利用されていています。2024年度には全国の864大学・短期大学が共通テストを使用した入試方式を採用しています。共通テストは、2020年度までのセンター試験に代わるものとして、さまざまな検討やプレテストを経て実現化が決定し、2021年度より導入されました。また、2022年度に始まった新課程の影響を受け、2025年度の共通テストは問題数や配点、出題範囲に変更があり、来年度以降の共通テストの動向が注目されています。
共通テストとセンター試験の違い
共通テストとセンター試験に難易度の差はありません。しかし、従来のセンター試験に比べて暗記で乗り越えられる知識問題が減少し、思考力や判断力、表現力などの応用力が重視されるようになりました。共通テストもセンター試験もマークシート方式である事に変わりはありませんが、ストレートに知識を問うのではなく、読み取った知識を使ってどう表現して解答を選ぶかが重要視されています。理系科目であっても読解力が必要になるため、よく問題文を読んで回答する必要があります。
試験科目と構成
共通テストの科目は幅広く、国語、数学、英語(リーディング・リスニング)、理科(物理、化学、生物、地学)、社会(地理歴史、公民)と多岐にわたります。2025年度から新課程の情報Ⅰが追加され、全体で7教科21科目になりました。
国公立大学志望者の一般的な選択科目
文系学部の場合は、国語、数学2科目、英語、理科、地理歴史・公民から2科目、情報の合計8科目を選択します。理系学部の場合は、国語、数学2科目、英語、理科2科目、地理歴史・公民、情報の合計8科目を選択します。
■共通テストの重要性
大学入試における役割
共通テストは、大学受験における一次試験としての役割を担っています。特に国公立大学では共通テストと二次試験を合わせた総合評価によって合否が決まります。また、近年は私立大学でも共通テスト利用入試や共通テスト併用入試のような共通テストの点数を評価基準とする入試方式が増加傾向にあるので、国公立大学を受験しない私立専願者も共通テストを受験することをおすすめします。
学力評価の基準
センター試験と比較すると、共通テストは実生活に即した問題や、複雑な思考力が求められる問題、読解力が必要な問題が増えています。例えば、数学や国語の問題では、知識の暗記だけではなく、読み取った情報を自分の頭で論理立てて考える問題が出題されています。英語は、リスニングの試験時間が60分、配点が100点と、英語の4技能を重視した構成になっています。また、リーディングは知識で対応できる文法問題がなくなり、長文読解問題が大部分を占めています。
また、図やグラフ、年表、写真、絵などの資料から情報を読み取り、考察する問題も多く出題されるので、「何を問われているのか」を考えながら読解することが重要です。
高校1・2年生が今から準備するべき理由
高校1・2年生が早期に共通テスト対策を始めることで、基礎学力の向上に繋がり、高校3年生になってからの負担を軽減することが可能です。共通テストはマーク式で出題されるため、単に基礎事項を暗記するだけでなく、問題形式や解答の仕方に慣れることが大切です。また、共通テスト模試や共通テストの過去問で自身の弱点の分析を行い、課題点を発見し、それを修正することを繰り返すことが志望校合格への第一歩です。
■高校1・2年生が今から始めるべき対策
基礎力の徹底強化
先ほど述べたように、共通テストでは思考力や応用力、読解力が求められますが、何より一番重要なのは「基礎力」です。共通テストは高校の教科書レベルの知識をベースに作られているので、まずは基礎力をつけ、そのうえで読解力や応用力を高めていく必要があります。学校の授業をベースに、単語力や基礎知識の底上げ、問題演習をすることで共通テストの対策をしておきましょう。特に難関大学を志望する方は早期受験対策着手が合格への絶対条件です。
各教科の重要ポイント
・英語
①知識力:英単語や英熟語、長文を読む上での基本的な文法を理解して暗記することが大切です。英語は語彙力が上達のカギになりますので、大学受験用の単語帳を1冊仕上げた後に、2~3冊扱うのもおすすめです。
②読解力:読解力には「英文解釈力」と「長文読解力」の両方が必要になります。まずは、短い英文を正しく理解できるかどうかを確認してみましょう。1つの英文を正しく読めるようになると、長文全体の理解度も上がっていきます。次に長文を論理的に読む練習をしましょう。最後に、「二項対立」や「同形反復」などを意識しながら本文の主張を掴むようにしましょう。
・数学
①計算力:どんな入試問題にも計算は必要です。そのため、日ごろから「どんな計算でも正確に答えを合わせる力」と「計算を工夫する力」をつけるために問題演習を重ねていきましょう。
②知識力:問題を解く上で、定義や定理、公式、基本的な問題の解答プロセスを身につける必要があります。単に暗記するだけではなく、できるだけ証明を行いながら、解答プロセスは自分がしっかりと理解するまで分析しましょう。
・国語
①知識:現代文のキーワードや、古文、漢文の単語の暗記、古典文法の理解が必要になります。
②読解:現代文や古文で速読するには、一文一文を正しく精密に読み解く力が必要です。教科書や問題集の文章を丁寧に時間をかけて理解できるまで読んでいけば自然と読解力がつきます。演習後に解説をじっくり読んで、文章全体を分析することも大切です。
問題演習の重要性
せっかく基礎力が身についてもそれが使いこなせなければもったいないですよね。例えば、英語において、いくら文法の構造を覚えてもそれを使いこなせなければ、英訳や長文の構文には対応できません。問題演習に取り組むことで、対応力(=問題に対してどの知識をどのように使うのかを瞬間的に判断する力)を養うことができるようになります。そのため、問題演習を繰り返し、様々な出題形式に慣れておくことがとても重要なのです。
共通テストの出題形式に慣れるための方法
共通テストの出題形式に慣れるには、共通テストの過去問や、共通テスト専用の問題集で対策することが大切です。共通テストは定期テストや私立入試の問題とは形式が異なるため、高校1・2年生の皆さんは形式慣れをしておく必要があります。高校1・2年生の頃から共通テスト形式に慣れておくことで、1月の共通テストチャレンジを来年の共通テスト本番の予行練習にすることが出来ます。今のうちから準備をしておきましょう。 また、出題範囲を網羅的に勉強しておきましょう。どんな問題出ても基礎は解けるようにしておきましょう。
時間の使い方とスケジュール確認
高校1・2年生の間に学習計画を立てる習慣をつけておくと、勉強時間を効率的に管理することが出来ます。模試や志望校に向けての長期目標(最終的な到達点)→中期目標(長期目標に向けた具体的な勉強計画)→短期目標(一週間、一日単位の勉強計画)を設定し、日々の学習計画を把握しましょう。短期目標をいくつも達成していくことで、長期目標に近づくことが出来ます。特に、共通テストや受験は長期戦なので、高1・2年生の間からスケジュール管理を徹底し、計画的に勉強することが大切です。
■高校1・2年生のための勉強法と教材
過去問の活用法
先ほども書きましたが、共通テストに慣れるためには、過去問の演習が効果的です。共通テストは導入されてから間もないので、過去問が多くありません。ですので、共通テスト模試の過去問や予想問題も解いておくといいでしょう。自分がどの問題を間違えたのか、なぜ間違えたのか、解答の根拠はどこなのか等、自分の思考力と問題が求めている力を分析しながら復習をするのが効果的です。
また過去のセンター試験の問題も一部活用することができる科目もあります。
高校生向けの参考書
自分のレベルに合った参考書を選ぶことで効率的に勉強することが出来ます。特に、共通テスト用の参考書は、基礎から応用までの内容が網羅的に扱われています。共通テストは共通テスト独特の傾向があるため、共通テスト対策の参考書や問題集で傾向に慣れていくことは必須になります。教科ごとに自分のレベルに合った参考書を選びましょう。マークの対策まででいいのか、記述までの対策が必要なのかにより選ぶ参考書も変わってきます。また参考書や問題集は1周だけではなく定期的に復習することで、学習内容を確実に定着させていくことに繋がります。
教科別効果的勉強法
・国語
日ごろから読解力を鍛えておく必要があります。学校の問題集や定期テストを解く際に、設問に合った答えを選ぶだけではなく、文章全体の構成や筆者の主張などポイントを押さえて読解するようにしましょう。重要なことはきちんと自分の解答の根拠を明確にすることです。なぜその答えを選んだのか理由を明確に説明できますか。日頃からそこまでの勉強習慣をつけるようにしておきましょう。
・数学
まずは、予習と復習の徹底です。履修済範囲であれば予習をすることでまずは自分がどこまで理解できているのかをチェックすることができます。わからない問題を解説を見て理解した気になっていませんか?きちんと解き直しを実施して再現性を確認できていますか?土台をしっかりと固めてからその上で問題演習を重ね、どんな問題にも対応できる基礎力と応用力を鍛えていきましょう。
・英語
まずは、語彙力と文法力の強化を目指しましょう。ある程度英語力がついてきたら、英文解釈や長文読解にチャレンジしましょう。英語力は短期間では習得できないので、日ごろからコツコツ勉強するのが近道です。厳しい言い方にはなりますが、英単語を覚えられていない状況があるとすればどんなに長文の読み方をマスターしても文章を読むことはできません。語彙については早期に完成させることが最低条件です。
・理科
理解は範囲が膨大であるため、まずは基本的な知識のインプットを徹底しましょう。ある程度知識が付いてきたら、知識や公式を応用して問題演習を重ねることが大切です。また共通テスト演習時などは意外に問題文を読み飛ばしてしまうことが多いです。実験考察問題などは問題文の中に重要なヒントが隠されていることも多々あります。普段からしっかりと問題文を読む癖づけをしておきましょう。
・社会
社会も理科同様に範囲が膨大なので、まずは時代の流れや大まかな構造を把握するところから始めましょう。大枠がつかめたら、単語の暗記に取り組みましょう。単語の暗記が終わると、次は流れの理解についてもチェックしてみましょう。一例として、「関ヶ原の戦い」というキーワードを見て、どういう経緯でいつ誰が絡んで発生した戦いなのか説明ができますか。流れをきちんと理解していくことで正誤問題などにも対応が可能になります。基本的には参考書や問題集を受験本番までに何周も繰り返し知識を確実にしていくことが合格の鍵になるので、時間に余裕をもって計画的に取り組みましょう。
■模試の活用と直前対策
模試スケジュール管理
学校で受ける模試しか受験したことがないという人がほとんどだと思いますが、高校1・2年生でも外部模試に挑戦することをおすすめします。模試によってレベルが異なるので、少し難易度の高い模試にもチャレンジしてみましょう。
模試を受けるにあたって、まずは模試の出題範囲を把握しておきましょう。高校1・2年生の間は、学校の進捗に合わせて問題が出題されるので、学校の復習を兼ねて、模試の出題範囲の予習をしておきましょう。おおよそ、模試の2週間前ごろから対策するのが理想的です。
模試の受け方と分析方法
駿台ベネッセ大学入学共通テスト模試などの模試は、受験後に復習をすることで、共通テスト対策の大きな助けとなります。受けっぱなしではなく、復習までしっかり取り組むようにしましょう。「弱点分析→課題発見→課題克服→新たな課題発見→課題克服」のサイクルで復習するのが効果的です。模試の成績表をもとに現状の学力を把握し、偏差値や合格可能性を参考にして、現状の学力と志望校に必要な学力のギャップを知っておきましょう。このギャップをもとに志望校に向けてどんな勉強をすべきなのか、学習計画を調整するようにしましょう。ですので、模試は少なくともシーズンごとの受験をおすすめします。
試験直前の勉強法
試験本番は緊張でうまく問題が解けなかったり、問題を解く時間が足りなくなってしまったりと、たびたびイレギュラーな事態が起きます。試験直前は、本番でいつも通りの力が発揮できるように、自分で試験のリハーサルをしておきましょう。試験時間をタイマーで計って、各問題の時間配分を決める等、試験本番を想定して準備をしておきましょう。
■モチベーション維持と健康管理
目標設定と達成のステップ
まずは、自分の「志望校」を決めましょう。目標の大学を決めることで、共通テストの目標点を設定しやすくなります。国公立は、大学ごとに共通テストのボーダーが決まっているので、自分の志望校のボーダーを目標点にしてモチベーションを維持しましょう。私立の場合も、大学ごとにおおよそのボーダーがあるので参考にしてみましょう。志望校を決められない人は、気になった大学のオープンキャンパスに行ってみましょう。キャンパスツアーや模擬授業に参加して、大学生になった未来を想像してみましょう。
リラクゼーション法
勉強に集中していると体が凝り固まってくるので、キリのいいところで休憩をはさみましょう。おすすめは好きな音楽を聴きながらのストレッチです。心も体もリフレッシュして、勉強に臨みましょう。
規則正しい生活習慣
受験勉強を続けるためには健康管理も大切になります。高校1・2年生の今のうちから規則正しい生活リズムを整え、十分な睡眠を確保し、バランスの取れた食事をとり、適切な運動をすることで、身体面精神面ともに丈夫に過ごしましょう。
■さいごに
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。少しでも共通テストへの理解は深まりましたでしょうか。受験本番の共通テストまで、高1・2年生の今から対策できることはたくさんありますので、周りと差をつけるためにも計画的に取り組むようにしましょう。
<文/開成教育グループ 大学受験専門館 川西教室 森川彩花>