2022/12/26
【大学受験】高校1・2年生必見‼大学入試入門:共通テスト編
高校2年生も終盤に差し掛かり、本格的に受験を見据えて勉強し始める時期になってきました。また、高校1年生も来年のこの時期には受験勉強をスタートしているでしょう。2025年度には今まで現行課程で実施されてきた共通テストから新学習指導要領で実施される共通テストに変化することにより、これまで以上に対策が必要になってきます。
そこで今回は高校2年生に向けて、今からでもできる現行課程の共通テスト対策方法についてお伝えしていきます!高校1年生は新課程の入試になりますが、現行課程の試験内容について知っておきましょう。
現行課程から新課程への変化の影響
〇次年度は現行課程ラストの入試=「浪人ができない」
現在の高校2年生は、現行課程で実施される共通テストの最終受験学年(2024年度入試)になります。こういった新学習指導要領の入試となる、あるいは新しいタイプの入試が実施されるといったことが翌年に控えている受験学年では、「浪人ができない」という心理が働く傾向があります。
実際に、センター試験最終年だった2020年では、「今年で何としても決めたい」「浪人はできない」という受験生の声が多く、早め早めの受験対策をしていく生徒が多い傾向にありました。また、出願の面でも、志望大学の偏差値を下げてでも現役合格にこだわっていくというところから安全志向の影響がみられました。
◇2020年センター試験・2021年大学入学共通テストの志願者数(浪人生の受検者数変化について)
2020年度 (センター試験の最終年) |
2021年度 (共通テストの初年度) |
前年比 |
||
志望者数 |
557,699 |
535,245 |
96% |
|
現卒別 |
現役 |
452,235 |
449,795 |
99% |
既卒 |
100,376 |
81,007 |
81% |
|
高卒認定等 |
5,088 |
4,443 |
87% |
※大学入試センター資料より、2020年度はセンター試験の数値
◆センター最終年の大学入学共通テストの初年度にかけての志願者数をみると、既卒性(浪人生)は前年比81%で約2割も減少している
◆現高校2年生が受験となる年も、センター試験最終年と同様に、現役志向・安全志向の生徒が増加し、大学受験の競争率が激化する可能性がある
このような過去の例から考えても、翌年に新課程への変革を迎える現在の高校2年生も「安全志向」を考える大学受験生が多くなると考えられます。したがって、志望校に受かる確率を少しでも上げ、「浪人生になる確率を下げるために、受験対策を先に先に進めていこう」という安全に合格をつかみ取るための作戦として、早めの受験対策を行っていくことが大切です。
現行課程の大学入学共通テストの特徴
ここからは現行課程の共通テストの特徴について見ていきましょう。
◆全体的な特徴◆
・高校の教科書範囲の内容を理解できているか問う問題が出題される
現行過程の大学入学共通テストは、高校の教科書範囲を超えることなく、高校で学習する基本的な知識理解を求める問題が出題される傾向があります。
・出題形式に思考力を問う問題が多く出題される→読解力や情報処理能力が求められる
資料(図表・グラフ・史料)を読み解いたり、対話形式の場面を題材としたり、ある課題に対する解決方法を考えさせたりするなどの思考力が求められてきます。
・平均点が5割程度になるように作問されている
大学入試センターは、共通テストの試行段階で共通テストの平均点は約50%となるように設定すると発表されました。(※センター試験の場合、平均点は60%になるように作問されていました)実際のところ、共通テスト1年目の全体的な平均点は60%程度と、センター試験から平均点に大きな変化はみられませんでしたが、その翌年の共通テスト2年目では、数学Ⅰ・Aなど大きく平均点を下げた科目が多数みられました。
このように現行課程の大学入学共通テストは、知識は教科書範囲にもかかわらず、思考力を問う問題が増加しているという傾向がみられます。共通テストの特徴をつかみ、早期対策を行っていきましょう。
目標点を設定して共通テストを解いてみよう!
自分の志望校に合格するためにはどのくらいの点数が必要なのかを調べて、共通テストの模試や過去問に挑戦してみましょう。高校2年生で共通テストを解くことには、共通テストの出題傾向を把握する以外に、現段階での自分の学力を知るという狙いもあります。さらに、これの結果はこれからの学習計画の一つの基準にもなります。予備校などで共通テストチャレンジを受験する人は、ぜひ目標点を設定して受けてみてください!
終わりに
現高校2年生が受験する大学入学共通テストは、現行課程の最終年であり、現役志向・安全志向の人が増えるため、競争率が高くなる可能性があります。そのため、現行志向で行われる大学入学共通テストの問題傾向を理解し、早い時期からの受験対策を行っていきましょう!
高校1年生は新課程の入試を受験することになりますが、共通テスト全体の特徴は大きく変わらないため、今できる対策から行っていきましょう!
大学受験専門館では、一人ひとりの生徒に学習アドバイザーである「担任フェロー」がつき、毎月の個別面談で受験までの学習計画のサポートを行っています。
「何から勉強を始めればよいのかわからない」「学習計画の立てられない」など、お悩みの高校生は是非、大学受験専門館までご相談ください。
〈文/開成教育グループ 大学受験専門館 西田辺教室フェロー 西村弥桜〉