2024/12/02
【大学受験】高校1・2年生のための共通テスト対策
みなさん、こんにちは。日々の勉強お疲れ様です。今回は、高校1・2年生に向けた「共通テスト対策」について紹介します。国公立大学ではほとんどの学部・学科で受験必須であることに加え、私立大学でも共通テストを課している学部・学科が存在しており、重要性が高くなってきています。今からその重要性を理解し、対策方法が明確になれば必ず他の人と差をつけることが出来ます。非受験生のうちから勉強している意欲のあるみなさんに向けた濃い内容になっていますので、ぜひ最後まで目を通してくださいね!
共通テストとは
共通テストの概要
大学入試共通テスト(以下、共通テスト)は、大学入学者選抜試験の一環として実施される全国規模の試験です。2021年度に導入された共通テストは、従来の「センター試験」に代わるものとして、志望校に合格するための重要な試験となっています。共通テストでは、単なる暗記ではなく、思考力や判断力、表現力なども必要としており、現代社会に求められる総合的な学力を評価しています。共通テストを活用する大学も増えており、特に国公立大学ではほとんどの大学の学部・学科で受験必須とされています。さらに、私立大学においても共通テストを利用した入試制度が増加しているため、共通テストは多くの大学受験生にとって重要な位置付けとなっています。
共通テストとセンター試験との違い
従来のセンター試験と比較すると、共通テストはより実生活に即した問題や、複雑な思考が求められる設問が増えたことが特徴です。例えば、数学や国語の問題では、単なる知識の暗記だけでなく、与えられた情報をもとに論理的に考え、答えを導く力が試されます。英語については、大学によってはリスニングの配点が高くなり、英語の4技能を特に重視しており、さらには問題文の分量が増えたこともあり、読解力が問われる点も大きな違いです。共通テストでは、実際の試験でのスピードや時間管理も試されるため、高校1・2年生の段階からこれらに慣れることが求められます。
試験科目と構成
共通テストの科目は幅広く、国語、数学、英語(リーディング・リスニング)、理科(物理、化学、生物、地学)、社会(地理歴史、公民)と多岐にわたります。各科目には、試験時間と配点が設定されています。
このように、限られた時間の中で自分の実力を発揮する力が必要になります。
また、科目選択も志望校の学部・学科に合わせて慎重に行うことが重要です。例えば、京都府立大学文学部歴史学科は、共通テストでの社会科目が「歴史総合、日本史探究」、あるいは「歴史総合、世界史探究」での受験が必須になっています。自分の行きたい学部はどの科目が必要であるか、大学のHPを確認する必要があります。
共通テストの平均点
共通テストは、年により難易度も異なりますが、おおよそ平均点が各科目の満点の50%になるように作成されています。直近2か年の平均点は以下のサイトより確認できますので、参考にしてください。
○独立行政法人 大学入試センター
https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/suii/R3_.html
共通テストの重要性
大学入試における役割
共通テストは、志望校における一次試験としての役割を担っており、特に国公立大学では二次試験と合わせた総合評価が行われます。また、私立大学でも共通テスト利用入試や共通テスト併用入試のような共通テストの点数を評価基準とする入試方式が増えており、共通テストでの高得点が合格の鍵となる場合がほとんどです。
高校1・2年生が今から準備するべき理由
高校1・2年生が早期に共通テスト対策を始めることで、基礎学力の向上に繋がり、高校3年生になってからの負担を軽減することが可能です。共通テストはマーク式で出題されるため、単に基礎事項を暗記するだけでなく、問題形式や解答の仕方に慣れることが大切です。また、共通テスト模試や共通テストの過去問で自身の弱点の分析を行い、課題点を発見し、それを修正することを繰り返すことが志望校合格への第一歩です。
高校1・2年生が今から始めるべき対策
基礎力の徹底強化
基礎力は共通テストだけにとどまらず、どの入試でも必要となる土台であるため、今のうちに基礎力を固める学習が求められます。以下に主要な科目の基礎力強化のポイントをまとめます。
国語
①知識:現代文でよく用いられる重要語句の理解や、古文や漢文で必要となる単語の暗記、古典文法(用言、助動詞、敬語など)の理解が必要になります。
②読解:現代文では、速読をするための土台として、一文一文を正しく精密に読み解く力が必要です。学校の授業で用いられている文章や、購入した参考書、問題集の文章を、丁寧に時間をかけて理解できるまで読んでいけば自然と読解力は身につきます。
数学
①計算力:どんな入試問題でも計算は必要です。そのため、日ごろから「どんな計算でも答えを合わせる力」と「計算を工夫する力」をつけるために練習を行っていきましょう。
②知識力:問題を解くうえで定義や定理、公式、そして基本的な問題の解答プロセスを身に付ける必要があります。それらを単に暗記するのではなく、できるだけ証明を行い、解答プロセスは自分がしっかりと理解することが肝要です。
英語
①知識力:英単語や英熟語、基本的な文法(品詞、句と節、文型など)は必ず理解して暗記するようにしましょう。英語の問題は結局のところ語彙力がカギになりますので英単語は可能であれば入試当日までに2~3冊扱ってもよいかもしれません。
②読解力:読解力には「英文解釈力」と「長文読解力」の2種類があります。まず最初に、1つの英文を正しく読む練習を行いましょう。それの積み重ねで長文を読むスピードも変わっていきます。次に主節と従属節、文型の判断などを意識してゆっくり読んでいきましょう。そして、比較的1文を適切に読めるようになれば、次に長文を論理的に読む練習を行いましょう。最後に、「二項対立」や「同形反復」などを意識しながら本文の主張を掴むようにしましょう。
問題演習の重要性
共通テストの問題演習は、実際の試験形式に慣れるために欠かせません。過去問や予備校の教材を活用し、各科目の出題傾向に合わせた問題演習を重ねることで、試験本番での自分に合った時間配分や解答方法を身に付けることが出来ます。また、問題演習を行うことで、自分の弱点が明確になります。課題発見⇨弱点克服のサイクルを続けることで必ず成績は向上します。
時間の使い方とスケジュール管理
高校1・2年生の間に学習計画を立て、勉強時間を効率的に管理することで、日々の学習進捗を把握しやすくなります。長期目標(最終的な目標)⇨中期目標(それに向けた具体的な行動計画)⇨短期目標(日々の取り組み)を設定することでこれから何を勉強しなければならないかが明確になります。特に共通テストをはじめとした受験は長期戦のため、スケジュール管理を徹底し、計画的に勉強することが大切です。模試や過去問の復習も忘れずに行い、志望校に必要な成績を確保しましょう。
高校1・2年生のための過去問・模試の扱い方 教材について
過去問の活用法
共通テスト対策として、過去問は非常に有効な教材です。過去問に取り組むことで、自分の弱点や改善すべき点が発見でき、解答の精度とスピードを向上させることもできます。また、模試の復習を通して、出題傾向の把握や自分がわからなかった問題の解説を確認することが大切です。
オンライン教材のメリットと活用
オンライン教材は、24時間いつでも講師の解説を聞くことができるという利点があります。独学では理解しにくい部分を補完するのに役立つので、それを活用することで教室での学習時間外にも復習を行い、自分の学習スタイルに合わせた勉強が可能になります。
高校生向けの参考書
市販の参考書も重要な学習アイテムであり、特に共通テスト向けの参考書は基礎から応用までの内容が網羅されています。教科ごとに適切な参考書を選び、定期的に復習を行うことで、学習内容の定着を図りましょう。ここで重要になるのが、自分に本当にあった参考書や問題集を選ぶことです。みんなが使っているから同じ参考書にしたり、有名な参考書で難しいものに最初に手を付けたりする場合が見受けられますが、必ず自分の現状と同じ難易度のものを使用するようにしてください。大は小を兼ねますが難は易を兼ねません。適切な参考書・問題集選びをしましょう。
模試の活用と直前直後
駿台ベネッセ大学入学共通テスト模試などの模試は、共通テスト対策において大きな助けとなります。模試の成績表をもとに学力を確認し、偏差値や合格可能性を参考にして志望校に向けた勉強を調整する機会を得られますので、必ず模試は少なくともシーズンごとに受験するようにしましょう。
模試は直前の対策よりも直後の復習の方が重要です。模試の結果を確認し、解説を見たうえで、自分の弱点を分析し課題点を把握することが大事になります。それを行うことで、今後の勉強の進め方が明確になります。「弱点分析⇨課題発見⇨課題克服⇨新たな課題発見⇨課題克服」のサイクルを続けていくと成績は必ず上がります。ぜひ試してみてください。
モチベーション維持と健康管理
共通テストまでの学習期間をモチベーション高く続けるためには、目標設定と達成へのステップを明確にすることが重要です。なぜ、その大学・学部に行きたいのかという具体的な理由や、自分が大学に入った後の姿を想像することもモチベーション向上の一つの方法です。
受験勉強をしっかり続けるためには自身の健康管理も大切になります。高校1・2年生の今のうちから規則正しい生活リズムを整え、十分な睡眠を確保し、バランスの取れた食事をとり、適切な運動をすることで、身体面精神面ともに丈夫になります。自分の体が一番大切ですので、体を壊さない生活習慣を心がけていきましょう。
終わりに
共通テストは志望校合格に向けた重要な試験です。高校1・2年生の段階から基礎力の徹底、問題演習、模試の活用、計画的な学習を進めることが、志望校合格への確かな道となります。少しずつ対策を進め、地道に実力を伸ばしていくことで志望校合格を勝ち取っていきましょう。応援しています!
<文/開成教育グループ 大学受験専門館 天王寺教室 長瀬陸生>