2025/04/21
【大学受験】現代文勉強法の完全ガイド
受験生のみなさん、受験勉強は順調でしょうか?今回は現代文の勉強法についてお話しします。私は現役の時、現代文で苦しんでいました。そんな私がやってみてよかった勉強法やこうしておけばよかったと思うことについて紹介していますので、ぜひ最後まで読んで役立ててください。
INDEX ■現代文を基礎を身につけるためのポイント |
■現代文の基礎を身につけるためのポイント
現代文は、言語理解や思考力を高める上で欠かせない科目です。その特徴や重要性を理解し、基礎的な能力を向上させるためのポイントを見ていきましょう。
現代文の特徴と重要性
1.科目としての特性と読解力の必要性
現代文は、文学や社会問題、文化、哲学など、多様なテーマを扱っています。この多様性は、さまざまな視点から物事を考える力を育むために重要です。また、現代文を学ぶことで批判的思考(文章をただ読むだけでなく、著者の主張や意図、背景を考慮し、評価する力)を養うことができます。現代文は読解力を鍛えるうえで非常に重要であり、学問や日常生活においても役立つスキルです。
2.語彙力・文法力の基盤構築法
語彙力と文法力は、現代文を理解するための基盤です。これらを構築するための方法として、次のようなアプローチが有効です。
①定期的な読書: 多様なジャンルの本や記事を読むことで、語彙を自然に増やし、さまざまな文法構造に触れることができます。特に、難解な文献や古典文学にも挑戦することで、表現の幅が広がります。
②語彙リストの作成: 新しい単語やフレーズを見つけた際にメモし、自分だけの語彙リストを作成する。定期的に見直し、使える言葉として定着させていきます。
③練習問題の活用: 現代文の問題集を使用し、実際の試験形式やライティングの練習をすることで、応用力を育てることができます。
以上のポイントを踏まえて、現代文の基礎をしっかりと身につけていきましょう。学ぶことで、自己表現や思考の幅を広げ、自信を持って現代の情報社会に対処できるようになります。
語彙力を鍛える学習法
語彙力は、現代文を理解し表現するための重要な力です。語彙力を高める方法を2つ挙げます。
①単語帳と辞書の活用
②フラッシュカードの利用
学習中に不明な言葉の意味を自分で調べる事は非常に大事で実際に自分で手を動かすことで記憶につながります。また、フラッシュカードは作るときにインプット、そして使うときにアウトプットができるので暗記に必要なサイクルを勝手に実践できます。
■現代文における文章の構造理解
現代文を効果的に読み解くためには、文章の構造を理解することが不可欠です。ここでは接続詞や指示語の重要性、頻出テーマや段落構成の分析について説明します。
接続詞と指示語を意識する重要性
接続詞と指示語は、文章の流れや論理構造を把握するための重要な要素です。接続詞は文と文、段落と段落をつなぐ役割を果たします。また、前後の文の関係や対比、因果関係などを明確にします。接続詞を意識することで、文章全体の論理的なつながりを理解しやすくなります。指示語(「これ」「それ」「あれ」「このように」など)は、具体的な情報を示すために用いられます。これらを正確に理解することは、著者の主張や文中の具体例を把握する鍵となります。指示語が示す内容を特定することで、文脈を正しく解釈できるようになります。
頻出テーマや段落構成の分析練習
頻出テーマについて現代文では、社会問題や人間関係、自己成長、文化など、特定のテーマがしばしば扱われます。これらのテーマに関する基本的な知識を持っておくことは、文章をスムーズに理解する手助けになります。関連する背景知識を日常的に学ぶことで、自分の視野を広げましょう。
また、段落構成の分析について文章は通常、段落ごとに異なる役割を果たします。導入部、展開部、結論部など、各段落の構成を意識して読むことで、文章の全体像を把握しやすくなります。段落の始めにある主題文を見つけることや、サポートする具体例や理由を分析することで、著者の意図をより深く理解できるようになります。
■現代文の読解力向上のための実践テクニック
現代文の読解力を向上させるには、評論文や小説それぞれに適したアプローチを知ることが重要です。ここでは筆者の主張や意図を読み取る方法、背景知識の活用と文章の深掘りについて説明します。評論文・小説の読解アプローチには筆者の主張や意図を読み取る方法があり主題文を探ることや論理構造の把握すること、文脈に注目することが重要です。また、背景知識の活用と文章の深掘りをすることも大切で、背景知識があることで 文章の真意がわかりやすくなり、より深い読解が可能になります。
問題演習による解答力向上
現代文の解答力を向上させるためには、記述問題や選択肢問題における効果的なアプローチを理解し、実践することが大切です。記述問題における答案作成の手順について説明します。記述問題は、特に自分の考えや解釈を表現する力が求められます。
①問題文の読み込み
②本文からの引用と例示
③構造を意識する
④推敲と修正
この4つを行えばきちんと文章を作成できます。また、選択肢問題で得点を伸ばすテクニックもあります。
①選択肢のキーワードに注目
②本文との照らし合わせ
に基づいて選択肢を吟味すると正解にたどり着けるでしょう。
復習を重視した学習方法
学習の効果を最大限に引き出すためには、復習の重要性を認識し、計画的に進めることが欠かせません。以下に、解きっぱなしのリスクと復習の進め方、苦手分野を克服するための具体的な手法を説明します。解きっぱなしのリスクについては一度理解したつもりでも、時間が経つと内容を忘れてしまうことや疑問や理解不足を放置すると、誤った知識や解釈を持ったまま次の学習に進んでしまうことがあります。そうならないような正しい復習方法をお伝えします。
復習法①ノート作成と整理:解いた問題や重要な概念をノートにまとめ、整理する。
復習法②アクティブリコール:ただ目を通すだけでなく、自分の言葉で問題を解答、内容することや思い出す練習を行うことで、記憶を強化する。
■試験別の現代文対策
現代文の試験は、定期テストを含むさまざまな形式があり、それぞれの対策が必要です。ここでは、定期テストにおける勉強法について詳しく解説します。
定期テスト勉強法
教科書の精読とノート作成に注力しましょう。重要な点やキーワード、筆者の主張を理解するために、何度も繰り返し読み直すことが大切です。特に、文の構造や接続詞の使い方に注目することで、内容の論理的なつながりを把握し、ポイントを適切にまとめる必要があります。また、授業を受ける際には新しい単元や作品を学ぶ前に、あらかじめ内容をざっと読み、キーワードやテーマを把握しておくことが有効です。予習を通じて興味がある点や理解が不十分な点を洗い出し、授業中に集中して聞くための準備を整えます。可能であれば、関連する背景知識や他の作品との関連性を調べておくと、理解度がさらに深まります。また、単元終了後に復習することで解釈を深めることができます。効率的な予習・復習は何度も文章をよく読むことです。
共通テスト対策
時間配分やマーク式問題の攻略法についてです。自分の得意不得意に合わせた時間配分の計画や難易度の見極めを学びましょう。共通テスト特有の設問傾向と解答法も学んでいきましょう。模擬試験を通じた練習や設問形式の理解をおこなうことで共通テスト慣れしていくことは得点率に直結します。
大学受験や難関大学向け対策
大学受験、特に難関大学を目指す場合、現代文の学力を高めるには、特有の対策が求められます。最も定番の対策としては模試や過去問の分析です。自分の解答と答えを照らし合わせ、より良い答案を作成していきましょう。また、東大・京大や私立大学での現代文攻略ポイントもあります。難関大学における現代文対策では①厳密な内容理解②設問の傾向の把握③多読による語彙力と読む力の向上の3つを意識してください。これらの対策を通じて、大学受験や難関大学向けの現代文力を高めることができます。計画的な学習を行い、確実に実力を育んでいきましょう。
■現代文勉強法の進行を支える学習リソース
現代文の学習において、市販の参考書や問題集は非常に重要な役割を果たします。正しい教材を選ぶことは、語彙力や読解力を向上させるための基盤となるため、適切なリソースを選ぶことが大切です。ここでは、語彙力・文法を鍛えるための書籍と読解力を向上させる問題集・参考書の選び方について詳しく解説します。
①市販の参考書・問題集では語彙や文法を基礎から学べる書籍
「現代文単語」「現代文文法」など、テーマごとに分かれた問題集や参考書は特に役立ちます。また、単に問題を解くだけではなく、解説が詳しい教材を選ぶことがポイントです。特に、誤りの理由や選択肢の成り立ちをしっかりと説明しているものは、理解を深める助けになります。自分がなぜその答えを選ぶべきだったのか、納得できる解説を持つ書籍を選ぶようにしましょう。
②読解力を向上させる問題集・参考書
大学入試の過去問を収録した問題集は、実力をつけるために特に有効です。実際の試験形式に慣れることで、本番に備えた対策ができます。
読書や多読の効果的活用例
日頃の生活から評論文や小説に役立つ読書リスト、そして要約力や論述力を鍛えるための書籍について詳しく紹介します。
【評論文や小説に役立つ読書リスト】
①『考える人』シリーズ(中公文庫): 様々な著者による短い評論が収められており、読むことで多様な視点や思想に触れることができます。
②『走れメロス』(太宰治著):人間関係の深淵に迫る内容が多く、文学的な感受性を高めるのに適しています。
【要約力や論述力を鍛えるための書籍】
①『要約の技術』(小杉健治著): 要約の基本スキルを身につけるための実践的な指南書です。さまざまな文書の要約法を学ぶことで、効率的な情報把握と整理ができるようになります。
②『論述のセオリー』(村上定人著): 論述の構成や流れについて詳しく解説された書籍で、考えを体系的に整理し、論理的に表現する力を養います。
■現代文学習成功のための注意点と工夫のまとめ
現代文では小手先のテクニックは通用しません。長期的な成長を目指した計画を立てていきましょう。 スパイラル学習の導入(一度学んだ内容を、時間を空けて再度復習すること)や週ごとのテーマ設定を行い、計画的に学習を進めることで、短期間での成果や長期的な知識の定着が実現できます。自身の学習スタイルに合わせて、効率的な習慣を定着させるよう心がけましょう。また、間違いや失敗を防ぐ方法としては語集や漢字学習を蔑ろにしないこと漫然と問題を解くことをやめることです。注意点を理解し、語集や漢字学習をしっかりと行い、問題を解く際も意識的に取り組むことで、効果的な現代文の学習が実現できます。間違いや失敗を防ぎ、確実な知識を身につけていきましょう。
■終わりに
現代文の習得は、単なる知識の蓄積ではなく、理解力や分析力を高めるためのプロセスです。定期的な振り返りと計画的な学習アプローチを通じて、成績アップに繋げることができます。効率化のテクニックを活用し、日々の学習を充実させていきましょう。
<文/開成教育グループ 大学受験専門館 西宮北口教室 友定舜>