2023/09/19
【大学受験】まだ間に合う!学校型推薦選抜直前対策
今回は、私立大学の学校推薦選抜の中で、公募推薦制入試についての説明と、その対策を取り上げていきます。今まさに受験を検討している高3・高卒生や、来年以降受験を控える高1・2生も是非チェックしてみてください。
学校型推薦選抜(公募制推薦)とは
私立大学の学校型推薦選抜(以下、公募制推薦)では、大学が定める出願条件を満たし、学校長の推薦書類があれば、出願できる入試方式です。他校併願も可能としている大学も多く、特に関西圏では近年主流な入試方式となってきました。
特徴としては、以下のようなものがあげられます。
・入試時期が10月下旬〜12月上旬
・一般入試より受験科目数が少ない傾向にある(2科目の大学が多い)
・併願可能なことが多い(辞退が可能である)
・受験時期が早い為、出題傾向として基礎的な問題が多い
・外部試験利用制度がある
・様々な入試方式がある
ここからは、最後に述べた様々な入試方式について、龍谷大学の例を元に詳しく解説します。龍谷大学の公募制推薦は、スタンダード方式と、2科目方式の2つに分かれます。
まず、スタンダード方式は、学部ごとに指定された2科目の点数(100点満点×2)と高校の評定である調査書(50点満点)の250点満点の入試方式です。これは、高校時代の評価の割合が大きい為、評定に自信がある人に有利です。
一方で、2科目方式では、学部ごとに指定された2科目の点数(100点満点×2)の200点満点の入試です。当日の試験のみで合否が決まる為、自分の得意科目のみで受験したい人に有利です。
このように、入試方式によって合否が変わることがある為、自分の受験校の入試方式を詳しく調べておく必要があります。
公募制推薦のメリットとデメリット
メリット |
デメリット |
○受験のチャンスが増える ○一般入試に専念できる ○モチベーションの向上 |
○費用がかかる ○モチベーション低下の懸念 |
公募制推薦直前の対策方法
自分が受験する公募制推薦の過去問を見て、出題傾向を確認しておきましょう。その上で、勉強の仕方を考えていきます。
英語
英語において、多くの大学が一般入試より長文が少ない傾向にあります。その為、単語、文法などの基礎の学習を主に行なっていきましょう。
英単語の暗記では、スペルを丁寧に覚えることより、英単語を見た時にすぐ和訳が出てくることを意識して勉強する事をおすすめします。なぜならば、英語の公募制推薦ではほとんどの大学がマーク式だからです。入試まで間もない今、和訳を重視した暗記を行う方が効率の良い勉強と言えるでしょう。
英文法は、単元ごとに、日々目標を立てて学習することをおすすめします。最終的には、英文法書などの全体を完璧にする事を目標とし、それを逆算して今日すべき学習を決定していきます。文法は特に基本から学習することが、効率につながります。また、英文法の選択問題では、それを正解とした根拠を正確に言えて、初めて、その文法を理解したと言えるのです。それゆえ、普段の英文法学習では、英文法書の文を直接暗記するのではなく、解説を読んで理解し、その文法が使われた様々な問題を反復して解くことが有効的です。
国語
公募制推薦では、現代文のみの大学が多い為、現代文を重点的に対策していきましょう。まずは、基礎として漢字や現代語の意味の学習をします。大学によっては、ことわざや、文化史の出題されることもある為、過去問を確認しておきます。ここで点数を落とさないように、しっかり定着させましょう。
次に、現代文の精読をより正確にしていきます。過去問等を利用して長文の学習を行い、現代文の読み方を定着させていきましょう。読む時には、正解を選んだ根拠を持つことが重要です。これを意識して、過去問を研究するのも良いと思います。
数学
公募制推薦では、基礎的な問題が多い為、まずは基本問題の演習、復習をします。その際に、さまざまな形式の問題を解き、解法の根拠を正確に理解することが重要です。
次に過去問の演習です。数学は特に、過去問の演習、見直しが重要な科目です。各大学の出題傾向を探る、得意な単元、苦手な単元をあぶり出すのに有効的だからです。演習の中で理解不足な単元があれば、そこに立ち返って復習することをおすすめします。
公募制推薦は受けるべき?
以上の理由から、公募制推薦は第1志望の大学が実施していても、そうでなくても受験するメリットは大きいと言えます。合否に関わらず、公募制推薦を受験するという経験は受験生の皆さんを大きく成長させてくれます。皆さんの受験を心より応援しております!
〈文/開成教育グループ 大学受験専門館 京橋教室フェロー 無量井夏音〉