2023/10/02

【大学受験】過去問を無駄にしていませんか?効果的な過去問の使い方

間違った過去問演習


みなさんは過去問を正しい方法で使うことができていますか?ここではやってしまいがちな間違った過去問の使い方を紹介します。学校型推薦入試が迫ってきた今、自分が同じような方法で過去問を使っていないか改めて確認してみてくださいね。

復習を行わず過去問の演習しか行わない

→過去問は自分の弱点を知るための非常に大切な道具です。

演習だけで終わってしまうとただ問題の難易度や自分の得点率などしかわからず、過去問の良さを活かせません。模試にも当てはまりますが、過去問は復習・解きなおしをしてこそ力が身につくものです。解き終わった後からが本番といっても過言ではありません。まず自分が解けなかった問題の原因を探り、その課題に応じて自復習を行います。最終的に解きなおしを行い満点にならなければもう一度復習を行うというように、解いて終わりではなくその後の復習・解きなおしの時間で、過去問を解いて発見した自分の苦手分野を克服して成長していくことが合格への近道なのです。

 

計画を立てず過去問をとにかく解きまくる

→過去問の数は限られており、それらを受験本番まで適切な頻度で解いていく必要があります。

例えば、まだ自分の実力が付ききっていない夏前、夏休み終わりに志望校の過去問を解ききってしまうと、冬になって学力が仕上がってきたときに初見の問題がなく、自分の力量を測ることができなくなってしまいます。たしかに焦って一度に大量の過去問を解いてしまいたくなる気持ちはよくわかります。しかし、先のことを見通して進めていく計画性もこの受験で皆さんに着けてほしい力の一つです。後半になって解ける過去問が一つもないという状況にならないよう、過去問を解き始める前に過去問を解く全体スケジュールを立てておきましょう!

過去問を使用する目的


では過去問を使用する目的とは何なのでしょうか。3つのポイントに分けて紹介していきます。過去問を使用する目的を知れば、自分でも納得して過去問を使えると思うのでチェックしてみてください!

志望校から求められている力を知る

→過去問にはそれぞれの学校の傾向が詳しく書かれており、問題内容も学校によってかなり異なります。

志望する大学から科目毎に自分はどのような力を求められているのかを知ることで、自分が最も力を入れて勉強する分野はどこなのか焦点を当てて取り組むことができます。大学受験期間は思っているよりもあっという間で、時間もそれほど多くありません。限られた時間をなるべく効率よく使っていくために過去問を解き、大学ごとの傾向を掴むことが大切です。

自分に合った解き方を見つける

→人によって解きやすい順番や解き方は様々です。

特に順番は一番得点しやすい問題を早めに解くことで難問に余裕をもって取り組むことができるという人や、はじめに大きな問題を片づけた方が後半加速して解くことができる人など、個人個人に合った解き方やルーティンというものが固められていると得点が安定します。過去問を解いて時間配分や解く順番をあらかじめ決めておくと本番も最後を見通して解き進めることができ、時間超過している時にはそれに気付いて対応することもできるので、過去問を解きながらペース配分、解きやすい順番も模索してみてください。

苦手単元の発見→克服


過去問に教えてもらった自分の苦手単元は絶対に無視しないでください!そこを成長させて解けるようにすることで志望校合格へ近づきます。

演習→〇つけ→復習→解きなおし→自習というプロセスで過去問を使ってほしいのですが、大切なところは復習の段階です。この復習の段階で間違えた箇所の分析を行います。間違えた理由がわかったら次は間違えないように適切な対策を考えます。この原因解明を誤ると、その後の対策も間違ってしまうので間違った箇所の原因解明を丁寧に行いましょう。時間が足りないのか、その単元の知識不足なのか、癖から生じた計算ミスなのか、確認不足なのかというように様々な原因があると思うので、まずは間違ってしまった理由を探しましょう。そして苦手な単元がわかったら、そこを教科書、代ゼミの復習受講、フリーステップの担当教師への質問など自分ができる解決策を出して実行してください。これらの段階を踏むことで苦手だったことが克服され、解けなかった問題が解けるようになります。これが過去問を解くことで成長したということです。自分の苦手から目をそらさず克服していきましょう!

〇終わりに

今回の記事を読んでみてみなさんの過去問の使い方はあっていましたか?意外と気づかなかったことや、間違った使い方をしてしまっていたという方は、ぜひこの機会に改めてみてください。残り少ない受験期間を有意義に過ごすために過去問は非常に有効なツールです。しかし、使い方を誤ると逆に効率の悪い勉強になってしまいます。一つ一つのステップを丁寧に取り組み、最大限過去問を利用してください。この記事を読んで皆さんの受験勉強がさらにはかどることを願っています!

〈文/開成教育グループ 代ゼミサテライン予備校大学受験専門館 茨木教室フェロー 中山佐久良〉