2024/08/05
【大学受験】過去問演習 -過去問に挑戦し、志望校とのギャップを認識しよう-
大学受験に向けて勉強をしている皆さん、お疲れ様です!本日は「過去問演習」についてお話をしようと思います。夏以降、過去問にどんどん挑戦していってもらいますので、ぜひ最後まで読んで過去問の活用方法を理解しておいてくださいね。
〇過去問演習の目的
夏以降、過去問演習を進めていただきますが、その目的は「志望校の特徴を知り、合格までの差異を知り、その差異を埋めるための学習計画を立案すること」です。大学ごとに問題の特徴があります。英語では文法が多いのか長文読解が多いのか、会話文は出題されるのかなどが挙げられます。このように大学ごとに異なった特徴がある以上、その特徴を知らずに学習を進めていては、合格へと遠回りをすることになります。この記事で過去問の活用方法を理解し、効率の良い学力アップを目指しましょう。
〇過去問の入手方法
まずは過去問の入手からです。入手方法としては①書店で赤本を購入する②オープンキャンパスで問題を入手する③インターネットでデータを入手する④高校の図書館もしくは進路室で借りるの4つが挙げられます。
大前提として、自身の志望校の赤本(最新年度)は書店で購入しておきましょう。最新年度に関してもインターネットでデータを入手することはできますが、インターネットに載っている解説は簡略化されていることが多いです。そのため詳しい解説が載っている赤本をぜひ購入しておきましょう。また、オープンキャンパスで最新年度の赤本がもらえるケースもありますので、志望校のオープンキャンパス情報を確認しておきましょう。
赤本やオープンキャンパスから入手できる問題は多くても最新の3年分です。それより古い年度の問題に関しては、インターネットや高校の図書館、進路室を活用しましょう。先述の通り、詳細な解説が必要な場合はインターネットではなく、高校の図書館や進路室の活用がおすすめです。
〇過去問演習の実施方法
過去問演習の期間として、1つの大学に1か月かかるとされています。自身の受験校の数から、合計何ヶ月必要なのかを逆算して過去問演習を開始しましょう。詳細な過去問開始時期や実施ペースについては塾の先生と必ず相談してくださいね。
それでは、実際に過去問を解くときの流れについてお話します。過去問に挑戦する前に、まずは赤本の最初に記載されている「傾向と対策」のページをよく読みましょう。そして、きちんと時間を測り、静かな場所で集中して問題に挑戦します。ここで注意点がひとつあります。それは答え合わせの段階で解説を読まないようにすることです。時間を測って問題に挑戦してもらいますので、おそらく焦ってしっかり読めていなかったり、時間が足りず解けていなかったりする問題もありますよね。解説を読む前に時間無制限で解きなおし、ゆっくり落ち着いて解いたら正答率が上がるのか、そうでないのかを判断します。正答率が上がるのであれば基本は理解できており、必要なのは演習。そうでなければ基本の定着のための学習が必要と判断できます。ここまで終わって、やっと解説を読みましょう。そして次項目の方法できちんと結果を活用しましょう。
〇過去問の活用方法
過去問は解いて終わりではなく、復習をして次に繋げることがなによりも重要です。
ⅰ)弱点の確認
まずは自身がどのようなところで点数を落としているのかを確認しましょう。基礎はできていて応用になると解けていないのか、ある特定の単元が解けていないのか、英語や国語の長文読解はなにが原因で点数を落としたのか、とにかく原因を追究します。
ⅱ)合格最低点との差異の確認と、今後の点数アップ戦略
次に合格最低点を確認します。赤本や大学のホームページに記載されていることが多いので、該当年度の合格最低点を探してみましょう。そして自身の得点との差異を計算します。ここで自身の得点が合格最低点-5%以下は挑戦校、-5%~+5%は適正校、+5%以上は安全校のようにボーダーラインを設定すると良いかもしれません。
そして今後の点数アップ戦略を考えます。科目ごとに分けて考え、より合格最低点との差異が大きい科目の点数を上げるのが効率的です。50点を70点にするのと、70点を90点にするのとでは点数アップの幅は同じですが、その労力には大きな差があります。このような観点を持ち、どの科目どの単元に注力していくのかを決定することが必要です。
〇まとめ
志望校合格には過去問演習が必須です。まだ過去問演習の計画を立案出来ていない方がおられましたら、すぐに塾の先生に相談してくださいね。この記事を通して、みなさんの過去問演習がより有意義なものになることを願っています。
〈文/開成教育グループ 大学受験専門館 大津京教室フェロー 岩﨑志穂〉