2025/07/18

【大学受験】過去問の総合活用ガイド

 受験生の皆さん、日々の勉強お疲れ様です。今回の記事では、過去問の入手方法から効果的な利用方法まで、過去問に関してお話していきます。

 

■過去問の入手方法

 皆さんは自分の志望校の過去問をお持ちでしょうか?これから買おうかなと思っている人も少なくないでしょう。そこでまず、過去問の入手方法についてお話します。最も一般的な入手方法は受験書籍からの入手です。実際に書店やオンラインショッピングで購入することができます。いわゆる赤本というものですね。第一志望の大学については、赤本を購入することを推奨します。何度も繰り返し練習を重ねることで、その大学の出題傾向などを知ることができ、手元に持っておいた方が便利であるためです。また、各大学のホームページで過去問が公開されている場合もあります。購入する前に、まずは検索するようにしてください。共通テストの過去問については大学入試センターが3年分を公開しています。現在では、オンラインから過去問を入手することも可能です。各予備校が過去問を公開しています。情報の登録が必要な場合もありますが、1つ登録しておくと、あらゆる大学の過去問を無料で閲覧することができるので、早めに確認しておきましょう。

 

■過去問の基本的な活用方法

 ここからは上記のようにして入手した過去問をどのように活用していくのかについて科目ごとに話していきます。

科目ごとの効果的な対策

【数学】
 国公立大学の二次試験に関しても、私立大学の一般入試試験に関しても、数学は出題数が少ないことが特徴です。範囲は文系なら数学ⅠAⅡBC、理系ならそれに数学Ⅲが加わります。この膨大の範囲の中から出題されるのはわずか数問です。そのため、基本から応用までを網羅しておく必要があります。過去問を解く中で、自分の苦手な分野を知ることができます。ただ入試の予行演習としてだけでなく、現在の自分の知識を測るためにも過去問は有効的です。

【国語】
  国語については、時間配分が肝となります。そのため、まず自分の志望する大学の入試問題における、現代文と古文・漢文の配点を調べましょう。それに合わせてどこに重きを置くか決めるようにしてください。時間配分については、自分の得意・不得意と先ほど話した重要度によって変わります。これについては個人によりけりなので、過去問で何度も練習を重ねることで、自分なりの時間配分を決定してください。

【英語】
  英語では、過去問によって読解力とリスニング力を高めることができます。長文問題については、数をこなすことが大切です。長文に慣れるためには、長文用の問題集も有効ではありますが、過去問は実際にその大学で出題されたということもあり、その大学の傾向について知ることができます。同じような議題が出題されたり、過去問と同じ問題が出題されたりという事例が見られます。リスニングについては、国際系の学部でない限り、なかなかリスニングのみの問題集を購入して徹底的に対策しようと思う人は少ないのではないでしょうか。そのような場合に赤本は便利です。

【理科】
  理科については、基本知識の確認として有効です。どうしても暗記が多い教科となるため、自分が覚えることができていない問題について確認することができます。また、実験問題の練習の場にもなります。近年出題回数が増えているとされる実験問題は、なかなか一般的な問題集で練習を重ねることは難しいでしょう。そこで、過去問で解き方を学ぶことで、他の実験問題の対処法を知ることに繋がります。

【社会】
  社会については、日々情報が更新されているため、最新の過去問を解くようにしてください。また、社会も理科と同じく、暗記がメインの教科であるため、自分の知識の漏れに気づくことができます。さらに、過去問ではただ暗記するだけでは解くことができないような応用問題が出題されるため、そのような問題に慣れることができます。

過去問における時間配分

 入試問題はただ問題を解ければよいというものではありません。過去問で時間を意識しながら解くことで、時間内に解く練習をすることができます。さらに、繰り返しの練習により、大問ごとの時間配分についても考えることができます。ある程度の時間配分を決めておかなければ、想定外の問題が出題されたときに、焦ってしまいます。自分の中で、各大問に制限時間を設けておくことにより、難しい問題が出題された時も、焦らずに飛ばして他の部分で点数を獲得することができます。

過去問の分析

 特に私立大学によく見られますが、出題されやすい分野というものが存在します。過去問練習で1つの大学の入試について研究することで、重点的に勉強すべき範囲について知ることができます。また、多くの大学では、出題傾向は変わりません。自分の志望する大学の英語問題では、自由英作が出題されるのか、選択問題しか出題されないのかなどを知っておくと、今後の対策が格段にしやすくなります。

 

■過去問活用の具体的なテクニック

 過去問はただ解いて終わりにしてしまうのは、非常にもったいないです。過去問も無限に存在するわけではありません。限られた過去問をより効果的に活用するためのテクニックについてお話します。過去問を解くうえで最も重視してほしいのは、時間です。「過去問はどうせ練習だから、時間を計らなくていいや」と思っていませんか?もし、そのような考えを持っているならば、その考えは今すぐ改めてください。時間内に解くことができなければ、点数に繋がりません。まず1回目に過去問を解くときは、実際の試験通りの時間で全ての問題を解くようにしてみましょう。そうすることで、自分の現状を知ることができます。過去問を解くことに慣れてきたら、大問ごとに時間制限を定めて取り組むこともおすすめです。どのように時間制限を設けるにしても、自分で設定した時間を必ず守るようにしてください。実際の入試では、解答の手を止めるよう言われたら、すぐに鉛筆を置かなければなりません。自分で過去問を解くときも同様の緊張感を保つようにしてください。

 次に間違えた問題への正しい対処法についてです。問題を解くことが目的になってはいないでしょうか。模試と同様に過去問も復習が大切です。まずは、解説をじっくり読むようにしてください。そして、自分の考えとの相違点を分析しましょう。どこを根拠に自分がそう回答したのかを思い出すことで、今後同じ間違いをする確率が低くなります。また、暗記科目については、足りていなかった知識全体を復習するようにしましょう。覚えていなかった単語を1つのノートにまとめて復習することも効果的です。私立大学など、日程が多く存在する場合、最新の過去問だけを解くのではなく、複数年度の過去問を網羅的に解くようにしてください。最近の問題をすべて解いたから、もう過去問をしなくていいやと思わないでください。過去問は数をこなすことが大切です。あらゆる年度の問題を網羅的に解くことで、その大学の傾向を知ることができます。

 

■模擬試験と自己分析の実践

 過去問をうまく用いることで、自宅で模擬試験を行うことができます。まずは1つの大学の1年分の過去問を用意してください。そして、実際の入試の際の時間割通りに過去問に取り組みます。この時に重要なのは、開始時間から昼食の時間、終わりの時間までを忠実に再現することです。そうすることで、自分がどの量の昼食を摂ればベストが発揮できるのか、休み時間の使い方などを考えることができます。

 このようにして解いた過去問は模試のように扱うことができます。点数まで出すことができれば、その年の合格最低点や、合格平均点などと比較することができます。過去問を模試のように扱うには、正確に自己採点をする必要があります。選択問題であれば、自己採点が可能です。記述問題については、解説に解答のブロックごとに点数が記載されている場合もあります。自己採点に自信がなければ、学校の先生や、塾の先生に採点してもらうこともおすすめです。問題分析については、必ずメモを取るようにしてください。過去問を解いている最中に思ったことは、すぐにメモをしないと忘れてしまいます。あとから見返して自分でわかるように、正確に記録を残すようにしてください。

 

■サポートツールと資料選び

 一般的な赤本の解説は必要最低限しか記載されておらず、不十分だと感じる人も多いのではないでしょうか。そのような場合は、解説がしっかりと記載されている過去問題集を購入するようにしてください。私立大学は大学群で出版されているものもあります。有名な大学であれば、単体で出版されている場合もあります。書店では内容を確認したうえで購入することができるので、おすすめです。また、成績管理に関しては過去問演習の実績をアプリなどで記録に残すことができます。現在はデジタルが発展しているため、手書きのメモを残すよりも一括で管理することができます。一度使ってみてはいかがでしょうか。

 

■勉強計画の立案と調整

 最後に、今後の勉強計画について話したいと思います。先述のとおり、過去問は有限です。そのため、無計画に過去問を解いてしまうと、受験直前になって解いたことがない過去問がないなんてことになりかねません。反対に全く過去問に取り組む時間もなく受験を迎えてしまう場合もあります。今のうちから受験までの大まかな計画を立てておきましょう。また、夏休みのうちに、自分の現状、立ち位置を知るために、一年分の過去問を解くことをおすすめします。

 受験直前期には、復習を徹底的に行うにしてください。受験前日に新しい過去問に取り組んでしまうと、良い点数がとれたとしても慢心してしまい、悪い点数を取ってしまうと不安が増大するだけです。受験前日には、新しい問題に挑戦するのではなく、今までの問題演習の中で間違った問題を復習することで、知識に漏れがないかを確認するようにしてください。前日に確認した部分が、本番の試験で出題されたという話も少なくありません。

 以上のように過去問はただ解いて終わりではありません。復習を大切にしながら、計画的に取り組むことが最も重要です。今すぐに過去問の入手方法を考え、受験までの計画を立てるようにしてください。

 

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