2023/10/23

【大学受験】新課程入試に対応しよう!

日々の勉強、お疲れ様です!高校2年生の中には、そろそろ大学受験に本格的に対策勉強を始める方もいると思います。しかし、高校2年生が共通テストを受ける年は、新課程入試で、新たな科目・試験範囲に対する勉強が必須となってきます。そこで今回は、従来の共通テストの傾向と新課程による変更点、そして今からどのような勉強をするべきかを紹介します!本記事を読んで、周囲に差をつけることができるスタートダッシュをしましょう。

何が変わるの?


まず、従来の共通テストの傾向として様々な科目に共通しているのは、より実践的で実用的な問われ方をしている点です。例えば、現代文の問題では、文章構成についての問題の比重がセンター試験よりも大きくなっていたり、物理の問題では、実際に行われている実験に物理的知識を紐付けで解く問題が増えていたりします。2022年に行われた共通テストでは、こういった色合いがより一層強く、数学IIBのある大問では以前までとはかけ離れた問題の問われ方でした。したがって、各科目において、基礎知識はもちろん、さらにその基礎知識をうまく活用できるかが重要視されるようになりました。

そして、現高校2年生が共通テストを受ける年、すなわち2025年からの共通テストでは、新課程の入試となっているので注意しなければなりません。例えば、従来の地理歴史公民は、地理A・地理B・世界史A・世界史B・日本史A・日本史B・現代社会・倫理・政治、経済で構成それていましたが、新課程では『地理総合・地理探究』、『歴史総合・日本史探究』、『歴史総合・世界史探究』、『公共・倫理』、『公共・政治、経済』、そして『地理総合・歴史総合・公共』となりました。『地理総合・歴史総合・公共』はさらにそのうち2科目を選択できますが、社会科目を2つ受ける場合は、ここで選択した名称を含む科目は選択不可となります。もし『地理総合・歴史総合・公共』のうち地理総合と公共を選択すると、その名称を含む『地理総合・地理探究』と『公共・倫理』および『公共・政治、経済』は受験できません。このように、社会科目では大幅な科目変更がなされているので、自分の受験予定科目を今のうちに定めておきましょう。

また、数学でも大きな変更がありました。新たに数学Cが導入され、ベクトルや複素数平面などがこれに該当します。したがって、従来の『数学IIB』は『数学IIBC』となります。さらに数学Bには新たに統計的な推測が加わり、仮説検定の出題が予想されます。最後に、数学全体として、日常とコンピューター活用に関する数学的な問題の色合いが濃くなるとされています。さらに、今回の新課程の最も大きな変更は新単元『情報』の追加です。『情報』はこれからの共通テストを受験する上で、必須科目となってくるので、対策を万全にしなければなりません。

 

今からできること


さて、上記のように、共通テストは現高校2年生が受ける年から大きな変更があります。そこで、共通テストをひかえる生徒は、今のうちから勉強スケジュールを考え出す必要があります。これまでなかった形式になるので、どのような対策ができるか不安に思う方も多いと予想されるので、ここでは今のうちにできる受験対策を説明します。

最初に、多くの受験をひかえる生徒は、高校3年生になる春休みから受験勉強を始動します。しかし、それは周囲も同じで、学校の授業との両立を考えるとあまり他の受験生と差をつけることができません。加えて、新課程入試では問題の傾向や対策も従来のものとは大いに異なる可能性が高く、それに伴って様々な予想問題が来年度に発表されます。

これらに対応するためには、今から受験勉強対策として基礎知識の復習を行う必要があります。そこで、今まで学校や塾の授業で習った範囲を思い出しましょう。数学・理科科目ならば必要な公式を、社会科目ならば基本的なある時代背景・制度を聞かれたら、すらすら答えることができますか?教科書の章末問題を解くことができますか?もしできなかったら、その範囲の単元をあまり理解・暗記できておらず、後々必ず勉強し直す必要があるということです。そんないつかは再び取り組まなければならない単元の勉強をまずは今からやりましょう。それを今から行うことによって、高校3年生になったときに、周囲は未だに基礎の復習をしているのに対し、自身はいち早く過去問や演習問題に取り組むことができ、様々な予想問題も経験することができます。そうすることによって、『今まで経験したことのない』新課程入試が『演習時に似たような形式を経験したことのある』新課程入試になり、試験本番で焦ることなく自信を持って挑むことができます。新課程となる入試で重要なのは演習量を増やすことで様々な問題に慣れる、そのために早い段階で根幹的知識を定着させることです。まだ授業で入試の範囲終わっていなくても、今できることを今からしましょう。

〇終わりに

様々な変化が年々起きている共通テスト、来年度は科目まで変更が加わり、来年度の受験を控えている生徒は大きな不安を持っていると思います。この記事を読んで、不安を自信に変えるためには何ができるか考えましょう。2025年の1月中旬に胸を張って挑めるように、頑張りましょう!

〈文/開成教育グループ 代ゼミサテライン予備校大学受験専門館 高槻教室フェロー 中西大悟〉