2025/08/25

【大学受験】国公立出願と二次試験を徹底攻略!今からできる合格への道筋

 今回の記事では、タイトルにもある通り、共通テスト後に控える「国公立大学の出願」や「二次試験対策」についてお話します。この記事を読んで、国公立出願への理解を深め、共通テスト後のスムーズな二次演習を行えるようにしましょう。国公立受験者は必見です!

INDEX

■国公立大学入試の全体像:共通テストと二次試験の役割
■共通テスト後の戦略立案:国公立出願のポイント
■科目別対策①:文系科目(国語・英語・地歴公民)
■科目別対策②:理系科目(数学・理科)
■共通テスト後のメンタルの切り替え方
■おわりに

 

■国公立大学入試の全体像:共通テストと二次試験の役割

 はじめに、試験形式についておさらいしましょう。国公立大学入試の形式は大きく2つ、「一般選抜」と「総合型・学校推薦型選抜」に分けられますが、ここでは「一般選抜」についてメインで説明します。

 「一般選抜」は主に共通テスト・二次試験の結果を合わせて(上記に加えて、大学によっては面接や内申点などが入る場合もあり)合否が決まる形式です。各段階での配点は大学によって様々なので、自分の受験校の段階別配点についてはなるべく早めに把握することが受験勉強の指針を立てるうえで役立ちます。

 試験の流れについて、国公立大学は「前期」「中期」「後期」と3段階にわかれ定員は大学・学部によって異なっております。一般的には前期試験の定員が多くなっています。

 基本的には同じ大学・学部の入試でも、前期試験よりも後期試験のほうが、ボーダーラインが高くなる傾向にあるため、前期試験で本命大学・学部を受験する受験生が多くなります。また、共通テストで課される科目と二次試験の科目は異なることが一般的です。例えば文系学部における理科基礎・情報や理系学部における国語・社会・情報科目については、共通テストのみで課されることが多いです。そのため多くの受験生が「共通テストでしか使わない」と考えて社会や理科を共通テスト直前まで対策を後回しにした結果、対策が間に合わずボーダー割れ...というのが往々にしてあります。もちろん志望校の配点次第では、科目優先度が変わる可能性がありますが、私立大学を併願受験する場合はそちらの科目配点も確認する必要があります。本文では「いつ対策するか迷う科目」についても、後ほど触れていきます。

 

■共通テスト後の戦略立案:国公立出願のポイント

 「共通テスト結果を考慮して国公立受験校を変えるか否か」がポイントです。例えば共通テストの結果を考慮した結果、第1志望校の合格確率が50%、第2志望校が80%となった場合、このまま第1志望校に出願して不合格のリスクを覚悟するか、第2志望校に出願先を変更して国公立大学の合格可能性をあげるかという問題が発生します。

 このような場合の取捨選択の基準についてはいくつかあります。例えば「二次試験で挽回できるような得点率を現状取れているか/将来的に取れそうか」、「共通テストが難化していたため周囲も得点率が下がっており、相対的にみれば受験者層の中で合格ライン上にいると評価できるか」などの客観的基準のほか、「浪人を許容できるか」や「第2志望校は下げてまで行きたい大学か」といった主観的基準など、その受験生の状況や価値観によって様々な選択事由が発生します。

 加えて制度的な面から言えば、国公立大学については前期入試だけではなく中期・後期入試を実施しています。共通テストを選抜基準におおいに採用している以上、共通テスト時点で合否の予測がきくものもありますが、中には神戸大学の一部学部の後期入試のように小論文等に大きな比重をおいており、共通テストで失敗してからでも逆転勝ちを望める大学も存在します。一方で前期とは違い、小論文など独自の試験方式を取る場合が多いですから、今の受験勉強に時間的・量的に更なる負担を強いられることになる点には注意が必要です。そのため前期入試の受験校を決める際には、中期・後期入試の出願先についても必ず確認したうえで、リスクとメリットを関上げて受験校を決断しましょう。

 このように、一概に受験校を決めるにおいても様々な選択基準があり、多くの受験生は短い出願期間で頭を悩ませることになるかと思います。共通テスト受験後に初めて出願パターンを考えている余裕はないと思うので、できるだけ年内中に出願シミュレーションを準備しておくようにしましょう。出願シミュレーションについては第1志望校のボーダーラインを参考にして、共通テストでボーダーライン得点率の場合は、前期・中期・後期をどう出願するか、ボーダー得点率から△5%、△10%だったらという形で複数の出願シミュレーションを検討しておくようにしましょう。

 

■科目別対策①:文系科目(国語・英語・地歴公民)

 ここからは、共通テスト・二次試験を受験する上で科目別に抑えておくべきポイントならびに勉強法について、それぞれ紹介します。

現代文・古文・漢文

 現代文の読解で要求される能力は共通テスト・二次試験を問わず、「問題文から根拠になる文章を引っ張ってこられるか」という点に凝縮されます。感覚だけで解くところから初めて、段々と解答根拠を文章中から探せるようになっていって、終局的には解答と根拠文が常に1:1になるような答案を作成できると理想的です。そのための勉強法として、まずは簡易かつ記述形式の文章にも触れられるような問題集・参考書から学習をはじめ、解答をなんとなく導ける訓練を行いましょう。そのうえで使用する教材のレベルを志望校レベルに合わせて上げていきつつ、模範解答参照の際に解答根拠となる文章を確認し解答プロセスを把握することを繰り返すなかで、より高い論理的思考力をもって根拠と解答を紐付け、記述できるようにしましょう。二次試験で記述を要する場合には、駿台Diverseの上級講座を用いての二次記述対策やフリーステップ授業での二次対策向け指導(添削付き)がおすすめです。

 次に古典について、解答における論理的思考力の鍛え方は上記の現代文のそれと同じで構いません。むしろ問題になるのは文法・単語です。古典の読解を行うにあたり、この2つがある程度固まっていないと読解は単なる感覚での解き方になってしまい、得点率の安定は難しくなります。そのため、ある程度の焦りは生まれるのを覚悟してでも、まず初めに文法・単語を固めてから読解に入りましょう。固まったかどうかの基準として、お手持ちの単語帳に掲載されている単語は完璧に意味も活用もできるレベル、あるいは助動詞の表や敬語の種類・活用を暗唱できるレベルまでになれば、演習する中での文法・単語面での不安はほぼ無くなるでしょう。繰り返しになりますが、まずは基礎です。ゆっくりで良いので、なるべく早いうちから固めておきしましょう。加えて古文・漢文の学習量の配分ですが、ご自身の第1志望校の各科目配点の比率をそのまま当てはめてもらえたら適度かと思います。例えば共通テストで古文・漢文が各22.5点、二次で古文のみ50点の場合、古文と漢文の勉強量の比率は3:1程度が適当になります。あくまで参考程度ですが、勉強計画を立てる際は考慮することをオススメします。

英語:長文読解と自由英作文

 ここでは共通テストでメインとなる長文読解、そして二次試験のメインとなる英作文について説明します。

 英語の長文読解は共通テストの100%を占める超重要単元であり、かつ二次試験でも大いに得点率に影響してきます。ただ、とても高レベルな能力を要求されるかと言われればそうでもなく、やることは古典の時のそれとあまり変わりません。まずは単語・文法の基礎固めをしたうえで、出来れば比較的短い文章をしっかり構造把握・和訳できるようにした後、少し長めの文章という順に進めていきましょう。さらに共通テスト対策に限った話でいえば、単なる読解力以外にも読解・情報処理の迅速さがおおいに求められます。この点につき、まずは300-700語程度の長文であれば時間をかければ正確に訳せる程度の読解力をまずは付けたうえで、少しずつ演習の中で時間制限を設けていきましょう。例えば参考書で「解答目安:15分」と書かれた問題があれば、まずは15分そのままで測って解答してみて、それに慣れたら次は12分、さらに10分......となるべく早いペースで解答できるよう、段階を踏んで速読に体を慣らしていくことがオススメです。

 次に英作文について、一般的な受験生は9-10月頃から初めて手を出す受験生が多くなります。やること自体は英文法・単語の理解があれば土台の準備はできています。まずは簡単な英文法・単語を使って日本語を英語に言い直す練習を重ねましょう。初めは慣れない作業ですが、「何処から何処を/どの品詞で/どの単語で」訳すかを掴めるようになるとぐっと伸びるはずです。ある程度訳し方を掴めたら、以降は過去問に取り組んでも構いません。ここで大事になるのは、自分だけでなく他人の添削を受けることで「客観的に分かりやすい」答案に近づける意識です。ある程度英作文が書けるようになると、自分なりの感性に任せた和訳や文構造を取って、「自分が見たら充分読めるしいいや」となりがちです。そういう文章ほど、他人から見たら文構造や単語が分かりづらく意図が伝わらなかったり、或いはテーマに沿っているようで沿っていない作文になっていたりするものです。そのため他人の目を何度も通すことで、誰が見ても筋の通った答案を作れるよう意識しましょう。

社会

 社会について、ここは二次試験で社会が課せられるか否かで力の入りようが変わる部分です。共通テストのみでしか使わない場合、必要なのは知識と資料とを紐つける能力です。その知識をどこで使うかに慣れていないと使えるものも使えません。そのため一問一答などで知識が安定してきたと思ったら、なるべく早く共通テスト・センター試験の過去問にチャレンジしてみて、どの知識がどういうグラフ・資料に対して有効かを把握するのがオススメです。例えば世界史であれば、資料で「〇〇年、〇〇地域では...」と書かれた時に、その時代その地域の文化や王朝をすぐに引っ張り出せるよう知識の使い道を把握するのが肝心要になります。

 一方で二次試験、特に記述形式での問題に解答する場合、上記の知識や資料との紐付け方に加えて、知識どうしの紐付けも大事になってきます。例えば世界史の問題で「〇〇国の王朝の変遷」について聞かれた場合に、単に「A国・B国の順で出来ました...」と答えるだけでは答えになりません。同じA国、B国が思い浮かんだとしても、そこから「A国がこういう理由で滅んで、そこからこういう権力争いがあって、結果B国になりこういう文化的変化ができました」まで、様々な周辺知識を一気に引っ張ってくる必要があるわけです。こういった形式に対応するには、まず今記憶にある知識同士の順序・因果関係を把握することが必要です。単に一問一答を眺めるのではイメージが湧きづらいですから、自分なりに王朝ごとの盛衰を図や文章にまとめたノートを作ることが、情報の視覚化に繋がりオススメです。そうして整理が着いたら、過去問や記述特化の問題集に挑んで、自分の知識の連立を文章に換える練習を重ねましょう。コツとして、これらの模範解答は作成者が完璧100%の答案を作成している場合が多いので、それらに書かれている要素のうち100%とは言わずとも80%を拾えているかどうかを学力の基準にしてみると、本番合格レベルの記述力に近づけると思います。

 

■科目別対策②:理系科目(数学・理科)

 次に理系科目について紹介します。

数学

 特に文系受験生が苦手意識を持ちがちな単元かと思います。英語を学習する中で文法・単語を固めて英作文をするように、数学もまた解法・定義を固めて記述に進んでいきましょう。定義は単語、解法は文法です。文法書をやるように「チャート式(数研出版)」などの網羅系参考書でおおかたの解法の形を覚え、繰り返し解く中で解法における各手順の意味を理解することで、どの手順をいつ使えば答えが出るのかという論理的思考力の養成に繋げましょう。この考え方はとりわけ共通テストのマーク形式で有効に働きます、加えて二次試験の基準オンリーの形式においても有効です。文法を組み合わせて作文するように、数学的手順を組み合わせて答えに繋げると考えると、多少抵抗感も和らぐかもしれません。このように手順を理解することは、同時に計算ミスの防止にも役立ちます。普通であれば答案を書き終わってから全体を見直す程度しかできず、軽度のミスを見落としてしまいがちですが、各手順の意図やその区切りを把握しておけば手順ごとの精緻な見直しが可能になり、「この手順でこの値はおかしい」といった手順の意味をベースとした間違いの発見も可能になります。このように、数学を「解法という手順」と「答案作成」の二面に分けて考えることで、数学をより論理的かつミスなくこなすことに繋がります。もし苦手意識のある受験生の方であれば、是非とも役立てていただけると幸いです。

理科

 物理・化学・生物・地学でそれぞれ勉強法こそ異なりますが、本質的にいえば「知識を入れて、使い方を学んで答案構成する」という意味で数学に近い科目かと思います。とりわけ理科についていえば、このうち「使い方を学んで」いくことが得点率アップの肝になって来ると思います。理科特有の問題形式として、共通テスト・二次試験問わず頻繁に出題される「実験考察型の問題」というのが挙げられますが、学校などで取り組んだことの無い初見の問題に対して手持ちの知識で手順の意味や効果を理解するということは、知識や単元についてかなりの理解力を要求されます。単に教科書などで知識を入れるだけでなく、積極的に演習参考書を活用して、いま頭の中にある知識がどこで使うためのものなのかという「使い方」に重点をおいて学習することをオススメします。これを理解することで、実験や状況ごとにどの知識を動員すればよいかの判断が速急につくと共に、数学にあげたような「手順ごとのケアレスミスの精査」が可能になるという面など、あらゆる面で得点率・スピードともに恩恵がありますから、ぜひとも重点を置いて学習を進めていただけたらと思います。

 

■共通テスト後のメンタルの切り替え方

 共通テストから二次試験にかけてよく見られるのが、「共通テストで失敗したことを引きづってしまって不合格」というパターンです。「入試本番の舞台で1度結果を出せなかった私なんて...」という風に落ち込んだまま二次試験に臨み、「そのまま...」というのが毎年よく見られます。前提として、共通テストの失敗で落ち込んでしまうこと自体は、それに向けて頑張ってきた生徒にとっては当然の反応であり、むしろこれまで頑張ってきたことの証明ですらあります。しかしながら、それを二次試験に持ち込んでいいかと言われたら、断固としてNOというべきです。

 どうやって切り替えればいいか、という話になりますが幾つか方法があります。1つは「合格可能性がより高い大学に志望校を変えること」です。特に浪人を望まない受験生にとって、浪人を回避するために、志望校を変えるというのはひとつの手です。志望校を変えない方は、「二次試験でどのくらい点数をとればいいか逆算し、戦略をたてて勉強すること」が切り替える方法となります。先の見通しをもって勉強することで、自信をもって勉強を進めることができます。だからこそ前述させて頂いた共通テスト得点率を考えて事前に出願シミュレーションを準備しておくことが重要になります。

 

■おわりに

 今回は、「国公立大学の出願」や「二次試験対策」についてお話してきました。今のうちからどのように勉強していくべきか、そしていざその時になったらどんな心持ちで挑むべきか、よく考えておきましょう。駿台Diverse・フリーステップでは、国公立出願プラン相談や二次対策授業のご提案なども随時対応できます。1人で悩んでいるよりも塾へすぐに相談して一緒に最適な合格プランを準備できるようにしましょう。

 

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