2024/07/15

【大学受験】併願校決定戦略!~適切な併願校を選定しよう~

 大学受験に向けて勉強をしている皆さん、お疲れ様です!本日は「併願校決定戦略」についてお話をしようと思います!受験学年の高3、高卒の人だけではなく、非受験学年の高1、2の人にとっても有益な情報なので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

併願の重要性

 大学受験に挑むにあたり、第一志望校の決定は早い段階でできている方が多いと思います。しかし、併願校の決定に関しては悩んでいる方も多いのではないのでしょうか。必ず現役で合格するという方はもちろん、第一志望校にしか進学する気がない、ダメだったら浪人するという覚悟の方も併願校の選定は非常に重要度の高いものです。浪人覚悟であった場合も、この大学に合格するだけの学力はついているから今後はこうしよう、など受験結果を参考に今後の学習方針を立てることができます。本記事を通して、みなさんの併願校決定が少しでも進めばうれしく思います。

併願校の選定方法

ⅰ)自分にとっての譲れないポイントを確認しよう

 併願校を決定するにあたり、まずは自分にとっての譲れないポイントを確認しましょう。自宅から通学可能な大学、免許が取れる大学、興味のある分野が学べる大学、留学ができる大学など人によって譲れないポイントは異なります。そのポイントを満たしており、自分が納得して通えるような大学をまずは35つ選定してみましょう。この際には、保護者さんにとっての譲れないポイントも併せて確認し、すり合わせを行っておくとなお良いでしょう。

ⅱ)過去問題の得点を基に受験校を決定しよう

 併願校の候補を選定できたら、次にすることは過去問演習です。模試でも判定を見ることはできますが、重要視するべきなのは「合格最低点と自身の得点との差」です。共通テスト利用方式であれば模試の結果をそのまま信じてもOKですが、大学の個別試験は大学ごと学部ごとに内容が大きく異なり、問題との相性も非常に重要です。

 例えば、偏差値60A大学と偏差値55B大学を志望しているとします。模試ではおそらくA大学よりB大学の方が良い判定が出ると思います。しかし、いざ過去問を解いてみるとA大学の問題との相性が良く、合格最低点までのギャップも小さいかもしれません。どの単元が良く出題されるのか、文法が多いのか読解が多いのかなど出題の傾向を分析してみましょう。このように、過去問を解いてみて「合格最低点と自身の得点の差」を確認することは併願校決定に重要な要素です。

ⅲ)挑戦校、適性校、安全校をバランスよく併願しよう

 過去問題での「合格最低点と自身の得点の差」を基に、併願候補校を挑戦校、適性校、安全校にそれぞれ振り分けましょう。合格最低点-5%以下は挑戦校、合格最低点-5%~+5%は適性校、合格最低点+5%以上は安全校のようにボーダーラインを設定すると考えやすいです。この際にバランスよく振り分けられていない場合は新たに候補校を追加してもよいかもしれません。

併願校はどれくらい受験するべきか

 ここまでで併願校がおおよそ3つ決定できたと思います。最後に受験日程や回数の決定に進みます。挑戦校レベルの大学の受験回数を多くして少しでも高いレベルに合格したいのか、安全校レベルの大学の受験回数を多くしてとにかく安全に進めたいのか考えてみましょう。また、受験は心身ともに疲労がたまりますので、受験日程をカレンダーに記載してみて、どのような日程なら無理せずこなせるのかを確認しましょう。

 また、合格発表日と入学金納入締切日を確認し、入学金を何重にも支払う必要がないような組み合わせで受験日を設定することも気にしておきましょう。(入学金は高額ですので、必ず保護者さんと事前にお話しをしておいてくださいね。)

 最後に、関関同立受験回数に関するデータをお示ししますので是非参考にしてください。大学受験専門館のデータによると、関関同立の受験回数7回を超えると合格率が50%を安定して超えてくると示されています。特に関関同立を考えている方は7回を目安に設定してみましょう。

まとめ

 今回は「併願校決定戦略」についてお話しさせていただきました。大学情報を収集して、過去問題を解いて、保護者さんとも相談して、とかなり時間がかかります。時間に余裕のある夏休み中に決定できるよう心がけましょう。併願校決定はなかなか自分ひとりでは難しいので塾の先生にどんどん相談してくださいね!

 

〈文/開成教育グループ 大学受験専門館 大津京教室フェロー 岩﨑志穂〉