2024/10/21
中学生・高校生の違いを知ろう【生活習慣編】 ~高校生になるとここが変わる~
この記事では、今、中学生の皆さんにとって未知の世界である高校生活について、中学生と高校生の違いは何か?という観点で紹介します。今回は、生活面において、高校生になるとここが変わるという点をお伝えします。
日常生活と時間の使い方の違い
通学時間が長くなる ~移動時間を有効活用しよう~
公立中学校にお通いの場合、多くの方が住んでいる地区によってどの中学校に通うのかは決まっています。そのため基本的には、自宅から最寄りの中学校に徒歩もしくは自転車で通っていることが多いのではないでしょうか。
一方、高校となると自宅の場所だけで進学先を決めるというわけではなく、自分の学力に見合った高校や興味のある学科がある高校を選ぶなど、進学する高校はさまざまとなります。そのため、長距離の通学が必要となる場合があり、電車やバスなどの公共交通機関を利用する人の割合が多くなります。通学時間が長くなると、その分、自由な時間が減ってしまうという考えになるかもしれません。そこで、自由な時間を確保するためにも、通学で電車やバスなどを利用する場合は、スキマ時間を活用した勉強を毎日続けていくことがオススメです。移動時間のうち1日10分からでよいので、英単語や古文単語を覚える、教科書を読んで予習・復習するなど、移動時間の少しの間で出来る勉強内容を行うとよいでしょう。たかが10分、されど10分です。毎日欠かさず続けるようにすれば、1か月で300分=5時間になります。高校は通学時間の間も有意義に過ごす!ということを習慣にしましょう。スキマ時間の活用方法例を次にまとめているので参考にしてください。
<スキマ時間の活用方法例>
- その日の授業で使う教科書本文のわかる範囲を黙読する
- 英単語・古文単語を開いて、20個など個数を決めて覚える
- 単語帳についているCDやアプリを使って英単語の音声を聞く
- 英語版の日本のマンガを読む
- 電子辞書を使って理科や社会の語句の意味調べをする
- 数学の問題集を開いて基本計算の解法がぱっと頭にひらめくか確かめる
自習時間の確保と学習の主体性
高校生になると授業によっては日々の課題に加えて、授業の予習を課せられることがあります。これをおろそかにすると授業での理解度が下がってしまったり、授業についていけなくなったりする可能性も出てきます。そのため、この予習にはきちんと取り組む必要がありますし、必然的に学習時間が増えるということにもつながります。
また、中学生はほとんどの人が高校受験をすると思います。しかし、高校以降の進路に関しては大学、短期大学、専門学校、就職など多岐にわたります。これらは自分の将来に直結する選択になります。もちろん、人によって目指すものが異なるので、準備に関しても千差万別です。そのため、自分の進路を考えて、有利になる資格の勉強を進めたり、自分の進学したい大学の推薦をとるために、課題や予習以外にも勉強したりと誰かに言われたからやるではなく、自ら進んで学習することが必要になります。
特に指定校推薦と呼ばれる入試制度は、高校1年生~高校3年生の1学期までの学校成績が必要になるので、この入試制度を使いたい人は早めの対策が必要になります。このように、高校生になると先々自分がどうしていきたいかを考え、主体的に行動していくことが常に求められます。
定期テスト
中学での定期テストと高校での定期テストの一番の違いはやはり「科目数」でしょう。一般的な中学校(公立)であれば、中間テストでは英語・数学・国語・理科・社会の5教科が2日間で実施され、期末テストでは5教科と保健体育・技術家庭科・音楽・美術などの副教科を合わせて3日間で実施されるということが多いです。一方で、高校では、例えば高校1年生の数学といっても「数学Ⅰ」「数学A」と2科目に分かれるため、それぞれで定期テストが実施されることになります。そのため、定期テストの科目数は大体9~10科目ほどになるため、定期テスト期間も長くなります。
また、高校の定期テストは1年生から非常に重要で、前述したとおりその成績を大学受験で使用することもありますし、「赤点・追試・留年」も存在します。習っている内容をしっかりマスターする学習習慣をつけていかないと3年で卒業できないということもありえます。
補習・補講・模試
高校では通常の授業以外に補習や補講と呼ばれる授業が存在します。これらの有無は学校やコースによって異なりますが、不足している学力や内容を補うために行われる通常授業とは別の授業のことです。
例えば、成績が良くない生徒を対象に行われることもありますし、大学受験に向けてプラスアルファとして行われることもあります。主に放課後や夏休みなどの長期休暇に行われることが多く、対象者によって強制参加や任意参加に分けられます。
また、模擬試験が学校行事に組み込まれていることも珍しくなく、時期や模試の種類によっては全員必須参加のものもあります。
部活動が忙しくなる ~たとえ忙しくても勉強はおろそかにしない~
中学生の時と比べると、部活動は一段と忙しくなります。日本スポーツ協会が2021年に調査した「1週間における活動時間」によると、1週間の活動時間が11時間以上と回答のあった割合が、中学校は41.9%に対して、高校は74.2%と30%程度も高いという結果でした。また、「1週間における休養日の日数」の調査結果では、中学校では部活動が休みの日が週0日または週1日が合計19.3%であったのに対して、高校は合計59.2%という結果でした。これらの結果から、高校の部活動の方が1週間当たりの活動時間が長く、休みの日も少なくなるということがわかります。
高校になると部活動は忙しくなりますが、勉強をおろそかにしてよいというわけではありません。部活と勉強を両立させるためにも、毎日机に向かうクセをつけ、何をやるのかを計画を立て、短時間でも集中して取り組むという習慣づけをするように心がけましょう。
「高校生になるとここが変わる~中学生・高校生の違い【学習内容編】」で紹介したように、高校では授業内容はレベルアップし、毎回の定期テストの科目数も増えます。定期テストの勉強は一夜漬けで何とかなる量ではありませんので、部活に励みながら、普段からしっかりした学習の習慣を身につけることで、部活と勉強が両立できるようになります。
進路選択と未来への影響
進路指導とカウンセリングの強化
中学から高校への進学と異なり、高校から先の進路は多岐に渡ります。そのため、早くからの準備が必要になりますし、情報収集も非常に重要になります。高校から先の進路としては主に、大学・短期大学・専門学校・就職があり、それぞれの進路に対して選択肢が広がっています。
例えば、大学進学を例にとっても、国公立大学と私立大学、学部・学科・専攻・コース、総合型選抜・学校推薦型選抜・一般受験などの多岐にわたる入試制度、それぞれの入試に必要な科目・資格など、考えることが様々です。将来やりたいことから考えるのもよいですし、大学や短大で学びたいことで考えるのもよいです。取りたい資格で選ぶのもよいでしょう。まだまだ先のことと思わずに自分の将来について考えるということが大切です。その時に疑問などが出てきたらお父さん・お母さん、学校の先生、塾の先生といった人生の先輩に相談をしてアドバイスしてもらいましょう。
大学受験や就職への準備
中学校のクラス分けは誰とでも同じクラスになる可能性がありました。しかし高校になると、文系・理系や選択科目の選んだ内容によってクラスが分かれるようになります。この高校のクラス分けを決める文理選択や理科・社会の選択科目を決めることは、大学受験など自分の将来を決める進路選択に大きく影響します。
文系・理系どちらに進むのかの選択はいつまでに決めておいたらよいのでしょうか?その答えは、高校1年生の秋までです。なんとなくの考えで文系・理系を決めるのではなく、自分の未来を真剣に考えた末での文理選択にしておきたいものです。そこで、高校1年生の前半のうちに「将来の自分について」や「大学に入ってやってみたいこと」について具体的に考えていきましょう。普段の生活の中で、自分は将来何をしたいのか?資格を何かとるように勉強するのか?グローバルに活躍したい気持ちがあるのか?といったように、自分が興味・関心のあるものが何なのかを考える時間を定期的にもつようにするとよいでしょう。
大学受験で必要な受験科目は、志望する大学・学部によって異なります。その科目選択を決定するタイミングは高校1年生からはじまることを知ったうえで、早い段階から将来について考える時間を増やしていきましょう。
中学と高校生活の違いのまとめと総括
いかがでしょうか。このように高校へ進学すると、生活スタイルがさまざまな形で変化することがわかります。忙しくなる毎日の中でも、将来を見据えた活動をしていくことが、高校生活を豊かにするために必要となります。フリーステップでは、遅くまで部活動をしている高校生にも対応できるよう個別の時間割を組んで通塾頂いています。また、当塾オリジナルコンテンツのLap テスト及びLapマスター(解説動画)を活用することで、英語や数学の勉強をスキマ時間でもできるようサポートしております。
進学情報誌やガイダンス等での進学情報のご提供や教室責任者との進路面談など様々なサポートも行っていますので、ぜひご活用ください。
<文/開成教育グループ 個別指導統括本部 教育技術研究所>