2025/08/04
中学生のための模試完全ガイド:種類・受験メリット・対策法まで徹底解説
高校受験を目指す中学生にとって、「模試」は自分の実力を測るだけでなく、受験勉強の軌道修正にもつながる重要なチャンスです。しかし、初めて模試を受ける人にとっては、「どの模試を受ければいいの?」「結果はどう活かせば?」と疑問も多いはず。この記事では、模試の種類から受験メリット、直前対策、復習方法までを徹底解説。模試を最大限に活用し、志望校合格へ一歩近づくためのヒントをお届けします。
INDEX ■高校受験に向けた模試の重要性とメリット |
■高校受験に向けた模試の重要性とメリット
高校受験に向けて、模試はただの「テスト」ではなく、自分の立ち位置や課題を明らかにし、合格への道筋を示してくれる大切なツールです。偏差値や合格判定を通して現在の実力を知るだけでなく、得意・苦手の分析や、本番さながらの試験練習にもなります。ここでは、模試を受けることの具体的なメリットについて紹介します。
模試を受ける意義:学力レベルや偏差値の把握
模試を受験すると成績表が返却されます。成績表には、自分の偏差値や志望校の合格可能性が示され、今の自分の学力が受験生全体の中でどの位置にあるかが分かります。自分の学力レベルを知ることは志望校選びの参考になり、これから入試に向けてどのように対策していけばよいかが明確にできます。つまり、模試は自分の現在地を知り、そこから最適な進路や学習方法を考えるための貴重な手がかりとなるのです。
フリーステップでは、チーフや講師と、志望校だけでなく必ず各テストや模試の目標点数・偏差値を共有しています。こうすることで、長期的・短期的にどのようにアプローチしていくかが明確になり、チーフ・講師・生徒が一丸となって目標に向けて進むことができます。
得意・苦手分野を明確にして弱点を補強する
模試の成績表を確認すると、単に教科ごとの得点を知るだけでなく、「英語の文法問題は正答率が高いが、長文読解で点が取れていない」「数学では計算問題は得意だが関数の応用問題に弱い」など、自分の得意・苦手を分野別に詳しく把握できます。
このような分析によって、たとえば「英語の長文を毎日1題取り組む」「関数の典型パターン問題を重点的に復習する」といった、的を絞った学習が可能になります。一方で、得意な分野も放置せず、「ケアレスミスを減らして満点を狙う」といった演習を積むことで、得点源としてさらに伸ばすことができます。このように、模試の成績表を活用することで、自分の得意・苦手を「科目別・分野別・設問形式別」にまで分解して把握し、限られた時間で最大限の成果を上げるための土台とすることができます。
受験本番に慣れる試験環境づくり
模試では、実際の入試に近い緊張感・時間帯・制限時間で問題に取り組むこととなります。本番を想定した環境で解いてみると、時間配分のミスや集中力の維持が難しい場面など、普段の学習では気づきにくい弱点が浮き彫りになります。
たとえば、「数学の後半になると焦って計算ミスが増える」「英語の長文問題で時間が足りなくなる」といった具体的な課題が見えてきます。そうした気づきがあるからこそ、「数学は後半の問題にかける時間を短くする練習をする」「英語の長文は設問を先に読む方法を試す」など、明確な対策を立てることができます。
そして、その対策を次の模試で実際に試すことで、自分に合った解き方が見つかり、自信や手ごたえにもつながります。このように、模試を「課題の発見→対策の実践→改善の確認」のサイクルで活用することで、本番に向けて着実に力を高めていくことができるのです。
■中学生向け模試の種類
どの模試を受けるか、いつ受けるか、そしてどう活かすかによって、受験への準備の進み方が大きく変わります。ここでは、関西・首都圏で実施されている主要な模試の特徴や実施時期、そしてそれらの模試を進路決定や学習成果の確認に活用するためのスケジュールの立て方について紹介します。
主要模試の種類とその特徴
関西・首都圏の主要な模試を紹介します。自分の志望校がある地域の代表的な模試は必ず受験するようにしましょう。
また、フリーステップでは育伸社の学力テストを採用しており、評価教材として年間の指導計画の中で活用しています。フリーステップに通う生徒は、後述の模試に加えて学力テストを受験することで、定期的に自分の学力を確認する機会が得られます。
【関西】
【首都圏】
主要模試の実施時期とスケジュール管理のコツ
模試は、それぞれを中間目標ととらえて取り組むことで、学習の区切りや成果確認の機会になります。模試で成果を出すことを意識して学習計画を立てることで、日々の勉強にも目的と張り合いが生まれます。特に中3生にとっては、秋以降の模試で力を発揮できるよう、夏までに基礎をしっかり固めておくことが重要です。中3の夏までに中1・中2の内容に合わせて1学期の内容まで完璧にしておけば、2学期以降は応用問題や過去問演習に集中する時間が確保できます。
下表を参考にし、自分の受験すべき模試のスケジュールを把握しておきましょう。実施月は、あくまで2025年度を参考にしたものです。日程の詳細や出題範囲、申し込み方法については、各実施業者のHPをご確認ください。
なお、フリーステップでは今回紹介した各模試の申し込みを教室でまとめて実施しています。
【関西】
(模試スケジュール)
(URL)
・進研Vもし(大阪進研) http://www.o-shinken.co.jp/corporate/index.html
・五ツ木模擬テスト(五ツ木書房) https://www.itsuki-s.co.jp/test/
・五ツ木・京都模擬テスト(五ツ木書房) https://www.itsuki-s.co.jp/kyoto/
・滋賀Vもし(大阪進研) http://www.o-shinken.co.jp/corporate/utilization_shiga.html
・兵庫模試(昌学社) https://www.syogakusya.co.jp/
・奈良県統一模試(藤井書房) http://ebooks-fujii.co.jp/
・学力テスト(育伸社) https://testweb.ikushin.co.jp/
【首都圏】
(模試スケジュール)
(URL)
・都立Vもぎ・都立そっくりもぎ(進学研究会) https://www.shinken.co.jp/
・都立自校作成対策もぎ(進学研究会) https://www.shinken.co.jp/
・県立Vもぎ(進学研究会) https://www.shinken.co.jp/
・北辰テスト(北辰図書) https://www.hokushin-t.jp/
・神奈川全県模試(伸学工房) https://www.shingaku-kobo.com/
・学力テスト(育伸社) https://testweb.ikushin.co.jp/
■模試直前と当日の対策法:過去問・時間配分・メンタル準備
模試の価値を引き出すためには、受ける前の準備と当日の過ごし方がカギとなります。模試は、成績表を通じて自分の現状を知るだけでなく、本番と同じような環境で試験を体験する貴重なチャンスです。したがって、限られた機会を最大限に活かすためには、模試の直前や当日に適切な対策を行うことがとても重要です。この章では、模試本番に向けた具体的な準備方法を解説します。
過去問や模試問題での予行演習
模試で実力を出し切るには、事前に演習をしておくことが効果的です。入試過去問や模試の問題を使って、時間を意識した実践的な演習をしておけば、当日の緊張にも対応しやすくなります。ここでは、効果的な予行演習のステップを紹介します。
【ステップ1】
まずは、実際の模試と同じ科目と時間で過去問や模試の問題を解いてみましょう。時間をはかりながら、本番と同じように集中して取り組むことが大切です。
【ステップ2】
解き終わったら、すぐに丸つけをして、自分の得点を記録します。間違えた問題は、解説を読んで「なぜ間違えたのか」「その答えをどのように導くのか」を確認します。さらに、得点だけでなく、どこで時間がかかったか、どの問題でミスが出やすいかをメモしておくとよいでしょう。
【ステップ3】
最後に、間違えた問題をもう一度解いてみましょう。前回と同じミスをしていないかを確認することで、理解が深まったかどうかを確かめることができます。
たとえば、数学で計算ミスをした場合、どこで間違えたのかを意識しつつ解き直すことで、正確に解く力が身についてきます。
試験当日の流れと集中力の維持
模試当日は緊張しがちですが、事前に流れや注意点を知っておくだけでも、安心して受けることができます。持ち物や行動の準備に加え、メンタル面での調整も大切です。
【当日の一般的な流れ】
- 会場到着(試験開始の30分前には到着しておく)
- 試験説明・解答用紙配布
- 試験開始(教科ごとに40〜60分程度)
- 小休憩をはさみつつ、複数教科の試験
- 解答用紙提出・解散
集中力を維持するポイント
- 前日は十分に睡眠をとりましょう。寝不足は集中力を大きく下げます。
- 試験中、1問にこだわりすぎず、「時間がかかりそうな問題には印をつけて後回し」がおすすめです。
- お昼をまたぐ模試では、消化の良い昼食を準備し、空腹や眠気でパフォーマンスが落ちないよう注意しましょう。
試験直前には深呼吸をし、頭の中をクリアにしてから問題に臨むと、集中しやすくなります。
模試を受けた後は、成績表が返却される前に模試内容を自分の学習に反映させるため、すぐに自己採点をしましょう。自分の感覚とは別に「得意だと思っていた問題をかなりミスしていた」ということがよくあります。意識していなかった苦手分野を発見する良い機会です。
自己採点をして間違えた問題を確認したら、すぐにその問題を解き直しましょう。模試で出題されている問題は、各実施業者が近年の公立・国立・私立高校の出題傾向を分析して作成しています。実際に、その年の入試に類似問題が出題されることもあります。入試本番で「この問題見たことがあるけれど、解けない」ということがないように、「〇解き直しと間違い分析で弱点強化」を参照して、必ず解き直しをしておきましょう。
■模試結果の分析と復習:得点力アップのコツ
模試が終わった後は、結果を分析して次に活かすことが大切です。成績表をじっくり読み、間違えた問題を見直すことで、次回の模試や入試本番での得点力を大きく伸ばせます。正しい分析と復習の方法を知ることが、合格への近道です。
成績表の見方:偏差値や合格可能性の指標を読む
成績表には、得点、偏差値、順位、合格判定などさまざまな情報が書かれています。
偏差値とは、自分の得点が全体の中でどの位置にあるかを示す数値で、平均が50になります。たとえば偏差値60なら、上位約16%に入っていることになります。合格可能性の判定は「A〜E」で示されることが多く、「A判定」は合格の可能性が最も高い状態です。
成績表を見て、「どの科目のどの単元が得意か、苦手か」を分析しましょう。たとえば英語の長文読解で点数が伸びていない場合は、今後の学習でそこを重点的に強化するのが効果的です。
解き直しと間違い分析で弱点強化
模試後に最も重要なのは「解き直し」です。間違えた問題を放置せず、必ず解き直しましょう。模試内容を自分の学習に反映させるため、自己採点と解き直しは模試受験後なるべく早く、成績表が返却される前に行うことがポイントです。ここでは、効果的な解き直しと間違い分析の手順を紹介します。
【ステップ1】
自己採点をしたその日のうちに、間違えた問題をノートに写しましょう。正解をただ書き写すのではなく、「なぜ間違えたのか」「その答えをどのように導くのか」を自分の言葉で書くことが重要です。記憶が新しいうちに取り組むことで、理解がより深まります。
【ステップ2】
ノートにまとめた問題の中で特に苦戦した単元については、教科書や参考書に戻って基本から復習します。必要があれば、類似問題を数問解いてみて、自分の理解を確認しましょう。
【ステップ3】
模試受験後数日以内、遅くとも1週間以内には、もう一度同じ問題に挑戦しましょう。間違えた問題を正しく解けるようになっていれば、定着した証拠です。さらに、他の模試や問題集で同じテーマの問題に取り組み、弱点の完全克服を目指しましょう。
■中学生の模試に関するよくある質問(Q&A)
模試については、疑問や不安を抱えている中学生も多いでしょう。ここでは、よくある質問に答えながら、模試の理解を深め、より効果的に活用するためのヒントを紹介します。
偏差値による志望校判定の正確性は?
模試は受験者数が多ければ多いほど、志望校判定の精度は高くなります。ただし、その判定結果に一喜一憂せず、今の自分の位置を冷静に受け止め、そこからどう行動するかが重要です。たとえば、志望校の偏差値が55で、模試の結果が偏差値52だった場合でも、「あと3上げれば合格圏内に入れる」「どの単元を復習しようか」と、前向きにとらえる姿勢が大切です。模試は結果そのものよりも、「成長のきっかけ」としてどう活かすかが問われます。
また、模試の偏差値は、その日の受験者のレベルや人数によって変動します。さらに、特に国公立の入試では、学力試験だけでなく内申点も合否に影響します。志望校の判定を見る際は、内申点を含めた総合的な視点で確認するようにしましょう。
模試は受けないといけないの?受けるならいつの模試を受ければいいの?
前述したように、「自分の立ち位置や課題を明らかにし、合格への道筋を示してくれる大切なツールですので、高校合格を見据える上では、必ず受けておきましょう。
また、秋にかけて模試の受験者数は増加し、11月頃にピークを迎えます。前述のとおり、受験者数が多いほど判定の精度も高まるため、11月に実施される模試はぜひ受験しておきたいところです。ただし、1回の模試ですべての単元が出題されるわけではありません。自分の学力をできるだけ正確に把握するには、11月の模試に加えて、少なくとも夏以降で3回程度は受験しておくとよいでしょう。
自宅受験をしても良いのか?
やむを得ない事情で模試会場に行けない場合、自宅受験という選択がある模試もあります。たとえば、体調不良や家庭の都合、遠方に住んでいて移動が難しいといった理由です。模試を全く受けないよりは、自宅であっても受けたほうが自分の実力を確認できます。ただし、自宅ではどうしても緊張感や試験環境が会場とは異なるため、実力を正確に測ることが難しくなります。可能であれば会場受験をおすすめしますが、どうしても無理な場合は自宅でも時間を厳守し、静かな環境を整えるなど、できる限り会場受験に近い形で受けるよう工夫しましょう。
■まとめ:模試を活用して志望校合格を目指そう
模試は単なるテストではなく、自分の現在地を知り、目標に向かって進むための「地図」のような存在です。初めて模試を受ける中学生にとっては、不安や緊張もあるかもしれませんが、正しく活用すれば必ず成長につながります。
模試を受けることで、自分の得意・苦手がはっきりし、今後の学習計画を立てやすくなります。直前には過去問を使って予行演習をし、当日は集中力を保つ工夫も大切です。受験後はすぐに自己採点と解き直しを行い、間違えた原因を分析することで、次の模試や入試本番での得点力アップが期待できます。
また、成績表をもとに自分の志望校との距離を客観的に把握することで目標達成のために何をすべきかが明確になります。模試を「受けっぱなし」にせず、毎回の模試を振り返って次に活かすことで、志望校合格に一歩ずつ近づいていくことができるのです。
< 文/開成教育グループ 個別指導統括本部 教育技術研究所 >