2021/09/06

関東 受験・進学情報だより【中学生の模試】

みなさんこんにちは。

本日は、フリーステップの展開する関東の3都県の高校受験用の模試について説明したいと思います。模試って聞いたことはあるけど何なのかよく分からないという中学生の方はまずは下の枠内を読んでくださいね。

模試とは

模試とは模擬試験のことで、入試の問題に似せて作ってある試験のことです。
それまでに習った全ての単元が試験範囲となり、入試で良く問われる内容、形式をまねた問題が出ます。

模試を受けると、学校のテストよりも入試本番に近い形式であること、受験者が都道府県規模で集まることから、「高校進学を希望する者の中で自分がどの程度の位置に居るのか」を客観的に測ることができるのです。

高校受験には、都道府県ごとに特徴があります。

というのも、基本的に都道府県単位といった自治体によって「都立高校」や「県立高校」といった区分で学校が設置されていて、入試の方式や出題傾向に都道府県ごとに決めているからです。たとえば特徴的なものとして、千葉県立高校の入試問題には国語のリスニング問題(聞き取り検査)があります。これは千葉県が掲げている学習指導要領に基づき、3領域(「話すこと・聞くこと」、「書くこと」、「読むこと」)の基礎的・基本的な力を身に付けているかをみることができるようにする』という方針に基づいているものと思われます。

このように高校生向けの模試というのは、その都道府県の傾向に合わせたものが必要とされるのですね。

 

今回紹介する模試は全て中学3年生用ですが、1・2年生のみなさんもいずれ必ず受けることになるので覚えておいてくださいね。

因みに各都県の高校受験の特徴は、以前の記事(東京埼玉/千葉)で触れているので、ぜひご覧ください。

 

Vもぎ【東京】【千葉】

進学研究会の実施する模試です。

以下の種類があります。

都立そっくりもぎ

その名の通り、都立高校の入試問題にそっくりの構成になっている模試です。過去問含めてたくさん解いているだけで都立入試対策になるほどです。8月以降はこの「都立そっくりもぎ」になります。それ以前の回は問題構成などが少し違った「都立Vもぎ」と呼ばれています。

県立そっくりもぎ

上記都立そっくりもぎの千葉県版。千葉県立高校入試では国語のリスニング(聞き取り)問題も出ますが、これにも対応しています。

都立自校作成対策もぎ

日比谷・戸山・青山・西・新宿・墨田川...などの、都立高校の中でも最難関の学校は独自問題を使用して入試を行います。これらの学校の受験を志す生徒に向けた模試です。

英作文、数学の記述問題など、自校作成校でよくみられる形式と高い難度に対応した内容になっています。10月から1月の間に月1回ずつの開催と、都立そっくりもぎに比べると回数が少ないので、併用して実力を確かめていきましょう。

私立Vもぎ

入試制度紹介で触れた通り、東京都や千葉県の入試では併願優遇制度で非常に有利な受験をできることが多いので、私立高校受験のための勉強となると、難関校対策になることが多いです。そうした、難度の高い私立高校を志望する生徒のための模試です。

 

北辰テスト【埼玉】

北辰図書の実施する埼玉県向けの模試。

北辰テストの成績は私立高校の個別相談にも使用されることもあって、例年県内の9割以上の生徒が受験しています。

埼玉県立入試問題の傾向や難度に合わせた問題で作られており、第7回(12月)以降は、難度の高い学校選択問題タイプ(英・数)も選べます。

中1・中2向けの試験もあります。

 

その他東京ではWもぎ、千葉ではSもぎといった模試もあります。基本的にお通いの塾で申し込める模試を継続的に受けて、自分の成績の伸びや弱点を把握していくのが良いでしょう。

 

これらの地域密着の模試はその都県の入試問題の特徴を捉えた模試になっています。

模試で試験形式を知り、授業・自習でその対応を学び、次の模試で出力し、授業・自習でできなかったことの修正を行い、入試本番! という形で受験対策を進めていくことになります。

このサイクルを作っていくためにも、9月以降は毎月1回は受験しましょう!

  

※1か月に複数回受験日が用意されていることもあります。学校見学などの日程が重なってしまったときにはありがたいですし、私立高校との個別相談で「一定以上の偏差値を取った成績表を2枚持っていく必要がある」際にも受験回数を増やせるので便利です。最低でも毎月1回、必要に応じて回数を増やすつもりでいましょう。

<文/開成教育グループ 教育技術研究所 小川真史>