2022/02/07
2022年度 共通テスト分析【英語編】
今回は、1/15,16に行われた、2022年度大学入学共通テストの英語を解いてみました。昨年行われた共通テストと比較しながら、解いた感想などをお伝えします!
時間と配点について
時間は、リーディング80分、リスニング30分で、昨年と同じです。
配点も、昨年同様、リーディング100点、リスニング100点です。配点比率に関しては、各大学で変わるので、しっかり確認して、自分の点数を出しましょう。
リーディング
〇第1問(2点×5)
A:「ブラジルの有名なフルーツ」
昨年の第1問Aは、会話形式の文章だったが、今年は写真を含む資料が使われました。文章量が昨年より多いため、いかに素早く必要な情報を抜けるかが重要。
B:「キリンの赤ちゃんの名前募集コンテスト」
昨年と同様、設問で要求されている答えを正確に抜き出すことが大事。
〇第2問(2点×10)
A:「大学図書館利用上の注意」
昨年に比べて「生徒からのコメント」の量が増加している一方で「fact」と「opinion」の違いを問う問題が減っていました。図書館内の構造などを正確に読み取らなければならないところが厄介に感じました。
B:「ペットを飼うことは幸せか」
基本は昨年と同様です。問3では、ポスターに記された抽象的な特徴から、具体的な発言を想起することが求められました。
〇第3問(3点×4, 完答3点×1)
A:「エミリーの日本での経験」
難易度は昨年と同じ程度に感じました。昨年との違いは、絵が添付されていたことです。
B:「イギリスの3つの山を登りきるチャレンジ」
絵に書かれた3つの山の標高と地区と文章を照らし合わせながら読みます。文中には、山の名前が直接的に書かれているわけではないので、書かれた情報からどの山なのか正確に判断して、物語をつなげることが必要です。
〇第4問(3点×4, 2点×2)
「大学入学時の家具選び」
2ページにわたる長文で、家電とその値段が店舗ごとに記されています。この見やすい価格表だけを見るのではなく、しっかり丁寧に文章を読みとることも重要です。とくに問5では、家電の補償に伴う金額も足した額ですべての店舗を比較する必要がありました。
〇第5問(3点×3, 完答3点×2)
「大企業と戦った若い発明家」
2ページにわたる長文と、1ページ分の資料から読解していきます。昨年と同様、歴史上の偉人をテーマにしています。文章をただ読んでいくだけではなく、出来事と、それが起きた年代まで正確に把握しなければならないのが難しいポイントでした。
〇第6問(3点×6, 完答3点×2)
A:「朝方人間と夜型人間」
2ページにわたる長文。文章量はこの問題も多いですが、ポスターがある程度まとめられているので、本文を読む前に一度目を通しておくと大意をつかみやすいと感じました。
B:「プラスチックのリサイクル」
2ページにわたる長文。第6問Aとまったく同じ形式なので、同様に、本文を読む前に一度ポスターに目を通しておくと読みとりやすいと思います。
〇来年に向けて
昨年と同様、共通テストは読解問題ばかりで、文章量が多いため、時間に余裕がないと感じました。よりスムーズに解けるように、語彙力をつけたり、要点を大まかにとっていく訓練が必要です。また、資料と照らし合わせたり、頭の中で、建物の構図などさまざまな情報と組み合わせて考えなければいけません。練習のうちは、可視化しながら解くのもよいかもしれません。
リスニング
〇第1問:音声2回
A:昨年と同様、会話から内容を読みとる問題です。(4点×4)
B:昨年と同様、絵を見ながら、与えられたヒントから予測して答えましょう。(3点×3)
〇第2問:音声2回(4点×4)
第1問Bと同じく、会話からそれに合う絵を選ぶ問題です。
〇第3問:音声1回(3点×6)
聞き取った内容をもとに質問に答える問題です。音声がここから1回になるので、何を聞かれているのか、疑問詞だけでも先読みしておくとよいでしょう。
〇第4問:音声1回
A:問18~21は聞き取った内容をもとに出来事が起きた順番に並べ替える問題。完答で4点でした。問22~25は昨年と同様、表を埋める形式です。数字が出てきたわけではないので、そこまで厄介な問題には感じませんでした。(完答4点×1, 1点×4)
B:音声が流れる前に、資料として状況と条件を読む必要がありました。これらがしっかり頭に入っていれば、比較的解きやすかったように感じます。(4点×1)
〇第5問:音声1回
「ギグワーク」をテーマにした問題です。ワークシートを埋める問題で、中には聞き取った英単語をそのまま埋めるだけの問題もありました。また、英文聞き取りよりも、資料の読み取りがメインとなる問題もあったため、考え方を瞬間的に変える必要がありました。(3点×1, 4点×2, 完答2点×2)
〇第6問:音声1回
A:形式は昨年同様です。「料理はメニュー通り作るべきか、遊び心をもって作るべきか」がテーマになっています。(3点×2)
B:男女4人が、「エコツーリズム」に対する意見を交換しています。昨年同様、1つの取り組みに対する賛否を言い合った会話から、賛成人数は何人かという問題が出されました。耳のよい人なら個々の意見や声のトーンから賛否がわかると思われましたが、男女4人が混ざって会話をしあうため、はじめに声と名前を一致させておかなければ、聞き取ることすら難しくなってくると感じました。(4点×2)
〇来年に向けて
読む回数が問題によって変わってくるため、1回になった時に、最後までとくに集中して聞き続けなければいけません。聞く内容をできるだけスムーズに理解するためにも、問題は先読みをしながら問題を解いていくことが基本になってきます。また、英文をより正確に聞き取るために、自分の声で英文を普段から読むというような訓練をしてみてもよいかもしれません。
<文/開成教育グループ 個別指導統括本部 フリステウォーカー講師編集部:隅田佳乃>