2022/02/21

2022年度 共通テスト分析【現代社会編】

 今年で2回目となる共通テスト実施。今回は現代社会の問題を実際に解いて、出題傾向と今後の対策についてまとめていきます。

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【大問1】市役所の就業体験を基にした問題

 地方政治のみならず、国際政治や思想などの幅広い出題がされました。表の読み取り問題やドント式に関する問題も出題されています。(ドント式の計算方法についてはこちらの記事もご確認ください→こちら

【大問2】校長の講話に沿った問題

 青年期や政治経済の分野に関する問題が出題されました。共通テストの特徴的な問題として、問2のように具体的な出来事を現代社会の知識と結びつける思考問題が出題されています。

【大問3】大学の講義に関連した経済分野の問題

 日本のバブル経済や金融に関する問題が出題されました。問3では、図を利用した信用創造に関連する問題が出題されています。預金準備率の計算などが求められ、図と説明文をしっかりと理解して考察することが求められています。

【大問4】授業を基に、思想や文化に関連した社会課題に関する問題

 現代社会における社会問題などが出題されました。昨年と同様に、組み合わせを答える問題が6問中3問出題されています。文章の穴埋め問題はセンター試験と同じ程度の難易度である印象を受けます。昨年の問題が問題文全体の読解を求められたことと比較すると、解きやすくなったのではないでしょうか。

【大問5】持続可能な社会の形成に関する課題研究に関する問題

 持続可能な社会の形成について、表を用いた経済分野の問題が中心的に出題されました。複数の表の読み取りや、具体的な事業とNPOの協働手法を関連付けて考える問題などが出題されています。

全体を通じて

 総じて難易度は昨年とほとんど変わっていないように感じました。問題の傾向としては、昨年の共通テストでは会話文を用いた問題が全ての大問に含まれていましたが、今回は資料文の読み取りを求める問題が多くなったように思われます。元々センター試験でも長文が与えられ、その中から問題が出題されていましたが、より文の読解力が必要な問題が増えてきているように思われます。

 また、適切な組み合わせを答える問題については、選択肢が8つある問題の数が増えているため、しっかりと知識を身につけていることが求められています。

今後の対策

 現代社会は時事問題やそれに関連した問題も多く、また幅広い分野での知識と理解が求められることが特徴です。また、具体的な事例と現代社会の用語の関連性を考えさせる問題も増えてきています。そのことから、教科書や資料集を使って知識を増やすことは勿論、自分の周囲で起きているニュースなどに興味関心を持つことが現代社会への理解に役立ちます。

 現代社会は受験だけでなく、普段の生活にも大きく関わってくる大切な科目になっています。現在高校1・2年生の方も、18歳になったら選挙権を持ち政治に関わる機会が増えていきます。通学中の電車の中など、5分でも良いので時間をとって政治や経済に関するニュースを見てみてください。

 

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<文/開成教育グループ 個別指導部フリステウォーカー講師編集部:高山萌々子>