2022/02/21
共通テスト、解いてみた!<数学ⅠAⅡB>
講師編集部の岡市紗典です。今回は2022年度の共通テストを解いてみたのでその感想を講師目線でお伝えします、受験生に戻ったつもりで共通テストに挑みました!
第一印象
解く前からSNS等で「難化したらしい」と聞いていたので、覚悟して試験開始!パラパラと問題を確認します。センター試験の経験では数学は時間との勝負、試験時間が60分から70分に延長されたこと、去年の共通テストが特に難しく感じなかったことから、「まあ解ききることはできるだろう」と考えていました。問題を確認してまず驚いたのが図や表に加えて、問題文の文章量が多いことです。これは去年に引き続き共通テストの特徴と言えます。問題数は大問5問の内4問解答と、センター試験と同一、出題分野についてもほぼ変わらないようです。
解いてみて
第一の感想として、「時間が足りない」と感じました。特に数学ⅠAでは大問1と2の前半で予想以上に時間がかかってしまい、大問2のデータの分析問題では、時間短縮のため問題文を読み飛ばして解く必要がありました。数学ⅡBでは問題の文章量が非常に多く、ただでさえ時間が足りない印象の科目ですが、より難しく感じました。難易度としては、(1)や(2)は教科書の例題のような基本的問題で、(3)以降が標準レベル以上です。
数学ⅠA
- 大問2 2次方程式の問題
2つの2次方程式の解に関する問題です。(1)は計算問題、(2)は問題文中の会話に沿うことで解けます。(3)から難易度が上がり、2つの二次関数のグラフを平行移動させた、正しいグラフを選択します。(4)では2つの二次関数に関する集合と命題についての問題です。出てくる式は共通しており、(1)と(2)を解く際に、自分の知っている問題の内どの問題に近いのかを判断し、その解法を以降の問題に活用することが求められます。余談ですが、挿絵の生徒がマスクを着けていたのが印象的でした。
- 大問3 確率の問題
プレゼント交換会の確率問題です、昨年に引き続き、実生活にかかわりのある問題設定になっているように感じます。(1)は例題レベルの問題で、誘導に従えば解けます。(2)も同様に誘導がありますが、(1)の結果を使う必要があります。(3)以降は誘導がありませんが、以前の問題と同様の考え方で解けます。誘導があるものの、時間制限のある中解ききることは難しいと感じました。
数学ⅡB
- 大問1 対数の大小関係
2つの対数の大小関係を判断する問題です。太郎さんの考察が問題文中にあり、太郎さんの考えに従って問題を解く必要があります。(1)と(2)は基本レベルに感じましたが、(3)の誘導に乗るのが難しく感じました。
- 大問4 数列問題
歩行者と自転車の位置を漸化式や数列を用いて考える問題です。問題文中に太郎さんと花子さんの会話があり、それが誘導になっていますが、読む分量が多く、ただ誘導に乗るだけでも難しいと感じました。さらにこの問題は、誘導に乗れなければ半分以上の問題が解けない点でも難しい問題です。
おわりに
数学ⅠA、ⅡB、化学と解きましたが、受験生時代、センター試験対策として行った事だけでは足りない部分が多くあると感じました。例えば、長い問題文から必要な情報だけを素早く得る力、グラフを正しく読み解く力です。来年度以降受験の生徒さんにはこれらの力を意識して身につけてほしい、そのためにフリーステップを活用してほしいと思います!
<文/開成教育グループ 個別指導部フリステウォーカー講師編集部:岡市紗典>